アニメ第3期考⑯ ‐ 第6話感想②〈時系列・脚本編〉

作品考察
©2023 佐島勤/KADOKAWA/魔法科高校3製作委員会

〈スティープルチェース編Ⅱ〉の感想②です。

原作のネタバレがあるのでご注意ください。

また、以後に添付する画像のクレジットは、特に注記が無いものは、「©2023 佐島勤/KADOKAWA/魔法科高校3製作委員会」です。

概要

まずは原作との比較画像。

はい、今回も元気にぐっちゃぐちゃ!笑

こんなことになるのは、アニメ5話までに描けなかった場面が、6話に時系列移動してくるからですねー。(5話で描かれた内容は、灰色の矢印とピンク色の文字で表示しました)

パラサイドールの情報リークから第九種魔法開発研究所の調査まで18日も空けた原作者が悪いとも言える(笑)
アニメ制作陣に大胆な時系列移動の余地を与えてしまった(笑)

要するに、7月3日~9日の間で絶対に落とせない場面を、全部6話の時系列(10日以降)に持ってきたってことですねー。

特に重要なものをピックアップ。

  • 藤林響子による情報リーク(3日→13日)
  • 「P兵器」について九重八雲に相談、奈良行き決定(4日→14日)
  • 九島真言周公瑾九島烈九鬼鎮の会話(9日→10日)

その他、九校戦でワイワイしてる第一高校の様子とかも、時系列移動させてダイジェストで描かれた。

なお、司波達也隅守賢人CADの調整を行っているシーンは完全アニオリ。コミカライズにも無い。

あと、少し気になるのは定期試験
原作だと10日(火)~14日(土)が試験期間やけど、この感じやとアニメでは2日(月)~7日(土)の週に移動されたんかな?

そう考えれば、原作ではFLTでの完全思考操作型CADのテストについていかずに家で勉強してた深雪が、アニメではついていってるのもしっくりくる。

本編

アヴァン

7月10日(火)のアヴァン。

原作では9日(月)の内容。

九島真言周公瑾の会話は、原作にもコミカライズにも無いオリジナルのセリフ。

強いて言うなら、5話のセリフの焼き直しが一部に入っている(十師族の義務です、のところ)。

その後の九島烈九鬼鎮のやりとりは、セリフの分担をくっつけたり分割したりするなどのアレンジが多少入っているものの、内容的には原作通り。

ただしパラサイドールの説明に関して、「命令に反すれば想子サイオンの供給を断たれ、ガイノイドのボディに封印される」と述べているが、原作では「想子を一気に放出して休眠状態になる」「ガイノイドの筐体が封印の器となる」と書かれており、若干の違いがある。

Aパート

7月13日(金)

大わらわの第一高校

Aパートは、13日(金)の第一高校から。

原作の5日(木)と7日(土)の内容がこの1日に集約され、ダイジェストで描かれた。
内容は原作通り。

忙しそうな生徒会の様子は、原作の5日のワンシーン。

サンドイッチもぐもぐ。

シールド・ダウンアイス・ピラーズ・ブレイクの練習の場面は、原作の7日の内容。

司波達也隅守賢人CADの調整をしている場面は、原作にもコミカライズにもないアニオリ。

夜の司波家

達也と深雪が癒し合っているこの日は、原作では3日(火)のシーン。

たつみゆのイチャイチャシーンでは、完全オリジナルのセリフが入る。

きっと、制作陣も癒しを求めていたのだろう。

しらんけど

差出人不明メールが届いてからの流れは、地の文のセリフ化を交えつつも、基本的には原作通り。

7月14日(土) 九重寺

14日の九重寺は、原作では4日(水)のシーン。

「差出人不明メールが届いた翌日」という点には変わりない。

達也の稽古と結界の説明がカットされ、いきなり僧坊から始まった。

その後のやりとりは、概ね原作通りだった。

7月21日(土)

リニア列車

ここで時系列は21日まで一気に飛び、原作とのズレがなくなる。

惜しむらくは、リニア列車の乗り心地の描写がカットされていたこと。
最近話題のネタだから気になってて……

一時的に回想が入るのも原作通り。

セリフはアニオリだが、コミカライズ準拠のようにも思える。

お弁当を食べるシーンは、原作では描かれてないけど、コミカライズでは描かれている。

ただし水波のはサンドイッチ&いなり寿司で、深雪のは伊勢海老や鯛の豪華弁当。

伊勢海老……(かぐや様感)

奈良
九重八雲が京都(比叡山)へ向かうのは原作通り。

深雪を置いていくこのシーンも、流れ自体は原作通り。

ただ、原作で描かれている達也の内心や水波の気持ち、深雪の「頷いたまま俯く」などのコミカルな雰囲気は感じられなかった。
どころか、どちらかというと深刻な風に見えた。

やはりこれは、〈四葉継承編〉のためなのだろうか。

達也がパラサイドールを発見したところで電話がかかってくるのは原作通り。

黒羽貢黒羽亜夜子との会話も、概ね原作通り。親バカぶりも。笑

ただし、「四葉家の系列だと分かって予約した」九重八雲に対し、貢が警戒するシーンはカットされた。
あわせて、それをわざと・・・深雪が伝えた描写もカット。貴族って大変ですね……。

達也のもとに謎メールが来るのも原作通り。

ただし、原作では想子の煙幕に紛れて急いで逃走しているのに対し、アニメでは割とのんびりと撤収している点が大きく異なる。

Bパート

7月22日(日)

帰りのリニア列車は、ほとんど原作通りだった。

8月3日(金)

九校戦前夜祭
九校戦の前夜祭は、多少のカット、多少の時系列移動はありつつも、おおむねそのまま描かれた。

まず、バスに乗り込むときの七草香澄七草泉美のやりとりはカット。いきなり前夜祭から始まった。

女子に囲まれる達也は原作通り。

達也の制服について喋っているシーンだが、具体的な会話内容はカットされ、ダイジェスト的に描かれた。

男子ズが映るのも原作通り。

アニメでは黒羽亜夜子黒羽文弥が『目立とうミッション』でやって来た。

原作だとこれは三高コンビとの邂逅のあとなので、若干時系列が前後している。

また、の従兄である鳴瀬晴海の仲介で挨拶に来るシーンもカットされた。

そして一条将輝吉祥寺真紅郎とのオハナシ。

重要部分は概ね原作通りだが、将輝のキャラクター性を表現する内容が一部カットされた。

また時系列の前後に伴い、将輝が深雪に動揺するシーンも描かれなかった。

この後、幹比古が達也に対し、黒羽姉弟を警戒するよう言うシーンや、前夜祭の来賓に九島烈が出てこなくてざわつくシーン、ホテルの部屋で達也が烈を貶すシーンなどがカットされた。

また、達也・亜夜子・文弥・八雲がスティープルチェース・クロスカントリーの会場を調査するシーンが描かれなかったが、ここはどうやら7話に持ち越されるらしい。

佐伯広海・四葉真夜
佐伯広海四葉真夜と話すシーンは、おおむね原作通りに描かれた。

ただし、電話の冒頭で葉山忠教が仲介するシーンはカットされ、いきなり画面に真夜が現れた。

葉山と真夜の会話は、概ね原作通りだった。

第6話感想② おわり

以上、〈スティープルチェース編Ⅱ〉の時系列と脚本についての感想でした。

ページ数的には、73Pから202Pまで、130ページ分進行した。ただし、第5話が27~141Pだったので、かなり被っている部分がある。スティープルチェース・クロスカントリーの会場調査も、次話に持ち越されたし。

突貫工事だったけど、なんとか〈時系列・脚本編〉を書き上げたので、今週はGWの聖地巡礼動画の編集にリソースを割けそう? かも???

がんばります。

それでは第7話で!

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