および『続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー』
にまで至る、盛大なネタバレがあります。
閲覧の際にはご注意ください。
桜井水波【さくらい・みなみ】は、国立魔法大学付属第一高校の2096年度入学生[Ⓝ劣-12-8]。
調整体魔法師 「桜」シリーズの第2世代で、桜井穂波の「遺伝子上の姪」[Ⓝ劣-8-258,12-32]。
2096年4月、四葉真夜の命により、深雪のガーディアン見習いとして司波家住み込みのメイドとして働きつつ、第一高校に通うこととなった[Ⓝ劣-11-346,12-34∼36・227]。
一高では、山岳部と料理部を掛け持ちしている[Ⓝ劣-13-44・45]。
また2096年10月には生徒会に入り、書記を務めている[Ⓝ劣-14-87・88・107]。
対外的には「司波達也と司波深雪の母方の従妹」という立場をとり、達也らを「達也兄さま」「深雪姉さま」と呼んでいるが、四葉家の使用人として話すときには「達也様」「深雪様」と呼ぶ[Ⓝ劣-12-8・45・46・133・265,13-291]。
達也と深雪が四葉家の者だと判明して以降は、「四葉家に援助をしてもらっている身」と誤魔化した[Ⓝ劣-17-105]が、周囲は「四葉家に仕える身分だろう」と認識している[Ⓝ劣-24-233]。
◇◇◇
2097年6月、イーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフが放った『トゥマーン・ボンバ』から深雪を守る為に全力で魔法を行使。深雪を守り切ることには成功したが、魔法演算領域のオーバーヒートによって倒れた[Ⓝ劣-24-286・293]。
達也の『再成』によって辛うじて命はつないだものの[Ⓝ劣-25-35]、生きるためには魔法技能を諦めるしかなくなった(魔法を使わなければ日常生活は送ることができる)[Ⓝ劣-25-115・116]。
それでもなお「魔法演算領域が傷ついている」という不安定な状態であることに変わりはなく[Ⓝ劣-25-115]、また調整体という不安要素を抱えているために、死の可能性は拭えない[Ⓝ劣-25-116,26-111]。少なくとも激しい戦闘はできず、ガーディアンの務めからは降りざるを得ない[Ⓝ劣-25-88]という状況に陥った。
これを知った九島光宣は、魔法技能を失わないまま水波を生き永らえさせるため、水波をパラサイトに変えようと行動し、司波達也と激しく対立する[Ⓝ劣-25∼32巻]。
最終的に、水波自身が光宣の提案を受け容れ[Ⓝ劣-32-223∼226]、2097年8月にパラサイト化。今の世界に居場所の無い二人は、巳焼島の地下深くで眠りについた[Ⓝ劣-32-231∼234]。
なお、公式の記録では死んだことになっている[Ⓝメ-2-163]。
◇◇◇
2100年4月、達也らは光宣と水波を覚醒させ、衛星軌道居住施設 「高千穂」で暮らすことを提案。二人はこれを受け容れ[Ⓝ劣-32-284∼294]、以降はたまに光宣と一緒に地上に降りたりしながら「同居生活」を送っている[Ⓝメ-1-94∼97,2-43∼45・160]。
なお地上では、「桜島 光」(光宣の偽造身分)の妹・「桜島 美奈」の偽造身分で行動している[Ⓝメ-2-163]。
生没年 | 2080年度~[Ⓝ劣–] |
体型 | 158cm/50kg |
偽名 | 桜島 美奈[Ⓝメ-2-163] |
家系 | 「桜」シリーズ[Ⓝ劣-8-258] |
家族 | 父[Ⓝ劣-12-32] 母[Ⓝ劣-12-32・41] 遺伝子上のおば 桜井穂波[Ⓝ劣-8-258・259] |
所属 | ■四葉家 四葉本家の使用人(~2096年3月)[Ⓝ劣-8-258] 司波深雪のガーディアン(2096年4月~2097年8月)[Ⓝ劣–] ■第一高校(2096年4月~2097年8月)[Ⓝ劣-12-,31-155] |
技能 | 障壁魔法 魔法発動の兆候を捉える技術 家事全般 刃物の扱い全般 ピストル射撃 など |
装備 | 携帯端末形態汎用型CAD[Ⓝ劣-12-26,24-282,GB-来訪者編-5-1] など |
実績 | ■恒星炉公開実験 『中性子バリア』の役割で参加[Ⓝ劣-12-264・265] ■九校戦 |
CV | 安野希世乃 |
体格・容姿
身長158cm、体重50kg。引き締まった体型をしている[GB-来訪者編-5-1]。
顔は桜井穂波に瓜二つ[Ⓝ劣-8-258]。
目は少し垂れ目気味。髪はこげ茶色のウェービーヘア。眉は細く濃い。笑うと両側にえくぼができる[Ⓝ劣-12-40]。
見た目の印象は「おっとりした女の子」「運動が苦手な文学系少女」[Ⓝ劣-24-247]。
水波の自己認識では「華のある美人ではなく、どちらかと言えば地味な顔立ち」で、せいぜい「よく見れば可愛い」程度[Ⓝ劣-27-32]。
3年間の「人工冬眠」の間は肉体が成長しないため、その容姿は2100年時点においても17歳当時から変わっていない[Ⓝ劣-32-282,Ⓝメ-1-95]。
性格・嗜好
性格は無口で従順[GB-来訪者編-5-1]。頑固で真面目な、素直で良い子[Ⓝ劣-14-99・131]。
感情表現は控え目だが、決して無表情ではない[Ⓝ劣-12-48]。
元々口数は余り多くなく[Ⓝ劣-28-121]、余りお喋りではない[Ⓝ劣-27-53]が、沈黙は苦にならない[Ⓝ劣-29-71]。
隠し事はそれほど得意ではない。たとえば、水波が深雪と達也の距離感に辟易している時は、その気分が深雪にも達也にも筒抜けになっていることが多い(深雪と達也は気づいていないふりをしている)[Ⓝ劣-27-53]。
家政婦としてのプロ意識があり、誇りを持って仕事に取り組んでいる[Ⓝ劣-12-39・376,13-333,14-154,23-217]。
学校でも、生徒会室の掃除は下級生にも譲らない[Ⓝ劣-23-156]。
メイドの矜持が強すぎるため、達也が水波の顔色を窺うことさえある[Ⓝ劣-23-207]。
メイドの心得として、司波家で誰よりも早く起きることにしている(おそらく5時台)[Ⓝ劣-24-281,管推]。
なお、低血圧ではないが、特別に寝起きが良いわけでもない[Ⓝ劣-24-281]。
家事などでは、機械よりも自分の手を使いたいタイプで、リビングのスイッチひとつでできる司波家の戸締りも、わざわざ家中を回って行う[Ⓝ暗-2-219]。
「自動調理器ではなく手作り派」である桜井穂波[Ⓝ劣-8-68]との類似性が感じられる[管想]。
敬称付きで名を呼ばれると、呼び捨てで呼ぶよう相手に求めることがしばしばある[Ⓝ劣-13-332・333,25-102・104]。
水波は、仕事でも人格的にも、自分が完璧から程遠いと自覚している[Ⓝ劣-28-60]。
大食漢ではないが、食べるペースは速い[Ⓝ劣-28-99]。
和洋中の中で、中華は余り得意でない[Ⓝ劣-28-98]。
パラサイト化後は、性格が若干変化している[Ⓝメ-2-119]。魔法・戦闘技能・学力
魔法技能
四葉真夜いわく「かなりの使い手」で、潜在的な能力は七草の双子に匹敵するらしい[Ⓝ劣-8-259]。司波達也は「対物理防壁魔法に掛けては天性の才能を持っている」と述べている[Ⓝ劣-12-265]。また「実力は(深雪の護衛を任せるに)申し分ない」とも述べている[Ⓝ劣-23-96]。
黒羽貢も「四葉の召し抱える調整体の中でも特に優秀な素質を持っている」と評している[Ⓝ劣-16-52]。
障壁魔法
障壁魔法を得意とし、ハイパワーライフルの徹甲弾すら跳ね返すことができる。『ファランクス』のような高度に技巧的な障壁魔法は使いこなせないが、単一障壁の性能だけなら十文字克人の『ファランクス』にも匹敵する。発動速度も非常に速い[Ⓝ劣-12-30・32,13-308・309,24-238∼240・282,GB-来訪者編-5-1]。その強度は、イーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフの戦略級魔法 『トゥマーン・ボンバ(集束衝撃波バージョン)』をも防ぎ切るほどである[Ⓝ劣-24-280]。ただし無理な魔法行使の代償として魔法演算領域のオーバーヒートを起こし、体温・血圧・脈拍数の全てが危険な水準にあるという、非常に危険な状況に陥った[Ⓝ劣-24-286,25-30]。
ただし、障壁魔法以外の術式を苦手としているわけではない[Ⓝ劣-24-240]。
その他の技能
四葉本家で戦闘訓練を受けていた水波にとって、魔法発動の兆候を捉えることは当たり前の技術である[Ⓝ劣-13-308]。
パラサイト化
パラサイト化後、魔法技能は主に持続性の面で大きく向上し、特に無理をすることなく1時間以上障壁魔法を維持できるようになった[Ⓝメ-2-178]。戦闘技能
身体能力
四葉本家で戦闘用の魔法師として育成されていたため、その身体能力は西城レオンハルトが認めるほどに高い[Ⓝ劣-13-45,24-247]。その格闘戦訓練では苦労したらしい[Ⓝ劣-21-184]。 千葉エリカいわく「分かりにくく鍛えてあるけど、よく見れば相当やれると分かる」[Ⓝ劣-24-247]。
魔法師としての心得
何時でもガーディアンとしての使命を果たせるように、CADは常に電源を入れた状態で手元に置いてある[Ⓝ劣-24-282]。
敵の魔法の性質を見極め、無駄なく適切な防御術式を実行するのは、高難度の魔法を行使するのとは別の、魔法師としての高い技量が求められるが、水波はこれを実戦でこなしている[Ⓝ劣-22-148]。
戦闘技術
刃物の扱い全般、およびピストル射撃を得意とする[Ⓝ劣-23-256,GB-来訪者編-5-1]。
その他
球技は苦手[Ⓝ劣-24-247]。
学力
第一高校の入学試験では、目立ちすぎないように魔法力をセーブしたが、それでも上位に入った。もし本気で受験していれば、主席の可能性は十分にあったと司波達也は考えている[Ⓝ劣-12-46,13-45]。 魔法理論はそれほど得意ではない[Ⓝ劣-27-227]。 一般教養科目の成績は良い[Ⓝ劣-31-156]。家政婦
一人前の家政婦として十分な技能を有している[Ⓝ劣-11-346,GB-来訪者編-5-1]。
プロのメイドを自任しており、慌てていてもカップの中身を零したりすることはない[Ⓝ劣-28-185・186]。
料理には慣れているが、中華料理系の調味料には馴染みが無い[Ⓝ劣-28-98]。
「私はご奉仕する主が欲しい」「そして主に必要としてもらっていると感じることが何よりの幸せ」と水波は述べている。この価値観は、幼いころから四葉家で「主に指定された人間に対する裏切りを為し得ないメンタリティ」を刷り込まれたためのものである。司波深雪は水波の主と定められた存在であるために、水波は深雪に絶対的な忠誠心を懐いている[Ⓝ劣-28-170,32-225,管補]。
水波が「自分が無用の存在になることを恐れている」「誰の役にも立てず、誰からも必要とされないことを盲目に怖がっている」のは、そして「それこそが水波にとって最悪の未来」となるのは[Ⓝ劣-29-94]、この刷り込みが影響しているのかもしれない[管推]。
人間関係
司波深雪
深雪→水波
達也の言によれば、「深雪は水波のことを姉妹同然に想っており、深雪にとっては身内である」らしい[Ⓝ劣-25-94]。
一高生徒襲撃事件の際、『キャスト・ジャミング』に苦しんでいる水波を見た深雪は桜井穂波を思い出し、危うく魔法の暴走を起こしかけた[Ⓝ劣-19-28∼30]。水波→深雪
水波は、深雪のブラコンぶりを冷ややかな目で見ることがある[Ⓝ劣-13-170]。
2097年6月、イーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフの『トゥマーン・ボンバ』から深雪を守るため、水波は魔法演算領域のオーバーヒートの苦痛に耐えながらも障壁魔法を維持し続けた。しかし、そこまでして何故守るのかと問われても、おそらく水波は答えられない[Ⓝ劣-24-285・286]。
水波が深雪と暮らしたのは1年ちょっとでしかない。深雪の護衛という役目も、四葉家の女主人に命じられたことでしかない。しかし、「魔法師としての意地」や「植え付けられた歪んだ価値観」、「用済みとされる恐怖」などといった、薄っぺらい動機や消極的な動機ではないのは確かである[Ⓝ劣-24-285・286]。
2097年時点では、水波は深雪のことを、主であると同時に、家族のようにも、姉のようにも思っている。任務だからではなく、大切だから、命がけで守りたいと思っている[Ⓝ劣-28-51]。
光宣を殺そうとする深雪を水波が止めたのは、(こうした背景を踏まえた上で)「深雪に人殺しをさせたくない」と考えたためであるらしい[Ⓝ劣-28-110・234,管推]。
水波にとっては深雪が全てで、主と定められた深雪に絶対的な忠誠心を懐いているが、そんな自分を異常だと思うことができない[Ⓝ劣-28-170]。
それゆえ、深雪に対する裏切りは、自ら命を絶つこともできない程の深い後悔の中に水波を捕らえて離さない[Ⓝ劣-28-170]。
これは、四葉家がただ一人の主に忠義を尽くすよう造り上げたためである[Ⓝ劣-28-170]。
光宣から日本脱出のことを知らされた際には、「深雪の許に帰りたい」という気持ちと「光宣ともう少し一緒にいたい」という気持ちの間で揺れている[Ⓝ劣-29-87]。
メイドとして
水波は、主である深雪に対し、細やかな心配りが自然にできる少女メイドである[Ⓝ劣-16-126]。
深雪は家政婦としての仕事を奪うことが多いため、水波は当初、哀しそうにすることがあった[Ⓝ劣-12-39]。
しかし半年後には、(家政婦の仕事で)主を出し抜いて心苦しいという気持ちはすでに消え去っている[Ⓝ劣-14-49]。
深雪を主として敬う気持ちはきちんと持っている。魔法師としての尊敬と、女の子としての憧れも持っている。しかし同時に、メイドの仕事を取りあげる少し困ったご主人様で、はた迷惑な重度のブラコンとも認識している[Ⓝ劣-14-49]。
深雪と水波の曖昧な妥協
深雪にとって「達也のお世話」は譲れないものである[Ⓝ劣-12-39]。
一方で、水波は家政婦としての仕事にプライドを持っている[Ⓝ劣-12-39]。
このような事情から、水波が司波家にやって来た最初の5日間は、深雪と水波の間で互いのアイデンティティを懸けた静かな闘争、熾烈な駆け引き(仕事の奪い合い)が展開された[Ⓝ劣-12-39・40]。
その結果として、以下のような曖昧な妥協が成立した[Ⓝ劣-12-40,16-104]。
- 掃除と洗濯は水波に任せる。
- 食事とお茶の片づけは水波に任せる。
- 達也がいる時の食事の支度は深雪が行う。達也がいない時は水波が作る。
- 達也がいる時のお茶の支度は深雪が行う。達也がいない時は水波が準備する。
- 達也の身支度は深雪が手伝う。深雪の身支度は水波が手伝う。
ただし、お互いに隙あらば相手を出し抜こうとすることがある[Ⓝ劣-12-40・375,14-49]。
司波達也
達也→水波
司波達也は、桜井穂波に似すぎている水波に対し隔意めいたものを感じており、距離を置きたいという気持ちがある[Ⓝ劣-12-40・41]。これは、穂波を守れなかった自分、無力だった自分を思い出させるためである[Ⓝ劣-12-42]。
2096年の秋には、達也は水波に対して「数少ない信を置ける魔法師」と述べている[Ⓝ劣-14-54]。
2097年時点では、水波は達也にとって家族に近しい存在となっている[Ⓝ劣-19-36]。
水波が十三束鋼と模擬戦を行ったという話を聞いた際には、真情のこもった声で「余り無茶をしてくれるな」と労わっている[Ⓝ劣-24-264]。
水波がオーバーヒートで倒れたときには焦りを隠すこともできず、また『再成』用のCADを準備する心理的な余裕もなく、素手で『再成』を行使した[Ⓝ劣-25-31]。
入院後、意識を取り戻した水波に話しかける際、達也は「スツールに腰を下ろして視線の高低差を減らす」という気遣いをしている[Ⓝ劣-25-81]。
また達也はその際、水波に「お前は俺が信じて頼れる、数少ない人間の一人だ」とまで伝えている[Ⓝ劣-25-83]。達也がここまで言うのは非常に珍しいことだと思われ、達也がどれほど水波を重要視しているかが窺われる[管推]が、「(感情が欠落している達也が)なぜそこまで信頼するのか」についてははっきりしない[Ⓝ劣-25-92,管補]。
「水波をパラサイト化する」という提案について九島光宣と言い争った際には、「(魔法を失ってでも人間として)水波に生きていて欲しい」とも述べている[Ⓝ劣-25-179,管補]。
達也の言によれば、「俺は水波のことを他人だと思っている」。また「深雪は水波のことを姉妹同然に想っており、深雪にとっては身内である」[Ⓝ劣-25-94]。
ゆえに達也には「水波が深雪に深く関わる人間として認識されている」のであり、「俺が水波を心配するのは、深雪が水波を心から案じているから」、つまり「深雪に対する想いを通して、水波のことを本気で心配しているつもり」とのことである[Ⓝ劣-25-94]。
しかし同年7月には、「そんな理屈っぽいものではないのでは」と思わせるような発言が見られる[管想]。
九重八雲に「水波は穂波ではない」と言われた際には大きな衝撃を受けて息を詰まらせ[Ⓝ劣-28-194・195]、また黒羽貢に「(水波という)使用人一人を取り戻すのに何故そこまで熱心になれるのか」と問われた際には、「ずっと考えているが、分からない」と答えている(「強い感情」を失っているはずの達也が「強い感情」を抱いている)[Ⓝ劣-29-170∼172,管推]。
水波→達也
水波は、「司波深雪」に付随する存在として司波達也を認識しているらしい[Ⓝ劣-28-170,管補]。
水波にとって達也は、主である深雪の、昔は兄、今は婚約者でしかない[Ⓝ劣-28-170]。
水波は、異性としての達也には、「眼中にない」のレベルで関心が無い[Ⓝ劣-28-170]。
ピクシー
水波とピクシーは、司波達也に対するお世話の役目を奪い合うことがある[Ⓝ劣-23-205∼207]。
ピクシーは、深雪・水波の両者にお世話をさせないこともあった[Ⓝ劣-13-217]。
黒羽亜夜子
黒羽亜夜子は、九島光宣に拉致された水波のことを心配している[Ⓝ劣-29-176]。千葉エリカ
水波は、千葉エリカとは余り接点が無い[Ⓝ劣-27-29]。
西城レオンハルト
水波の所属する山岳部の部長である西城レオンハルトは、「達也グループ」の中では、司波達也と司波深雪に次いで、水波に対する身内意識を持っている[Ⓝ劣-26-112]。
七草香澄
水波と同じクラスの七草香澄は、水波自身に含むところは無いが、司波達也の身内ということで何となく避けているところがあり、二人の間に必要最小限度以上の会話はほとんど無かった[Ⓝ劣-17-107・108]。
しかし水波が四葉家の関係者と判明した2097年、香澄は質問攻めにされている水波を、(それまでの関係性からは考えられないような流れで)唐突に助けるなどしている[Ⓝ劣-17-106∼109,管補]。
2097年の夏には、香澄は水波に対してある程度の親愛の情を持っているらしく、入院した水波を見舞うなどしている[Ⓝ劣-26-78・136]。
七草泉美
水波は、深雪に叱られてしゅんとした泉美に付き添うなどしている[Ⓝ劣-18-101]。
泉美は2097年の夏には、入院した水波を見舞うなどしている[Ⓝ劣-26-78・136]。
九島光宣
水波→光宣
水波は九島光宣と初対面時、その人間離れした容姿に息を呑んだ[Ⓝ劣-14-152]。
体調が悪化した光宣を看病している時には、謎の親近感を、自分と同じものを感じ、光宣に惹かれていることを自覚している[Ⓝ劣-15-196,27-37]。
「僕と同じになってくれ」という光宣の言葉を聞いて、水波は心を強く揺さぶられている[Ⓝ劣-25-179・180]。
また「自ら人であることを捨ててまで水波ちゃんを救おうとした光宣君」という深雪の発言は、水波の胸に深く突き刺さった[Ⓝ劣-32-156]。
光宣→水波
光宣は2097年4月、水波を思い出して「可愛い」と感じている。これは、光宣にとって初めてのことだった[Ⓝ劣-22-77・78]。
2097年6月に水波が入院したと知った時には心配で堪らなくなり、高校をしばらく欠席してまでして、奈良から東京まで見舞いに行った[Ⓝ劣-25-77・78・100]。そして治療法を必ず見つけ出すと誓い、水波を励ました[Ⓝ劣-25-108]。
治療法として「パラサイトとの融合」という結論に至った時には、「とんでもないことだ」と思いつつも、同時に「(水波が)自分と同じになる」ことに心惹かれるものを感じている[Ⓝ劣-25-117・179,管補]。
水波をパラサイトに変える前に、パラサイト化の安全性確認のため、光宣は自らパラサイト化する実験を行い、結果として自我を保ったままパラサイト化することに成功した[Ⓝ劣-25-161∼165]。
この行為について吉田幹比古は「正気の沙汰じゃない」と述べている[Ⓝ劣-26-112]。
2097年7月、光宣は水波を拉致した[Ⓝ劣-27・28巻]。これは水波を手に入れるためのものではなく、水波を突然死の恐怖から救うため、パラサイト化という重要な提案について水波の気持ちを確かめるために行ったものである。そして水波が提案を拒否すれば、光宣は水波を達也の許に帰すと決めている[Ⓝ劣-28-123]。
一方で、ここまでのことをしている光宣だが、何故そこまでするのかは、自分でも理由が良く分かっていなかった[Ⓝ劣-28-123・124]。
その後、「日本から逃げ出せ」というレイモンド・クラークの提案を受けた後で、「本当は水波を遠くへ攫ってしまいたいのだ」という自分の本心に気がついた。しかし、光宣はなおも「無理強いはしない」と、改めて自分に誓わせている[Ⓝ劣-29-43]。
「彼女と一緒にいたい」「彼女を自分と同じにしたい」とも述べている[Ⓝ劣-32-191]。
九重八雲
水波は、九重八雲のことを「八雲僧都さま」と僧階で呼ぶ[Ⓝ劣-29-62・63]。
四葉真夜
生い立ち
桜井水波は、遺伝子操作により人工的に強力な魔法力を付与された調整体の両親から生まれた[Ⓝ劣-12-32]。
両親と死別したのちは四葉本家で住み込みのメイドとして働きつつ、将来のガーディアンとして教育されてきた[Ⓝ劣-12-32]。
なお水波の母親は、桜井穂波と同じ「母親」から採取された未受精卵子に同じ遺伝子操作を施し、穂波と同じ「父親」から採取された精子を受精させて「作られた」調整体である。つまり、水波の母親と穂波は、「双子」ではないが極めてそれに近い「姉妹」である[Ⓝ劣-12-41]。
その他
- 桜井水波というキャラクターづくりについて、作者は「物語を書き始めた当初から大まかな造形を済ませていた」と述べている[Ⓝ劣-12-448]。
- 訓練課程で、殺人は経験している[Ⓝ劣-14-166]。
- 原付き免許は持っていない[Ⓝ劣-14-170]が、小型船舶免許2級、および特殊小型免許は持っている[Ⓝ劣-20-126]。
- 1年C組での席は、七草香澄の一つ後ろ[Ⓝ劣-17-107]。
- 司波家では、以前の客間が水波の部屋となっている[Ⓝ劣-19-127]。
- 山岳部と料理部を掛け持ちしている第一の理由は、生徒会役員である深雪と帰宅時間を合わせるための時間潰しのためである[Ⓝ劣-13-44・45]。
生徒会に入ってからは、山岳部にはほとんど顔を出せていないが、時々マネージャー的な活動をしている[Ⓝ劣-23-159]。 - 2097年の春頃、水波は近代ヨーロッパを舞台にした恋愛小説にハマっており、そのせいか「自らの失態に対するお仕置き」を司波達也に求めたことがある[Ⓝ劣-21-259]。
- 進学するつもりは無く、最悪高校中退でも構わないと思っているが、「追試」という言葉の響きは嫌らしい[Ⓝ劣-27-30]。