七草香澄【さえぐさ・かすみ】は、第一高校の2096年度入学生で[Ⓝ劣-12-2]、2097年度風紀委員長(2097年10月~2098年9月)[Ⓝキ-3-88]。
七草家の次女で、七草家当主・七草弘一の後妻の娘[Ⓝ劣-3-357,13-122]。七草泉美の一卵性の双子の姉[Ⓝ劣-11-374,12-2・146]。一高では、特に同級生の間で、泉美とともに人気がある。マスコット的な愛でられ方、「皆のアイドル」的な慕われ方をしている。近寄ってくる生徒には女子が多いのが特徴だが、特定の取り巻きはいない[Ⓝ劣-17-146・147]。
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高校卒業後は国立魔法大学に進学した[Ⓝメ-1-13,Ⓝ㊕Twins-2]。
大学においても、どちらかと言えば同性に可愛がられている[Ⓝメ-1-103]。
生没年 | 2080年度~[Ⓝ劣-3-357] |
体型 | 154cm/43kg |
二つ名 | 七草の双子[Ⓝ劣-12-146・336・350] |
家系 | 七草家[Ⓝ劣-10-174] |
家族 | 父 七草弘一[Ⓝ劣–] 母 弘一の後妻[Ⓝ劣-13-122] 異母兄 七草智一[Ⓝ劣-13-122,18-43] 異母兄 七草孝二郎[Ⓝ劣-13-122] 姉 七草真由美[Ⓝ劣-3-356・357,10-174] 妹 七草泉美[Ⓝ劣-11-374] |
所属 | ■七草家 次女[Ⓝ劣-3-357,13-122] ■第一高校(2096年4月~2099年3月)[Ⓝ劣-12-2] ■国立魔法大学(2099年4月~)[Ⓝメ-1-13,Ⓝ㊕Twins-2] |
技能 | 乗積魔法〈マルチプリケイティブ・キャスト〉 窒息乱流〈ナイトロゲン・ストーム〉 熱乱流〈ヒート・ストーム〉 凍気弾〈フリーズ・エア・ブリット〉 など |
装備 | ブレスレット形態汎用型CAD[Ⓝ劣-12-330] など |
実績 | ■恒星炉公開実験 七草泉美とともに『第四態相転移魔法』の役割で参加[Ⓝ劣-12-265∼267・308] ■九校戦 |
CV | 喜多村英梨 |
体格・容姿
身長154cm、体重43kg。かなり細く、薄い体型。髪型はショートカット。髪質に癖はない[Ⓝ劣-12-146・340,GB-来訪者編-5-6]。
十文字克人いわく「将来が楽しみな美形」[Ⓝ劣-4-480]。髪型以外は、七草泉美と全く同じ顔をしている。体格も全く同じである[Ⓝ劣-12-146]。
国立魔法大学入学後も、高校時代とあまり印象は変わっていない。手を抜かずに化粧をするようになったくらいである[Ⓝメ-1-103]。性格・嗜好
ボーイッシュで、元気で快活な性格。見るからに活発・体育会系・武闘派で、やや好戦的な傾向がある、おてんばな少女。せっかちで、堪え性は無い[Ⓝ劣-11-374,12-2・146・204,26-146,GB-来訪者編-5-6]。
国立魔法大学の入学式にはメンズスーツで出席し、七草泉美からお小言をもらった[Ⓝ㊕Twins-3]。
基本的にさっぱりした気性で、猫をかぶることはできるが、その本質は喧嘩っ早い。陰湿さが無い代わりにストレートであり、穏和な性格とは言えない[Ⓝ劣-12-328,13-139]。
泉美に比べて、少しだけ自分の感情に素直[Ⓝ劣-13-138]。
「強さ」にはあまり興味が無い[Ⓝ劣-12-439]。また、世俗的な地位や名誉への関心も無い。褒められるのは好きで侮られるのは大嫌いだが、それで何かを手に入れたいとは思っていない[Ⓝ劣-12-339]。
泉美と同じく善良で、立場よりも正しさを、義務よりも人情を優先しそうな面がある[Ⓝ劣-26-84]。
「七草家の利益」や「十師族の責務」といったものに余り関心が無く、場合によっては「七草家の娘」という立場を簡単に放棄し得る[Ⓝメ-1-118]。
一人称は、外向けでは「私」だが、素では「ボク」。後者は学校では使わないようにしている[Ⓝ劣-12-188,17-109]。
食事の仕方は、行儀よく丁寧[Ⓝ劣-17-147]。
嗜好は男の子的で、コーヒーはブラック派。糖分は余り好まない[Ⓝ劣-22-175]。
魔法・戦闘技能・学力
魔法技能
魔法の行使に当たっては、理論よりも感性を重視するタイプ。発動された術式を見抜く直感的な洞察力は、もしかしたら七草真由美より優れているかもしれない[Ⓝ劣-11-375]。ただし、同じ「感覚派」の七草泉美から見ても、香澄はアバウトすぎるように感じられることがある[Ⓝ劣-SS-225]。
乗積魔法〈マルチプリケイティブ・キャスト〉
香澄は妹の七草泉美とともに、特殊な魔法技術『乗積魔法』を行使することができる。これは、香澄と泉美の魔法演算領域の特性が完全に一致しているために可能な芸当である[Ⓝ劣-12-347∼351]。
「七草の双子」の異名はこの魔法技術に由来するもので、「七草の双子は二人揃ってこそ真価を発揮する」と言われている[Ⓝ劣-12-336・350]。
香澄と泉美は全く同じように魔法を使うことができるが、香澄が魔法式の構築を、泉美が事象干渉力の付与を担うことが多い[Ⓝ劣-22-260]。
なお、本当は二人の間にどちらが主でどちらが従という決まりはなく、役割が逆になっても『乗積魔法』は全く同じように作動する[Ⓝ劣-26-150]。
窒息乱流〈ナイトロゲン・ストーム〉
『窒息乱流』は難度が高すぎるため、香澄一人で発動することはできない(七草泉美と『乗積魔法』を使えば発動できる)[Ⓝ劣-12-350]。マルチ・キャスト
香澄は第三研を出自とする七草家の魔法師であるため、高等魔法であってもダブル・トリプル程度のマルチ・キャストは実行することができる[Ⓝ劣-12-353]。
戦闘技能
香澄は、2097年の三矢詩奈失踪事件において初めて実戦を経験した[Ⓝ劣-22-253]。
2097年時点では、香澄と泉美は二人掛かりでも、『乗積魔法』を使っても真由美に勝つことはできていない[Ⓝ劣-26-145]。
学力
第一高校の入学試験成績は3位だった。新入生総代の七宝琢磨、2位の七草泉美とは本当に僅差であり、この3人は4位以下と比べて突出したものだった[Ⓝ劣-12-177]。人間関係
七草真由美
香澄は、七草真由美を大切に想い、良く懐いており[Ⓝ劣-11-375,12-189]、真由美に寄りつく男性には厳しく当たっている[GB-来訪者編-5-6]。
真由美は、香澄を泉美とともに可愛がり過ぎなくらい可愛がっている[Ⓝ劣-11-375]。
それと同時に、暴走しがちな香澄を叱ることもままある[Ⓝ劣-12-148・174,]。
七草泉美
香澄は、七草泉美とはよく口げんか(じゃれ合い)をしている[Ⓝ劣-11-374]。
泉美を相手にむきになると、いいようにあしらわれる[Ⓝ劣-12-160]。
泉美には「子犬みたい」などと思われている[Ⓝ劣-22-175]。
香澄が逆上すると泉美が冷静になり、泉美のテンションがおかしくなると香澄が冷静になる[Ⓝ劣-12-173]。
泉美にとって、香澄は「何も言わなくても分かってもらえる絶対的な理解者」であるらしい。これについては、泉美によれば、香澄にとっても同じであるらしい[Ⓝ劣-22-177・178]。
国立魔法大学では、香澄と泉美は別々に行動することが多くなっている[Ⓝメ-1-105]。七草弘一
七草家の親子仲は世間の平均よりも冷めており、真由美・香澄・泉美と弘一との間での会話は多くない[Ⓝ劣-17-53,Ⓝメ-1-65]。司波達也
司波達也については「真由美に近づく悪い虫」と認識しており、「ナンパ男」として警戒している[Ⓝ劣-12-141・159・162・173・189]。達也との相性は悪く(そりが合わない)、どういうわけか達也を相手にすると、つまらない意地を張ってしまう[Ⓝ劣-13-139・167]。
達也は、香澄と泉美について「十師族に向いていないのかもしれない」と評している[Ⓝ劣-26-83]。
しかし実際には、二人とも「(昔から交流のある光宣であっても)人の社会に害成すならば殺さざるを得ない」という考えを持っており、十師族としてのメンタリティを有している[Ⓝ劣-26-133]。
司波深雪
香澄は司波達也に対して厳しく当たることが多いが、司波深雪は(意外にも)微笑まし気にこれを見ている[Ⓝ劣-12-189]。
これは、
①香澄の態度が達也を侮ってのものではなく、嫉妬と警戒感によるものであることを理解しているため
②姉を大切に想うあまり、姉に近づく男性に敵意を懐く、という心情にシンパシィを覚えているため
③今後も達也に好意を寄せる可能性が低い香澄は、深雪にとって安心して付き合える可愛い後輩であるため
である[Ⓝ劣-12-189]。
桜井水波
香澄は、桜井水波に対して含むところは無いが、司波達也の身内ということで何となく避けているところがあり、2097年に入るまでは会話も必要最小限度だった[Ⓝ劣-17-107・108]。
しかしその年の夏には、ある程度の親愛の情を持っているらしく、入院した水波を見舞うなどしている[Ⓝ劣-26-78・136]。
黒羽亜夜子
香澄は黒羽亜夜子に対しては、2096年度九校戦のミラージ・バットを見て「(この競技では)勝てない」と認めている[Ⓝ劣-SS-221]。
黒羽文弥
香澄は国立魔法大学入学以降、黒羽文弥と結構仲が良くなった。お互いに呼び捨てで呼び合い、「美人だね」「カッコイイよ」などと言葉を交わす関係になっている[Ⓝ㊕Twins-2∼4]。
七宝琢磨
七宝琢磨は第一高校入学当初、七草家への対抗心から、香澄に喧嘩を売ることがあった[Ⓝ劣-12-204]。三矢詩奈
香澄と泉美は、以前から三矢詩奈とかなり親しくしており、詩奈は二人を姉のように慕っている[Ⓝ劣-21-35・193]。
詩奈は香澄について「クールすぎる」と述べた。これについて香澄は、自己認識との乖離に困惑している[Ⓝ劣-22-180]。
矢車侍郎
矢車侍郎は、香澄と泉美について「性悪小悪魔」と悪態をついている[Ⓝ劣-21-193]。九島光宣
九島光宣は、真由美・香澄・泉美と昔から交流がある[Ⓝ劣-21-273]。その他
- 七草香澄というキャラクターづくりについて、作者は「物語を書き始めた当初から大まかな造形を済ませていた」と述べている[Ⓝ劣-12-448]。
- 香澄は、達也グループとの私的な付き合いはあまり無い[Ⓝ劣-14-85]。
- 七草家において、年賀の客を案内するのは真由美・香澄・泉美の役目である[Ⓝ劣-17-41]。
- 香澄は、1年C組におけるリーダー格である[Ⓝ劣-17-106]。
- 1年C組における座席は、桜井水波の一つ前である[Ⓝ劣-17-107]。
- 香澄は、四葉家の実力について「十師族を離れてもやっていける」と評している[Ⓝ劣-22-181]。
- 事情通なところがある[Ⓝ劣-22-197]。
- 勘は鋭い[Ⓝ劣-11-375]。