七草真由美【さえぐさ・まゆみ】は、第一高校の2093年度入学生で、新入生総代[Ⓝ劣-1-137]。
2094年度生徒会会長(2094年10月~2095年9月)[Ⓝ劣–]。
一高での人気は高く、ファンクラブらしきものも存在しているらしい[Ⓝ劣-5-342]。
◇◇◇
高校卒業後は国立魔法大学に進学し[Ⓝ劣–]、ストレートで卒業した。
高校卒業後も、何かと達也たちと関わっている。
◇◇◇
2100年4月に七草家傘下の投資会社に就職した[Ⓝメ-1-70]が、達也が立ち上げたメイジアン・カンパニーに同月中に転職し[Ⓝメ-1-139・140]、魔工院の仕事に携わっている[Ⓝメ-1-166]。
◇◇◇
酔うと幼児退行する[Ⓝ劣-15-246]。
ただし、記憶はしっかりと残るタイプ[Ⓝ劣-15-258]。
生没年 | 2077年12月~[Ⓝメ-4-96] |
体型 | 155cm/48kg |
二つ名 | エルフィン・スナイパー[Ⓝ劣-3-310]/妖精姫[Ⓝ劣–]/一高の三巨頭[Ⓝ劣–] |
家系 | 七草家[Ⓝ劣-1-27] |
家族 | 父 七草弘一[Ⓝ劣–] 母 弘一の後妻[Ⓝ劣-13-122] 異母兄 七草智一[Ⓝ劣–] 異母兄 七草孝二郎[Ⓝ劣–] 妹 七草香澄[Ⓝ劣–] 妹 七草泉美[Ⓝ劣–] |
所属 | ■七草家 長女[Ⓝ劣–] 五輪洋史の元婚約者[Ⓝ劣–] ■第一高校(2093年4月~2096年3月)[Ⓝ劣–] ■国立魔法大学(2096年4月~2100年3月)[Ⓝ劣–,Ⓝメ-1-70] ■七草家傘下の投資会社(2100年4月)[Ⓝメ-1-70] ■㈳メイジアン・カンパニー(2100年4月29日~)[Ⓝメ-1-139・140] |
技能 | 想子粒子塊射出魔法 ドライアイスの亜音速弾を生み出す魔法 マルチスコープ 魔弾の射手 ドライ・ミーティア など |
装備 | ブレスレット形態汎用型CAD 完全思考操作型CAD など |
実績 | ■九校戦 2095年度/「早撃ち」および「クラウド」優勝[Ⓝ劣-3-340・375] ■第一高校生徒会長 |
CV | 花澤香菜 |
体格・容姿
身長155cm、体重48kg[全テ-020]。体型はグラマー[全テ-020]。
身長は中学3年生で止まった[Ⓝ劣-5-333]。
背は低いが、童顔でも幼児体型でもない[Ⓝ劣-12-140]。
美少女なルックスで[Ⓝ劣-1-27]、顔はどちらかと言うと可愛い系だが、子供っぽいわけではない[Ⓝ劣-12-140]。
プロポーションはメリハリがあり、小柄ながらグラマラスで均整が取れており、同年代の中でも大人びた体型をしている[Ⓝ劣-1-27,12-140,Ⓝメ-1-189]。
「背が低い割には手足が長い」「胸も身長の割に大きい」と周囲には言われている[Ⓝ劣-5-334]。
自己評価では、貧弱なプロポーションではなく、「割とイケてる」[Ⓝ劣-5-333・334]。
ウエストも、どんな服でも苦労したことはない[Ⓝ劣-5-334]。
また、自身のことを「美少女」と見なしている[Ⓝ劣-6-94]。
ただし、背が低いことはコンプレックスに感じているらしい[Ⓝ劣-12-140]。
性格・嗜好
あざとさ・小悪魔性
あざとい仕種をよくとる[Ⓝ劣-1-196・198,3-101,22-123・134,23-163]。
周囲の目をうまく利用して行動することもある[Ⓝ劣-5-290]。
小悪魔的な面もあり、何かと服部をからかって楽しんでいる[Ⓝ劣-1-183・200,3-200・202,10-203∼205]。
達也に対してもからかおうとたびたび試みているが、そのたびにかわされ、スルーされ、または反撃されている[Ⓝ劣-1-197∼199,6-98∼100,19-120,]。ただ、達也がかわしきれないこともあった[Ⓝ劣-10-216∼218]。
大学卒業時点では「一線を越えずに男性を喜ばせる芸当」を身に付けており[Ⓝメ-1-71]、ますます小悪魔性を高めているように思える[管想]。
猫かぶり・執念深さ
真由美は、摩利いわく「とにかく猫被り」で、自分が認めた相手にしか素顔は見せない[Ⓝ劣-1-200]。
ここで言う「素顔」とは、たとえば「(他人をからかうのに失敗して)舌打ちをする」などの行為を指す[Ⓝ劣-1-199・200,管推]。
また、摩利いわく「見かけによらず執念深い」[Ⓝ劣-2-76]が、普段はそういった面は見られない。
このような「執念深さ」が見えるシーンとしては、たとえば摩利や達也が真由美をからかい過ぎた結果、しつこく問い詰められる場面[Ⓝ劣-2-75・76,12-139∼141]がある。
善良さ(甘さ)
真由美には善良な面や誠実な面も多い。
鈴音には「甘い」と評されたこともある[Ⓝ劣-7-231]。
面倒見が良い性格をしており[Ⓝメ-1-170]、他人のお節介を焼くことがある[Ⓝ劣-22-180]。お人好しとも言う[Ⓝ劣-22-241]。
他人のことをよく見ており、達也を何かと気にかけたり、真剣に心配して忠告することがしばしばある[Ⓝ劣-5-322・323,12-138,23-273・274,30-46]。
深雪に対しても、横浜事変の折には「深雪の責任問題」になることを心配し、攻撃をやめさせている[Ⓝ劣-7-287・288]。
2096年春に父・弘一がマスコミ工作を行った際には、「僅かな期間であっても、心ない中傷が一生の傷になることもある」と述べ、弘一を非難している[Ⓝ劣-12-249]。
「数字落ち」の問題についても、無関心でいられないことがある。これには鈴音との交友関係も影響している[Ⓝメ-1-126]。
メイジアン・カンパニーの面接では、自分でもよく分からない熱意と衝動を感じている[Ⓝメ-1-139・140]。この「熱意と衝動」はおそらく、「メイジアンの人権自衛のための職業訓練・職業紹介」というカンパニーの理念に対する共感の発露である[Ⓝメ-1-153,管推]。
十師族の資質
他人の内心・思惑を見透かすことがしばしばある[Ⓝ劣-3-369,5-324]。
見透かすために仕掛けを打ち、観察することもある[Ⓝ劣-5-338・339]。
また、2095年9月の生徒会長選挙の際には達也は、「真由美があずさの対抗勢力を裏工作で潰したのではないか」という疑いを抱いている[Ⓝ劣-5-306・307]。
実際、横浜事変の際には「十師族に名を連ねる者としての義務」のため、市民の救助に努めた[Ⓝ劣-7-158]。
これについて泉美は、「兄弟姉妹で『十師族の責務』に最も強く囚われているのは真由美である」と考えている[Ⓝメ-1-119]。
本人は、「七草家の長女という立場からは逃げられない。だったら胸を張ってそう名乗りたい」と述べている[Ⓝ劣-15-32]。
ただ、自分の脇の甘さに気づいていない節もある[Ⓝ劣-22-122]。
趣味・嗜好
バイオリンと紅茶の研究が趣味[∀-020]。
紅茶を淹れることが好きで[Ⓝ劣-10-212]、達也も「美味しい」と感じる程度の腕前[Ⓝ劣-25-216]。
紅茶については一家言持ちだが、いつも凝り性というわけではない[Ⓝ劣-30-44]。
思想
一科生と二科生の溝について
魔法師について
「魔法師は魔法が使えるだけで、他はただの人間」と考えている[Ⓝ劣-22-130]。
十師族について
「血縁が実質的な意味を持つ以上、貴族制的な面が生じるのは仕方が無い」と述べている[Ⓝ劣-22-130]。
魔法・戦闘技能
射撃魔法
遠隔精密射撃魔法を得意としており[Ⓝ劣-1-96,26-142]、狙ったポイントを正確に撃ち抜く技術は人後に落ちない[Ⓝ劣-26-142]。
スピードと照準の精確性において、その魔法力は世界的に見ても卓越した水準にある[Ⓝ劣-3-340]。達也は「驚くべきはあの精度」と評している[Ⓝ劣-3-310]。出力制御の精緻さも並ではない[Ⓝ劣-1-106]。
その腕前は「世界屈指」「十年に一人の英才」などと評されており[Ⓝ劣-1-96,26-142・159]、「エルフィン・スナイパー」「妖精姫」などの異名を持つが、本人は嫌っているらしい[Ⓝ劣-3-310,]。
先天性スキル『マルチスコープ』
真由美の『マルチスコープ』は、かつて超能力と呼ばれた先天的特殊能力である[Ⓝ劣-26-142]。
真由美がこの知覚能力を全開にすることは滅多に無い。大量の視覚情報が一斉に流れ込んでくることで、精神に大きな負荷がかかるためである[Ⓝ劣-26-143]。
なお、横浜事変の直前や[Ⓝ劣-6-338]、光宣追跡時[Ⓝ劣-26-143]には全開で使っている。
イレギュラーな魔法資質
真由美は射撃魔法だけでなく、「万能」の七草家に相応しく、四系統八種の多彩な魔法を操る[Ⓝ劣-26-143・159]。
通常、一人の人間が魔法と超能力を兼ね備えることはできない[Ⓝ劣-26-142]。
この点で、多彩な魔法と特殊な知覚能力を両立させている真由美は異例な存在であり、イレギュラーな魔法師である[Ⓝ劣-26-142・143]。
対人戦闘の切り札『ドライ・ミーティア』
『ドライ・ミーティア』を対人戦の切り札としており[Ⓝ劣-7-295,26-147]、仮にCADが使えない状況にあっても、真由美はこの魔法を呪文で発動することができる[Ⓝ劣-23-254・255]。魔法師の資質
魔法の行使にあたっては、どちらかと言えば理論より感性を優先するタイプ[Ⓝ劣-11-375]。複雑な工程を持続的に作用させる魔法は、あまり得意ではない[Ⓝ劣-6-95]。
装備
高校では、ブレスレット形態汎用型CADを使用していた[Ⓝ劣-1-24]。
大学卒業後には、FLTの完全思考操作型CADを使用している[Ⓝメ-2-273]。
戦闘能力
父親の弘一を含めると分からないが、弘一を除けば、2097年時点での七草家最強の魔法師はおそらく真由美である[Ⓝ劣-26-145・159]。
香澄と泉美は、二人掛かりでも、『乗積魔法』を使っても真由美には勝てない[Ⓝ劣-26-145]。真由美と戦った光宣も、「『乗積魔法』を使った香澄・泉美よりも強かった」と評している[Ⓝ劣-26-178]。
達也は、「戦闘力は横浜の戦場で実証済み」と考えている[Ⓝ劣-15-34]。
ただ、将輝には「手加減をした結果、相手の無力化に失敗している」という厳しい感想を持たれている[Ⓝ劣-15-208]。
人間関係
恋人
18歳になっても恋人はおらず、妹たちに心配されたりしている[Ⓝ劣-11-378]。
大学入学直後には、カフェのカップル率の高さに精神的なダメージを受けている[Ⓝ劣-12-234]。
23歳時点では、年相応に経験は積んできている。ただし、男性との最後の一線はまだ越えていない(一線を越えずに男性を喜ばせる芸当を身に付けている)[Ⓝメ-1-71]。
七草香澄・七草泉美
香澄と泉美の両妹に対しては「お姉ちゃん」をすることが多い。妹たち(主に香澄)が「やらかした」際には逆上して怒るなど、普段からは想像できない直情径行ぶりを見せることがある[Ⓝ劣-12-148]。
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両妹からは愛されており、姉に近づこうとしている(ように見える)達也は警戒されている[Ⓝ劣-12-162]。
七草弘一
父・弘一との仲は冷え切っている[Ⓝ劣–]。
真由美は弘一について「裏工作が好きな謀略家」「十師族の役目を忘れるような人ではない」と認識している[Ⓝ劣-12-239]。
また「狸親父」と毛嫌いしており[Ⓝ劣–,30-253]、弘一の思惑を潰すために達也たちに協力することもある[Ⓝ劣-30-253]。
司波達也
達也については、「何を考えているのか分からないが、それでも決して裏切られることだけは無い」という不安感と安心感を抱いていたり[Ⓝ劣-3-364]、ふてぶてしくも頼りになる後輩だと思っていたりする[Ⓝ劣-5-296・319]。「弟のよう」「照れ屋」などとも述べている[Ⓝ劣-3-356・357・364,5-327]。
また、「敵を作りまくるタイプ」と評している[Ⓝ劣-6-233]。
達也が四葉家現当主の直系だと分かってからは、弘一の画策もあって接する機会が増えた[Ⓝ劣-18-88・89・196]。
自分自身では達也に対する気持ちがどういうものなのかよく分かっていないが、まんざらではないらしい[Ⓝ劣–]。
デートするくらいなら特に抵抗は無いが、達也に対して不誠実な真似をすることには何となく抵抗を感じている[Ⓝメ-1-71]。
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達也からは「(深雪に比べて)扱いがぞんざい」[Ⓝ劣-1-121・197]、「愉快な人」[Ⓝ劣-7-236]、「悪戯好き」[Ⓝ劣-18-262]、「お節介だが善良な人」[Ⓝ劣-25-219]などと思われている。
また、真由美は達也に対して妙な思い込みがあるのか、達也は本心で話しているのに信じてもらえず、閉口していることがある[Ⓝ劣-15-232∼234]。
渡辺摩利
真由美と摩利は、互いに仲の良い親友である[Ⓝ劣-5-314,22-136]。
摩利には「人の悪意に疎いところがある」と思われている[Ⓝ劣-5-314]。
国立魔法大学卒業後も親交は続いている[Ⓝメ-3-87・92]。その縁もあって2100年7月には、真由美が渡米する際に摩利が軍務で護衛に就いた[Ⓝメ-3-96・99]。
十文字克人
真由美は、克人との仲を噂されるのを嫌がっている[Ⓝ劣-22-122]。
克人については、一見すると「紳士的」だが、その実「朴念仁」な面があると感じている[Ⓝ劣-12-236]。
また、距離が近すぎるために、色恋めいた関係とは無縁の相手であると認識している[Ⓝ劣-12-234]。
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克人には「気の置けない女性」[Ⓝ劣-23-164]、「予定の邪魔になることの方が多いが、どういうわけかつい足を止めてしまう相手」[Ⓝ劣-23-163]などと思われている。市原鈴音
真由美にとって鈴音は友人であるとともに、生徒会における参謀役[Ⓝメ-1-126]。
また、鈴音は真由美を諫めたり[Ⓝ劣-1-161]、悪ふざけを制止したりすること[Ⓝ劣–]がある一方で、真由美と一緒になって他人をからかうこともある[Ⓝ劣-3-200]。
藤林響子
響子とは、真由美が高校に入学する前、2090~2091年ごろからの知り合いである。これは、父・弘一が子供の頃、響子の祖父である烈に師事していた縁によるものである[Ⓝメ-1-158]。 メイジアン・カンパニーへの入社に伴い、真由美の上司となった[Ⓝメ-1-166]。服部刑部少丞範蔵
服部は、真由美に片思いをしている描写が随所にある[Ⓝ劣-1-156・157・182・183,]。達也たちが入学した時点でもそうだったが、初音いわく、2100年時点でもいまだに引きずっている[Ⓝメ-2-147]。
五輪洋史
洋史は真由美の婚約者候補の一人[Ⓝ劣-11-359]だが、真由美からの評価は高くなく、2095年11月時点で真由美は洋史に対して(心の中で)「可」の評価を与えている[Ⓝ劣-11-365]。なおこの婚約は、2097年の頭には解消されている[Ⓝ劣-17-253]。
その他
- 一科と二科の問題に関して、ロジカルな論争では負けない自信がある[Ⓝ劣-2-153]。
- 部屋は洋室で、勉強机とベッド以外には小さな座卓がおいてあるだけである[Ⓝ劣-27-80]。
- 社会人になるまで親元を離れたことが無く、大勢の使用人に囲まれた正真正銘のお嬢様であるためか、「家を出たい」「一人暮らしをしてみたい」と思っていたらしい[Ⓝメ-1-164]。
- 家事能力にはそれなりに自信がある[Ⓝメ-1-164]。
- 高校からの帰り道は、だいたい一人で下校する[Ⓝ劣-5-315]。万が一誘拐などに遭った時に、友人を巻き込まないためである[Ⓝ劣-5-325]。第一高校前駅からは、ボディーガード(名倉)がつく[Ⓝ劣-5-326・331]。
- 見られることには慣れている[Ⓝ劣-3-362]。
- 2097年3月のある日、将輝は真由美に対して「俺はこの人の暇つぶしに呼ばれたんじゃないか」という疑いを抱いている(その後すぐに確信に変わった)[Ⓝ劣-19-300・301]。