超能力

超能力【ちょうのうりょく】は、1999年に初めて確認された異能[Ⓝ劣-1-12]

念ずるだけで事象を改変することができ[Ⓝ劣-2-101]発動速度が非常に速い。
魔法意識して無意識・・・・・・・・働かせなければ使えない一方で、超能力は無意識に使うことができるものと思われる[Ⓝ劣-30-240,管推]

魔法の実用化によって、超能力が「超」でなくなった為、魔法学とその周辺分野では「異能」という呼び方が好まれている[Ⓝ㊕続追-20]

「PK」[Ⓝ劣-4-166]、「サイキック」[Ⓝ劣-10-272・277,11-158,16-96]、「先天的特殊能力」[Ⓝ劣-26-142]、「サイ能力」[Ⓝキ-3-94]などと表現されることもある。
ただし、「PK」[Ⓝ劣-4-166,13-302・304]や「サイキック」[Ⓝ劣-16-98,Ⓝ暗-1-2・29]などの言葉は、「念動力」等の一部のスキル、あるいは超能力者を指して用いられる場合もあり、やや注意を要する。

概要

全ての超能力は魔法の一種で、本質的には魔法と同じものである[Ⓝ劣-11-191,16-96,26-142,Ⓝ暗-1-42,Ⓝキ-3-95]

どちらも魔法式構築し、魔法式が対象エイドスに干渉することで事象が改変される[Ⓝ劣-19-49]

原理

通常、事象が変化すると、それに伴って想子情報体が形成される。これらの想子情報体は変化するのではなく、瞬間瞬間で新規に構築され、時間流の中に積み上がっていく[Ⓝ暗-1-28]

しかし、異能(超能力)が超常現象を起こす際には、想子情報体の形成が(事象の変化に)先行して観測される。これはすなわち、想子情報体(情報)が物理現象(事象)を書き換えたということに他ならない[Ⓝ暗-1-28・29,管補]

現代魔法はこの発見を基礎としており、また超能力の基礎原理でもある[Ⓝ暗-1-29]

特徴

  • 想子情報体魔法式)の構成は荒く、原始的[Ⓝ劣-11-156,13-302・304]
  • 発動速度は非常に速い[Ⓝ劣-13-302]現代魔法の多様性・正確性・安定性を有していない代わりに、圧倒的な発動速度を有しており、現代魔法を上回る[Ⓝ劣-13-304・322・330]

発見の経緯

1999年、アメリカ合衆国において、人類滅亡の預言を実現しようとした狂信者集団による核兵器テロを、一人のアメリカ人警察官が特殊な能力を以て阻止した(核兵器テロ未遂事件)。この警察官が行使した力こそが超能力であった[Ⓝ劣-1-12,14-26]

こうした経緯から、現代魔法の開発はその初期段階において、核分裂の停止・制御、放射線の遮断・無害化を主目的としていた[Ⓝ劣-14-26]

超能力と魔法

超能力から魔法へ

超能力は、発見当初は「純粋に先天的な、突然変異で備わる能力(属人的異能力)であって、共有・普及可能な技術体系化は不可能」と考えられていた[Ⓝ劣-1-12,9-28]

当時のアメリカ政府は、世界中で超能力者を捜索したが、核兵器を無効化する能力者は見つからなかった。しかし、力は弱いものの、予想以上に多くの超能力者が発見され、この力は突然変異などではなく、人間が持つ才能だということが判明した[Ⓝ暗-1-42]

そして、「力が弱いならば強化すればいい」「無理にでも引き出せばいい」ということで、多くの人体実験が行われ、超能力者の能力開発が進められた[Ⓝ暗-1-42]

ここで古式魔法師たちが表舞台に姿を見せるようになり、「超能力」は「魔法」によって再現することができるようになった。また、魔法は軍事技術開発に取り込まれ、リアルな技術となっていった[Ⓝ劣-1-12,Ⓝ暗-1-42]

このようにして、超能力は魔法によって技術体系化され、魔法は技能となり、「超能力者」は「魔法技能師」となった[Ⓝ劣-1-12]
魔法技能の開発は、魔法師という「種族」の開発(人間の改造)へと変遷していった[Ⓝ劣-12-22]
こうした魔法の研究は、アメリカだけでなく世界中で行われた[Ⓝ暗-1-43]

超能力と現代魔法

現代魔法は超能力の研究を端緒としたもので、その延長線上にある。そのため、現代魔法は(かつて)超能力と呼ばれた異能の持つ性質も潜在的に受け継いでいる[Ⓝ劣-1-230,2-66,管補]

現代魔法においてCADを必ずしも必須としないのは、その源流たる超能力が「思考以外のプロセスなしに」発動できるものだからである[Ⓝ劣-2-66]

しかし同時に、現代魔法は超能力とイコールでもない。現代魔法は、超能力をシステム化し体系化したものであり、発動プロセスに魔法式を必要とする。
この魔法式の構築ツールとして起動式を導入することによって、多彩な魔法行使を可能としている[Ⓝ劣-2-66・67]

超能力と古式魔法

超能力と古式魔法の最大の違いは、発動に思考以外のプロセスが必要か否かという点にある[Ⓝ劣-2-66]

超能力者と魔法技能師

超能力者は、一定の技能に特化することを代償として、「念ずる」だけで超常現象を引き起こす[Ⓝ劣-1-24]

魔法師の中には、特定の魔法に特化した、超能力者に近い存在もいる(遠上茉莉花など)。こうした魔法師は、思考のみで、明確に意図すること無しに魔法を発動することもあり得るが、多彩な魔法を行使する魔法師が意図せずに魔法を発動することは、通常あり得ない[Ⓝ劣-2-67,Ⓝキ-3-95・101・117]

超能力はおもうだけで事象をねじ曲げる力だが、特定パターンの事象改変しかできない[Ⓝ劣-26-142]。超能力者は1人1種類、多くても3種類程度の超能力しか使えない[Ⓝキ-3-95]
一方で現代魔法は、超能力に用いられる精神の機能を、多様な事象改変に適用できるよう調整し直すことで実現した技術である。スピードを犠牲にして、代わりに多彩な能力を獲得したものである[Ⓝ劣-26-142,Ⓝキ-3-95]

したがって、ある種の事象改変に特化した超能力と、多様な事象改変に対応する魔法は、両立できないはずである[Ⓝ劣-26-143]

しかし実際には、多彩な魔法を操れるにもかかわらず、超能力を行使することができる者もいる(七草真由美矢車侍郎など)[Ⓝ劣-26-142・143,Ⓝキ-3-94]
2099年現在、こうした者は「ハイブリッド」と呼ばれており[Ⓝキ-3-94・96]、異例な存在である[Ⓝ劣-26-142・143]

様々な超能力

  • 念爆[Ⓝ劣-4-166]
  • パイロキネシス[Ⓝ劣-9-28]
  • 能動型テレパシー[Ⓝ劣-10-272]
  • 念動力[Ⓝ劣-10-277]
  • サイコキネシス[Ⓝ劣-11-156]
  • マルチスコープ[Ⓝ劣-26-142]
  • 身体強化〈フィジカルブースト〉[Ⓝ暗-1-29]

その他

  • 九島家では、パラサイドールが操る超能力のことを「妖力」と呼んでいる[Ⓝ劣-13-29・321]
  • パラサイドールは、超能力を武器にしている[Ⓝ劣-13-304]
  • 榛有希『身体強化』を行使する際には、「心象世界の水底に沈む扉」を開く旨が記述されている[Ⓝ暗-1-27]。その詳細は不明。
タイトルとURLをコピーしました