アニメ第3期考㉖ ‐ 第12話感想

作品考察
©2023 佐島勤/KADOKAWA/魔法科高校3製作委員会

※7/10 受けた指摘に対する返答などを追記しました。とうまさん、いつもとても面白い、興味深いコメントありがとうございます! ただ酔っ払いで書いたので、かなり分かりにくい文章になっていますが、ひとまずこんな感じでyrskです~。

〈古都内乱編Ⅳ〉の感想です。

原作のネタバレがあるのでご注意ください。

※以後に添付する画像のクレジットは、特に注記が無い限りは、「©2023 佐島勤/KADOKAWA/魔法科高校3製作委員会」です。

12話はコミカライズ4~5巻の内容なんですけど、ちょうどこの巻の宣伝CMがあったので、何となく貼っておきます。笑

時系列

時系列の全体像はこちら。

とてもシンプルで、ややこしい感じはほとんどない。

時系列移動はほぼゼロ。光宣の容態悪化のタイミングが若干前後したのと、達也たちが方術士03を制圧し警察に通報した話が全員での情報共有の場にまとめられたくらい?

カットされたシーンは、幻獣ゴーレム魔法宇治川の結界俱利伽羅剣くりからけんなど設定説明系の部分と、エリカ側の細かな話、達也が「視」てしまった光宣の秘密、そして何より達也と真由美のアレコレ!!!

真由美のは本当に残念だった。。。

アニオリについては、細かいものでは地の文がセリフ化されているとか、達也が伝統派の拠点を特定するときの流れが若干変更されているなどがあった。大きなものでは、尾行の私立探偵使い魔に変更されていた。

絵・表現/演技・演出/脚本

アヴァン

アヴァンは、前話に引き続き10月20日(土)の京都。

ただし場面はエリカたちサイドではなく達也たちサイドでスタート。

これに伴い、『相柳』の術者(方術士02)のその後や、警察への通報などの場面はカットとなった。

達也たち4人は、清水寺付近で周公瑾への手がかりを探す。

なお、3ヵ所の候補から清水寺を最初に選んだのは、原作によれば「ここが一番『何か』がいそうに思えたから」[Ⓝ劣-15-121]とのこと。

深雪光宣という美麗コンビに見蕩れる観光客たち。

達也「何か分かったか?」
光宣「いえ、こうも雑多な視線が多くては……」

この会話は、原作およびコミカライズでは清水寺の本堂前桧舞台――いわゆる「清水の舞台」で行われたものだが、アニメでは仁王門の手前に変更されている。

このため、「京都市街を一望できる場所だが想子光サイオンこうもやのように立ち上っていて捜索しづらい様子」は描かれなかった。

「捜索に戻ろう」のセリフは、この「観光」に絡めたネタ?

雑多な視線(笑)

もうちょっとこう手心をと言うか……いや手心いらんわコレ。ガン見しすぎやろ笑

深雪に・・・向けられる視線は全てチェックしてみたが~~」

しからん視線ならさっきから山のように注がれているが、それは光宣も同じだな」

前者について、達也は深雪に対する意識の波動をフィルタリングし、敵意の有無などをチェックしている。これは普段からやっている。

後者の「怪しからん視線」について原作では、女性が光宣に向ける視線、男性が深雪に向ける視線だけでなく、女性が深雪に向ける視線、男性が光宣に向ける視線のことも指している。

そりゃあ達也としては「怪しからん」すぎるよなと。笑

深雪「光宣君をいじめてはいけませんよ」

観客「キャッ」

達也「あっ」

ふむ

「絶世の美少女が絶世の美少年をかばう構図」に場が凍り付き硬直し時が止まってしまい、「そろそろ捜索に戻ろう」などとアニオリのセリフを嘯く達也。現在進行形で捜索中なのでは……?

なお原作では、このタイミングで尾行の私立探偵を発見するのだが、アニメでは大きく改変された。個人的に、この尾行探偵けっこう好きなので残念。

といったところで、コミカルなノリでアヴァン終了!

Aパート

10月20日(土)

達也チーム:清水寺付近の捜索

Aパートは、清水寺付近の続きから。

先に書いたように、この時点ですでに原作と流れが異なっているが、アニメのカットから鑑みるに、4人が歩いたルートはどうやら原作通りっぽい(以下参照)。

最初のカットは、清水寺の本堂と奥の院の間の場所。

その後に歩いているのは、奥の院から音羽の滝へ下る坂道。

アヴァンからの道のりは、何となくこんな感じでしょう。

『精霊の眼』エレメンタル・サイト精霊(?)の痕跡に気づく達也

達也「古式魔法の痕跡がある。これは……」

光宣使い魔で監視をしていたようですね。巧妙に隠されています」

ここの会話は完全にアニオリ。原作で登場する探偵の代替になっている。

達也「あちらに続いている」

ここ、『精霊の眼』持ちの達也が「視」えてるのはいいんだけど、何となく光宣にも「視」えているようにも思える。

……いや、精霊が移動していったあとにうっすらと残っている痕跡をきちんと知覚し、辿っていってるだけで、考えすぎやなきっと!()

これどこやろな。

痕跡を辿った末に着いたのはお豆腐料理屋さん。

コミカライズ版とは門構えが異なっている。制作陣の配慮かな?とも思うので、言及はここまでにしておきます。

店内の様子を探り、ある人物(店主)を見つける達也。

最初は話を聞くだけのつもりだったが、深雪水波がめっちゃ食べたそうにしてるし、そういえばお昼時だしで、とりあえずお昼をとることにする流れは原作通り。

なお原作では、店主に逃げられる感じもないから食事をとることにした旨も添えられている。

若干のカットを挟み、座敷席に案内された達也たちは、湯豆腐ふたつと湯葉鍋ふたつを注文。男性陣が前者、女性陣が後者。

……湯葉鍋を楽しむシーンを楽しみにしていたのだが、なんとアニメではカットされてしまった!

コミカライズを読もう……。

原作15巻口絵のフルカラー食事シーンを貼ってくれた公式に敬礼!!!

「生駒の九島さん」からの紹介で来たので、店主に会わせて欲しいと頼む達也は、原作では食後の場面として描かれているが、アニメでは食事前になっている。

(なお店員さんは「工藤さん」と思っている)
(ところで全関西人に問いたい。「生駒」のイントネーション、違和感なかった?笑)

店員さんに案内されて店主のもとへ。

これはさすがに、原作通りに食後のことだと思うのだが、さて。

敵意のない店主が、深々と一礼。

「まさか九島家の方にこうしてお目に掛かることになるとは~~」と言われて思わず顔が引きつる光宣クン。このような表情については原作で描かれておらず、これはコミカライズ準拠だと思う。

ここからの店主との問答については、原作からカットされた部分がたくさんあるので、詳細は原作を参照。

「九」と事を構えるつもりがないこと、自分は伝統派の一派を率いる呪い師(詳細は不明)であることを告白。

伝統派は一枚岩ではない。「九」への怒りから結成された集団だが、日本を裏切るようなやり方をとるなら距離を置くという者もいる。

「獅子身中の虫になると分かっていて何故、大陸の術者(=方術士)を身内に引き込むのか」という苦言に俯く光宣。

それはまさに、パラサイドール事件の折、父・真言が行っていたことだった。

そんな光宣を慮る水波ちゃ!
この演出は、原作にもコミカライズにも無い完全アニオリ。

今期はやはり、“みのみな”へのフォーカスが原作よりもコミカライズよりも強い気がする?

もしや「先」を見据えていたりする???(そうあれ)

2ページ分ほどのやりとりがカットされて、周公瑾の行方について尋ねる達也。

このカットはコミカライズ準拠。

店主は、最後に周公瑾の所在を確認したのは竹林の道の近くにある元密教僧一派の拠点だと言う。

日時についてはカットされたが、原作では10月12日(金)のことだと明記されている。

そして周公瑾はそこから南下したが、「宇治を越えた形跡は無い」と言う。

なお、ここで用いられた2枚の地図はコミカライズ準拠だと思われる。
また、この直前に京都タワーが映し出されるのもコミカライズ準拠の演出。

ここで、アニメでは超☆重要な話がカットされたので、コミカライズを引用しつつ補足をば。(店主のキャラが好きになれるシーンなので、カットは惜しい気持ちがある)

店主はなぜ、「宇治を越えてはいない」と断言できたのか?

実は、上流にある天ヶ瀬ダムでは、川の水の一部が聖別されている。これを宇治川の下流に流すことで、川そのものに結界の機能を与えている。

そして、店主はこの結界の管理者の一人であり、だからこそ「周公瑾が宇治川を越えていない」ことを知っていた。

なお、この宇治川の結界は強いものではなく、「が川を越えたかどうかを感知する警報装置くらい」[Ⓝ劣-15-148]のものである。

ちなみに、上記の俯瞰図の場所はおそらくこちら。なんかちょっと観光地っぽい?

ちなみにちなみに、宇治川は宇治市のど真ん中を流れる川です。参考まで(何のだ)

「本当のところ、蟠りを捨てきれてはいないのだが、(達也たちが)最低限の礼儀を守ったから血を流さずに済んだ」と述べる店主。

ここで言う「最低限の礼儀」は、アニメだとわかりにくいけれど、原作ではその文脈から「料理屋なのだから食事することが礼儀」だと分かる。

つまり、豆腐料理を食べたそうにしていた深雪と水波のファインプレーとも言える。

最後に、鞍馬山嵐山の一党について注意を促す店主。

きちんと頭を下げる一行にニッコリする店主。

いいお爺ちゃんなんやろなぁ。

ここで地図を再確認。

宝ヶ池京都新国際会議場、清水寺、音羽の滝、宇治川、天ヶ瀬ダム、竹林の道、鞍馬山、嵐山など、ここまでで登場した場所の参考に。

合流:捜索後の情報共有

達也たちがCRホテルに帰還。

エリカたちが将輝とともにホテルに戻るまでの流れはカットされた。

金閣寺にも手掛かりはありませんでしたね」

「ああ」

光宣と達也の会話はアニオリ。原作の地の文をセリフに起こしたもの。

ここで光宣がやたらと顔を赤らめているのは、たぶんだけどコミカライズの再現かもしれないと思っていて、それによれば「友達と一緒にホテルに泊まるとか旅行するとかが初めてで嬉しい」ようだ(4巻73・74P)。

※本記事UP後、指摘を受けたので掲載。その可能性ももちろん考えたのだが、なんとなくコミカライズ準拠にしたのかなと思い上記のような表現にした。

ただ、ちょっと思い込みの強い表現だったなと思ったので、打ち消し線で訂正しつつ、表現を少し緩めました。

なお本当のところは何とも言えず、制作陣の裏話を待ちたい(出て来るかどうかは知らない)。

なお、清水寺、金閣寺に続き挙がっていた最後の候補地、嵐山公園には行っていない。

ここは名倉の殺害現場近くであるため、明日真由美と合流してから向かおうと達也は判断した。

エリカたちの中に、なぜか将輝がいることに気づく達也。

将輝も達也に気づいて……

「司波……

……………

…さん!!!!!」

↑↑この一連の流れ最高だったw
すごくいいアニオリアレンジだと思うw

(これはツッコミが多すぎてつぶやきが間に合っていない様子。笑)

こんなニコニコな将輝も正直珍しいが、まぁ当然か。笑

将輝めっちゃ前のめりやんwww

将輝「お久しぶりです」

ここ、テンション高めなのにどことなく声が硬いというか、嬉しさを隠そうとして失敗してる感というか、上手く言えないけど「思わず上ずっちゃってる」感が最高of最高!

将輝には興味ナシの水波でジワるw

ちょっとニヤニヤしてるエリカも最高。笑

「危ないところを助けてもらったのよ♪」

これには将輝も思わず苦笑い。

この辺の心情については原作を参照!(15巻159P)

ホテルの部屋に場所を移し、情報共有に挑む一同。室内の様子はコミカライズ準拠。

ちなみに将輝は隣のKKホテルに宿泊している。

国防陸軍 第一〇一旅団 独立魔装大隊所属の特務士官であることを初手でバラす達也!

エリカ・レオ幹比古が目を白黒させる様子はカット。

お手本のような「なん・・・だと・・・」をありがとうございます!!!!!

あとからTwitter見てたら、このセリフにみーんな反応しててめっちゃ笑ったw

「他言無用だ」と言われて気を引き締める将輝。

「遠くを見詰めるような目」(原作談)をしているエリカ。

達也はかつて、同じ手をエリカにも使った。

アニメではカットされたが、原作では〈来訪者編〉の途中、エリカが達也の「正体」すなわち四葉家の縁者であるという秘密に気づき、非常に怖い思いをした[Ⓝ劣-11-84∼87]

エリカがここで秘密に気づけたのは、千葉修次の介入について探りを入れるために達也がそのように誘導したからなのだが、達也自身は「(そんなことをしなくても)遅かれ早かれ気づかれていた」と踏んでいる。

それくらいならまぁ……と思いたいところだけど、直後に「まぁエリカも巻き込めそうやし結果オーライ!」とか考えちゃってる[Ⓝ劣-11-91・92]ので、やっぱ達也は人でなしだと思う。笑

ちなみにこれと同じシーンのカットは、10周年記念PVにて初公開されている(カットの順序は逆転)。

そういう背景があるから、また同じ手を使ってる達也を見てこんな表情になっているわけです。

ただ個人的には、相手が将輝ならいいと思ってる。達也と将輝はそういう関係性であってほしいので。

ところで、コミカライズ版の方が「遠くを見詰めるような目」っぽいと思うが、どうだろうか。

達也が追っているという、横浜事変の工作員の名前が「周公瑾」であることを知り、怒りを露わにする将輝。

ナメた真似をしてくれる……!

ここでエリカが口を挟み、話題は周公瑾の『鬼門遁甲』に移る。

なお原作では、これは将輝に対するエリカの気遣いである旨が記されている。

光宣「大陸古式魔法師が使う術で、方位を狂わせる精神干渉系魔法です」

「方位を? 例えば水の中で上下を分からなくして溺れさせるとかか?」

レオの発想に対する光宣のこの表情は、原作によれば感心してのもの。(光宣にとっては思いもよらない斬新なものだった)

それにしても、光宣の表情がコロコロ変わるの、楽しいね。

光宣いわく、鬼門遁甲の主な使い方は「追跡者の方向感覚を狂わせて、見えているにも拘わらず何時までも追いつけない」というもの。

※このカットはコミカライズ準拠。

光宣のこのコメントに対して、そういう大規模な術式ばかりではなく個人戦闘レベルでも有効であり、そちらを警戒すべき、と達也が私見を述べる。

原作ではこの間に旧第九研諸葛孔明の話が挟まるが、これはカット。

互いに激しく位置を変えながら戦闘をしている状況で方位を狂わされると、自分がどちらを向いていたかが分からなくなり、致命的な隙を生みかねない。

これは同時に、相手が自分から見てどちらの方向にいたのか分からなくなる、ということも意味している(=敵に自分を見失わせる効果がある)。

原作では、このあともしばらく鬼門遁甲についての話が続くが、アニメではカットされて幹比古たちの話を聞くシーンまでジャンプした。

宝ヶ池公園で戦った相手は、おそらく鞍馬山の忍術使いだったと幹比古は言う。

しかし忍術使いたちの中心になっていたのは、大陸の方術士だった(傀儡式鬼相柳の術者)。

ここはアニメではカットされたのだが、原作およびコミカライズでは幹比古たち自身できちんとこの点を確認している。

続いて、達也も今日の報告を行う。その内容は「周公瑾の潜伏範囲が絞り込めた」「明日は嵐山に行く」という、非常に端的なものだった。

※原作では、呪い師や宇治の結界についてもきちんと説明している。

原作ではこのあと、吉田家が鞍馬山に抗議し、また吉田家と付き合いのある京都の各派に情報共有を行ったことや、幹比古たちの詳しい戦闘状況からの考察、今後の方針や明日の予定などについて話し合う様子などが描かれているが、これらはすべてカットされた。

チラチラする将輝、ちょっと見たかったんやけどな。そんな将輝を見て何やら笑ってる光宣も(コミカライズ参照)。笑

10月21日(日)

捜索2日目の朝。

光宣は体調を崩してしまった。

……達也のあぐら、カッコイイね?

自身を責める光宣を慰める達也。

ここの、無愛想な表情で、力強く「十分に力になっている」って伝える達也、最高なんですよね。

達也「光宣と同じで、頼ってもらった方が水波も喜ぶ」

早くも光宣を理解している達也。

お行儀良いよなぁ。俺こういうの全然できひん(笑)

夫婦感やべぇぇぇぇ!!!!!

じーっ…

じーーーっ……………

ジーーーッ……………………

ジ~~~~~ッ…………………………

パチッ!

「!」

そら寝られへんわなぁ!笑

はい可愛い!!!

頭から湯気でてる!!!!!

あまりにもきれいな平伏!

微笑ましいねぇ!!!!!

(・・・・・)

素晴らしい再現でした! ありがとうございますありがとうございます!!!!!

ナイギフ!(ナイジフ?)

嵐山の近く?の警察署でコミューターを降りる達也たち。

将輝の問いに対し、原作だと達也が「ここからは周公瑾のことは内緒でyrsk!」って言うんだけど、そこはカット。

そう言ってるうちに、新たなコミューターがやって来て……

真由美参上!!!

この光景、ちょっと味わい深いな。

その後の細かいやりとりはカットされ、一同は警察署の中へ。

刑事の案内で証拠保管室に入り、名倉さんの遺品を検分する一同。

刑事さんが「名倉氏が身に着けていた衣服」って言ってるから、やっぱりCADは無さそう。

原作およびコミカライズでは、名倉のCADは七草弘一が回収している。

「胸部が内側から破裂していた」という達也の言葉に、少し俯いて声を詰まらせる将輝。

普通に見れば、「どれほどの苦痛/覚悟だったのだろうか」と想像している将輝の画に見える。

が、ここは原作からカットされた、達也が「まるで爆裂だな」って言って、それに将輝が過剰反応するシーンなので、これを踏まえるといろいろ解釈が変わる。

個人的には、「この“達将”の絡みを入れると冗長になるからカットされたのだろう、そしてその名残をこの『……ッ』という将輝のドモりとして描いたのだろう」と思っている。

知らんけど。笑

一部のシーンがカットされたのち、名倉の魔法について尋ねられて記憶を探る真由美。

なんとか思い出し、「水を針にして相手に浴びせる魔法」だと答える。

……ところで、なんかお手手おっきくない?笑

「まさしく命の引き替えの反撃だな……」

すごいよねぇ。

遺品に付着している情報『精霊の眼』エレメンタル・サイトで読み取り、記憶する達也。

原作ではこのあと、名倉の傷は幻獣によるものであると述べた達也が、幻獣とは何か、化成体との違いは何か、等について説明し刑事が一生懸命にメモを取るシーンがあるのだが、これらはカットされた。

周公瑾の『影獣』の理解のため、何より「魔法の仕組み」の理解のためには重要な要素のひとつだと思うので、ぜひ原作参照をば。(原作無印シリーズ終盤で出てくる、九重八雲『欺身暗気』ぎしんあんきの仕組みにも通じるものがあると思います)

……アニメ第3期、やっぱ設定説明が少ないよな……

尺のつらさ……。

ここで場面は再び光宣&水波へ。

それにしても、ここで座椅子のカットを挟むの、上手いなぁと思う。
これ、朝に光宣が熱を出したときに、しれっと出てきたカットなんですよね。

直近で目にしたからこそ、視聴者の記憶にはたぶんうっすら残っているし、またキャラが映ってないから、脳みそにスッと入ってくる。
「ああ、場面は旅館に移ったんだな」って、スッと入ってくる。

先の座椅子のカットを挟まず、警察署からホテルの場面にいきなり飛ぶと、視聴者はたぶん、一瞬置いて行かれる。

チラシや雑誌で言う所の、視線誘導系テクニックの動画ver.なんだろうなぁ。

……なんてことを、素人ながら思いましたマル

「不思議……。光宣さまとはまだ知り合って間もないのに、なぜだか初めてお会いしたような気がしない」

原作15巻196Pの地の文のセリフ化に感謝~!!!

といったところでAパート終了!

Bパート

10月21日(日)

Bパートは、嵐山公園渡月橋の近くに来た4人から。

原作だと、この直前に水波から光宣の容態が悪化した旨を告げる電話が来て、達也が対応を指示するのだが、アニメではこのシーンは後ろに回された。

ちな実際に行ってきましたの写真。

「私は達也くんについていくわ」という内容を述べる真由美さん

↑言い回しを少し変えただけで意味深になる。笑

竹林の道へのルート。

たぶんここからが「竹林の道」?

息が少し乱れている真由美さん。

実際に歩いてみて分かったけど、渡月橋から竹林の道に行くまで坂道を結構歩くから、多少はこうなっても仕方ないなって。

原作で「小ハイキングコース」と表現されてるけど、まさにそんな感じだった。

ましてや、ローファーだとしんどそう。

履いたことないからイメージやけど。笑

なお4人が歩いたルートは、たぶんだけどこんな感じ(赤線)。

原作では、「渡月橋を渡って上流へと向かった。(中略)嵐山公園亀山地区、小倉山南東部丘陵地を登っていく」「公園の坂を登り切ったところに『竹林の道』という案内板があった」とある(15巻201・202P)。

コミカライズの描写とも合わせて考えると、おそらくこのようなルートになる。

真由美が問いを投げかけ、どう返答しようか達也が悩むシーンはカットされ、いよいよ戦闘開始!

深雪が声を上げると同時に、鬼火が飛んでくる。

これは深雪が『領域干渉』でブロック。

さらに風刃が飛んでくるが、もちろんこれも『領域干渉』を突破することはできない。

『精霊の眼』エレメンタル・サイトで敵の人数・位置を把握する達也。それによれば、襲撃者は13人らしい。

なおここもコミカライズ準拠。

なるほど!

達也「一条!」
将輝「任せろ!」

ここに、この二人が共闘することの最大で最高で至高の醍醐味が詰まっていると思ってます(伝われ)

隊形を整える一行。

深雪に向けて投げられたのは、五色で編まれた組紐(羂索けんさく)。

先端に結ばれている金属?の物体ではなく、紐がメイン。

当然これは達也がブロック!

すると、羂索を通じて『キャスト・ジャミング』に似た想子波が伝わってきた。

これは紐を通して想子サイオンのノイズを直接流し込むことで、魔法の発動を封じる魔法技術である。

なお原作で達也は、羂索という特殊な魔法具を使っていることから、敵は密教系の古式魔法師であると推測している。

羂索はあえてそのままにして、ノイズだけを『分解』

そして羂索を引っ張り、敵を引きずり出す。

ちなみに原作では、達也たちにも油断があったこと、周囲に一般の人影がない理由などについても触れられている。

まぁ、一般人がいないのは達也たちにも好都合なのでヨシ!

引きずり出された敵2名は、深雪の体温低下の魔法によって無力化。

ここ、原作とアニメでは、戦闘描写の順序が若干前後しているが、まぁ些細なことか。

一方で、将輝サイドには5本?の羂索が襲い掛かる。

将輝は左腕の腕輪形態汎用型CADを操作し、突風を起こす魔法で羂索を吹き飛ばす。

羂索はこのときも魔法阻害のノイズを発しているのだが、既に具現化している突風という現象に対しては有効でないので、普通に吹き飛ばされた。

ホンマや、ワンタップや!(気づいてなかった)

真由美さんがスカート抑えてるの、ポイント高いですね!笑

ここで真由美も魔法を行使!

ほんこれ。

選んだ魔法は、真由美の十八番(?)、『ドライ・ブリザード』

面制圧って便利だなぁ!

たまらず出てくる伝統派×6。

なお、魔法で防御したため重傷は負っていない。

達也はというと、手刀で『分解』を行使!

普段は「トライデント」を介して放っている魔法だが、今回は初のお披露目となる新しいCAD「シルバートーラス」を使って放った。

これは腕輪形態特化型CADという、これまでに登場していない新しいタイプの特化型CAD。このCADを完全思考操作型CADで操作し、両手フリーの状態で魔法を放つことに成功している。

大量の竹が倒れる。

敵も覚悟を決め、4人が飛び出してきた。

将輝・真由美サイドが6人、達也・深雪サイドが4人、計10人と相対する構図になっている。

原作初見時には、正直「なんてことを」って思いました。笑

出てきた敵は、深雪が無力化した2人と合わせても12人。

最初に探知したのは13人なので、1人足りない。

「一条」

「こっちは任せろ!」

最高かな?

を組む伝統派に対し、真っ赤な拳銃形態特化型CADを向ける将輝。

それにしても将輝のCAD、ゴツくなったの好きだわ~。

「カン!」と叫ぶ伝統派。

詳細はよく分からないが、原作の文脈から考えると、『一字咒』いちじしゅという密教系古式魔法高速発動技術の発展形であると思われる。

将輝と相対する伝統派が行使したのは、不動明王降魔の利剣をかたどってその力を借りる術式、『俱利伽羅剣』くりからけん[Ⓝ劣-15-228]

これは「魔」を断ち切る古式魔法で、現代魔法では魔法式を破壊する対抗魔法に分類されるものなのだが、正直かなりエグい魔法で、何がエグいかって「マジで腕が燃える」こと。

だからこのとき、現場には凄いニオイが漂っている。

さすがに動揺するまさまゆ。

腕を炭化させながら迫ってくる伝統派。

拳銃形態特化型CADを上に放り投げ、落ちて来るまでの間に汎用型CADを操作する将輝。

ちなみにスタイルは違うが、特化型CADと汎用型CADを切り替えながら魔法を行使する技術は、〈夏休み編〉で森崎駿も使っている。(原作5巻・コミカライズ2巻参照)

ついでに付け加えると、2095年度九校戦の女子アイス・ピラーズ・ブレイク新人戦で、は深雪相手に汎用型/特化型CADの同時操作を行っているが、あれはパラレル・キャストというまた別の高等技術。

話を戻す。

『俱利伽羅剣』に対して将輝が選んだのは、運動ベクトル反転障壁

しかしなんと、『俱利伽羅剣』は障壁を切り裂いてしまった!

驚愕する将輝に、降魔の利剣が襲い掛かる。

突風の魔法で敵の体勢を崩した真由美は、将輝に「直接作用する魔法は斬られる」と警告する。

「魔法は斬られる」にもかかわらず突風の魔法が通用したのは、〈ダブルセブン編Ⅳ〉で七宝琢磨が学んだように、すでに現象と化した風は物理的なものであり、対抗魔法で防ぐことはできないから。

落ちてきたCADをキャッチし、敵に向ける将輝。

普通なら真由美のアドバイスを受け容れて、琢磨のように立ち回るところだ。

しかしこれこそが将輝の将輝たる一面!

――直接作用する魔法は斬られる?

――いや。俺の『爆裂』はそんなお粗末なものじゃない。

それでこそ将輝! これこそが将輝!!!

他の魔法ならいざ知らず、『爆裂』には確たる自信を持っている。自信、プライド、これまで積み重ねてきた努力への信頼等々がないまぜになっているからこその行動!

魔法の行使においては「信じる」ことが非常に重要なので、だからこそ努力を続けて「不信」に陥らないようにしないといけないはず。ここまで自信を持てているということは、それだけ努力をしてきたのだろうな、と思う。

んでまぁ、普通に通用してしまう。笑

普通に考えれば将輝の干渉力が上回ったということなんだろうが、よく考えると「剣で『爆裂』の魔法式を斬る」って難しそうじゃない?笑

なお、この魔法は正確には『部分爆裂』とでも言うべきもの。達也の『部分分解』と同様に情報体の部分変化技術を取り入れた、相手を殺さずに・・・・無力化する高度な魔法となっている。

エグい光景に口を押さえちゃう真由美さんはご愛嬌。笑

個人的にはこの直後の、「迷いも悔いも浮かべていない将輝」[Ⓝ劣-15-213]の表情が見たかったなぁ。

一方、達也の方でも同じように『俱利伽羅剣』が発動。

しかしこれは深雪の冷却魔法にあっさりと屈する。

この『俱利伽羅剣』は、方術士03が伝統派の魔法師たちを操って無理やり使わせているものであり、そんなニセモノの魔法式を氷結させる程度のことは、深雪には朝飯前である。

……原作15巻213Pを読んでて気づいたけど、「魔法式を氷結」って、それってのちのち出てくる『術式凍結』フリーズ・グラムの“はしり”なんじゃね?とか思ったんだが、その辺どうなんだろう。笑

そして達也が『部分分解』であっさりと無力化。

わかる(わかる)

ここからちょっと原作と流れが変わる。

原作では、『部分分解』による激痛が霊子プシオンの乱れを生み、これが想子サイオンでできた「操り糸」を震わせた。その伝播を『精霊の眼』で辿っていくと、竹林の中に方術士03が隠れていた。達也はこれを急襲・制圧して引きずり出し、警察に通報するという流れになっている。

しかしアニメでは、伝統派の魔法師たちに憑いている「蜘蛛」(人の意思を操る魔法)を『分解』すると、竹林の奥から絶叫が聞こえてきた。これを『精霊の眼』で辿り、敵の拠点を見つけるという流れになっている。

「蜘蛛」を『分解』すると絶叫が聞こえる、という点は同じなのだが、原作とアニメでは蜘蛛を分解したときの状況が異なるし、方術士を引きずり出して制圧する様子はアニメで再現されていないし、何より拠点の特定はこういう形で行われてはいない(原作では、深雪が最初に体温低下の魔法で冬眠状態に落とした伝統派の情報を読み取ることでアジトを特定した)。

ただしアニメではこのあと、情報共有の場面で触れられることになるのだが、方術士03を捕縛し警察に引き渡したという流れ自体は、アニメでも同様らしい。

そしてこのタイミングで水波から、光宣の容態悪化の報が伝えられ、達也が対応を指示する。

先に書いたように、これは原作と時系列が若干前後している。

ざわめく竹林。

ちなみに実際の現地はこんな感じでした。

達也と深雪がCRホテルに戻ると、光宣は眠っていた。

なお原作では、この前に警察の事情聴取を受けている。そのあとで将輝は金沢市に戻ったが、真由美はホテルの空き部屋をとって宿泊した。

ただ、アニメでは真由美はこのあと出てこないので、泊まったのか帰ったのかはよく分からない。

部屋にはすでに響子が居て、光宣への処置を施していた。

容態について尋ねる達也に、「さっきまでは苦しそうだったけど、今は薬が効いて眠っている」と答える。

「医学的には健康なのに、光宣の体調が悪い原因が分からない、とお医者様は言っている」と話す響子。

お目目がフルフルしている水波ちゃ!

藤林家では、光宣が体を壊す原因は想子体サイオンたいにあるのではないかと考えている。

「それで俺は何をすればいいんですか」

まぁ達也としては、そんな話を聞かされても挨拶に困ると言うものだ。

なんと、光宣の想子体を『眼』で「視」てほしい、とのたまう響子。

さすがに驚愕する一同。

「想子体を視せる」ことのリスクについて説明する達也。ここのセリフは、原作の地の文も反映されている。

「責任はとる」と響子は言うが、そんな責任など取りようがない。それでも響子は頼み、達也は了承した。

光宣の想子体に『眼』を向ける達也。

なお原作によれば「薬で眠っているから『視線』には気づかない」「抵抗は無く想子体へのアクセスはスムーズだった」とあるので、起きている場合には何らかの抵抗をされ得るのだろう。

少なくとも視線については、九校戦のときのエイミィも、オフショアタワーテロ事件のときの水波も気づいているから、光宣なら当然気づくだろうし、『仮装行列』パレードを展開するなどして抵抗されるだろう。

そして達也はとんでもない情報を得てしまい驚愕するが、達也の異変を即座に察知した深雪が現実に引き戻した。

なお、想子体の読み取りに要した時間は1秒未満なのだが、それを踏まえると深雪の対達也察知力は半端ねぇなと。笑

「大丈夫」という達也だが、表情には動揺が見られる。

なお原作では、ここで深雪に笑顔を見せるのだが、アニメではそうはなっていない。

「どうだった?」と訊ねる響子に、達也は何も答えなかった。

原作ではここで「光宣が病弱でありながら虚弱ではない理由」について語られるのだが、アニメでは後回しにされた。

めっちゃ引っ張るなぁ。笑

エリカたち3人も戻ってきたので、情報共有を行う。このときには光宣も目を覚ましている。

※3人は昨日に引き続き宝ヶ池公園付近を調査していた。

なお原作では、戻ってきた3人が響子に挨拶したり(横浜事変以来の再会)、エリカが光宣に体調をたずねるなどの描写があるが、アニメではカットされた。

これ全く気付かなかった……。

僕はファッションは本当に興味がない人で、そうなるとこれほどまでに目が行かなくなるんだなぁと、強く強く実感した。

「襲撃者の人数は13人。密教系古式魔法師が12人と、亡命方術士が1人。全員警察に引き渡してきた」

アニメでは具体的な描写が省略されたが、方術士も捕らえたことと、警察に引き渡したことがここで明言されている。

「そのメンバーなら当然ね!」
↑それはそう。笑

「深雪と一条の手柄さ」
↑真由美さんの手柄はどこいった? ……あ、そうか、エリカたちは真由美が参戦してたこと知らないのか!(いま気づいた)

いまごろ気づくとは、原作の読み込みが足りないな……不覚!

「皆は東京に戻ってくれ」
「俺はもう一泊していく」

これからについて説明する達也。原作ではこの前に『俱利伽羅剣』について幹比古に尋ねるシーンが入るのだが、ここはカットされた。

「生徒会長なんだから帰りなさい」って言われてシュン……ってなる深雪ちゃ!

京都駅で深雪たちを見送る達也。

そんな大げさな……

これに尽きる。笑

コミカライズにも無い完全アニオリのナイスエリカ!

たし蟹!

光宣も響子と一緒に帰宅。

月齢チェックしよかな~と思ったら、

しばりんさんがやってくれてた。笑

ホテルに戻った達也がラウンジで真由美と話すシーンはカットされ、深雪との電話のシーンへジャンプ。

それなりに尺をとり、やりとりもほぼ完全に原作を再現。兄妹の在り方に焦点を当てようという制作陣の意図が垣間見える。

10月22日(月)

嵐山・嵯峨野にやってきた達也。

達也と真由美のアレコレはまさかのカット!!!

マジですか!?!?!?(ショックを受けている顔)

原作とコミカライズを読もう!

伝統派の拠点に到着。

なお、先に書いたように、アニメと原作ではこの場所を特定する流れが若干異なっている。

『精霊の眼』でスキャンし、罠などをチェック。

鍵を『分解』して不法侵入w

何か飛んできた!

ので避ける!!!

飛んできたのは、法輪と呼ばれる密教法具

法輪は想子の糸でヨーヨーのように操られていたので、糸を『分解』。

直後、魔法を発動して移動。魔法式加重系統

完全思考操作型CADを使った可能性もあるけど、なんとなくフラッシュ・キャストで発動したんじゃないかなぁと思ってる。

加重系の魔法式だからといって、移動に使われないとは限らない。

たとえばアニメ〈入学編Ⅰ〉で達也が九重寺に赴く際に使っていた高速走行の魔法は、原作によれば加速力と減速力を増幅する魔法上向きへの移動を抑える魔法の併用によるものなのだが、魔法式は明らかに加重系であり、なんかよく分からない。

エリカの『山津波』は加重系・慣性制御魔法。加重系であれだけのスピードが出るのだから、達也が今回使ったのも自己慣性制御なのかもしれない。

何もないところに振動波を叩き込む。

魔法式は確かに振動系統

振動波付きの掌底をくらって、光学迷彩魔法『摩利支天の行法』)で隠れていた伝統派の魔法師が倒れる。

その装いは、昨日の襲撃者と同じもの。

ってかここ、よく見たら摩利支天の行法が解ける瞬間、アルファベット等が浮かんでる。「維持できなくなった魔法式(想子)が情報体次元イデアに溶ける」みたいな感じの演出?

さらに足払いでもう一人を引っ掛け、再び振動波を放ち無力化。

この敵が右手に持っているのは、独鈷杵どっこしょという密教の法具。

「透明化しても俺には分かる」

『眼』持ちですからねぇ。笑 リーナや光宣のように『仮装行列』でも展開されたら別だけど。

「姿を見せたらどうだ」って言われて姿を見せる伝統派。ちょっと素直すぎへんか? まぁ確かに隠れてても無駄なのは間違いないんやけども。笑

ばくして調伏ちょうぶくせよ!」

リーダー指示で一斉に動き出し、達也を取り囲む。

羂索を隣に飛ばす伝統派たち10人。

そうして形作られたのは五芒星の陣。中央にいる者に圧力をかけて締め上げる術式。

なお原作では「36°ずらして重なり合った、互い違いの五芒星」とあり、五芒星がもう一つ重なる。コミカライズでもそのように描かれている

しかしアニメでは、五芒星は一つだけになって、またよく見ると残りの5人は錫杖しゃくじょうのようなものを持っている(後でアップで出てくる)。

なぜこのような変更を加えたのかは不明だが、二重の五芒星って発光させたら見づらくなりそうだし、またよく考えたら羂索が絡まっちゃうから五芒星の高さもちょっとズラさないといけない。そういうような理由で錫杖を持たせたとか?(知らんけど)

術が完成する前にジャンプする達也!

わかる(わかる)

そして空中にフラッシュ・キャストで魔法の足場を作り出し(魔法式は加重系のそれ)、、、

それを蹴って、

ライダーキーック!!!!!

思いっきり蹴られて、五芒星の陣が崩れる。

……これ死んだりしない? 大丈夫そ?笑

一人目が崩れ落ちる間に、再び作り出した足場を蹴って次の敵へ。華麗なる空中魔法闘技!

二人目にはニーをくらわせる。

この古式魔法師たちは荒行をこなす一流の格闘者なのだが、アクロバティックな動きという「まともでない」達也の攻撃にはついていけない。

達也に独鈷杵を向け、電撃の魔法を放つ伝統派。

古式魔法なので、現代魔法のように対象に直接電流を発生させるのではなく、術者または空中の一点から放たれる。

電撃の速度は100,000km/sなので、電撃を認識してから避けることはできない。

しかし達也は魔法発動の兆候を捉えたのか、電撃魔法発動の直前にジャンプ。術者は達也を見失ったが中断はもう間に合わず、同士討ちと相成った。

同士討ちが動揺を生み、攻撃の手がゆるんでしまう。

※手に持ってる長い棒が錫杖らしきもの

わかるわかるw

達也はその隙をついて残りの敵をアッサリと制圧した。

周公瑾について尋問し、「宇治・二子塚古墳の近く」という情報をゲット。

そして手刀を首に当てる達也。

ここ、どうしても〈九校戦編〉のここを思い出してしまうけど(笑)、少なくとも原作では、伝統派を殺してはいないはず。

必要な情報は聞き出せたので、伝統派の拠点を後にする達也。

力強く踏み出した一歩と、いざ立ち向かわんとする止め絵で12話終了!

※達也は周公瑾の容姿については写真で知っています(15巻162P)

なお原作ではこの後、響子にメールで状況を伝え、古式魔法師の回収を依頼した。

また、ホテルに戻ったときに真由美とひと悶着あるのだが、非常に残念ながらカットされた。。。

原作とコミカライズを読もう!(n回目)

ということで12話では、15巻121Pから258Pまでの138ページ分進んだ。

次話でいよいよ最終回! 残り53ページなので、濃密に描かれるはず!
(これ書いているのは最終回放送終了後なんで、当然知っているんやけど、あえてね。笑)

資料ピックアップ

キャラクター

司波達也

達也の今回のベストショットは、やっぱここでしょ!

胡坐もカッコよかった。猫背じゃなくて背筋が伸びてるからかな。

あと、光宣の肩に手を置いてるこのカットがすごく良かった。

司波深雪

深雪はここかな? 豆腐料理に興味津々のシーン。

戦闘シーンと、お別れ(笑)のシーンもいいけど。

九島光宣

光宣については、個人的には最終話で描かれる部分が最大の魅力だと思ってるけど、今話はやっぱりここが好きかなぁ。

豆腐屋の店主に苦言を呈されて俯くところも良きだったけれど。

桜井水波

〈古都内乱編〉は、もう本当に水波の表情がクルクルするので楽しい!

一条将輝

今話の将輝のベストショットはこのうちのどれか!(選びきれない)

でもやっぱり3つ目かなぁ。将輝の一番いいところが出てると僕は思う。

なお原作ベースでは、鬼門遁甲について考察している途中、達也が将輝に対して「さすがだ」と評している場面があって、そこが二番目に好き。深雪と直接会話を交わしている場面なんだけど、恋心に流されることなく事態に真剣に向き合っている姿勢が良い。

なおこの戦闘の後、将輝は原作通り金沢市へ帰ったはず。

七草真由美

真由美については、「達也くんについていくわ」も好きだし、スカート押さえるのも好きだし、凛々しい表情も好き。

ただ気になるのは、この戦闘の後どこ行ったんだろう。いや、たぶん普通に帰ったんだろうけども、アニメではまったく描かれていなかったので。

(将輝とは違って)大幅なアニオリ改変が入っただけに、東京に帰るワンカットが欲しかったような気がする。

藤林響子

ちょっとしか出番がなかった響子だけど、取りようのない責任を「取る」と言ってでも光宣の身体を慮る姿勢が好き。

エリカ・レオ・幹比古

エリカは悩ましいけど、このどっちか。

個人的に本当の一番は、原作15巻226Pの「TPOを弁えたのか光宣の初心さをからかわないエリカ」なんだけど、残念ながらカットされちゃったので。

レオはここかな。

一人だけ立っている!
きっと疲れているはずなのに!

コミカライズ通りではあるんだけど、非常にレオらしくて良きです^^

幹比古については、原作ではたくさん喋るんだけど、設定系の内容なのでほとんどカットされてしまい残念。

俱利伽羅剣についての説明や吉田家を通じた対抗措置など、幹比古の語りはたくさんあるので、いろんな表情が見れたはず。

敵対的な伝統派

前回相対した伝統派魔法師忍術使いだったが、今回は密教系の古式魔法師たちだった。

そしてこれが密教系古式魔法師のリーダー(伝統派の魔法師037)。いちばん魔法力が強い人らしい。

なお前話の、傀儡式鬼および相柳の術者(方術士02)の話は、結局登場しなかった。

その他

深雪と光宣に見蕩れるモブたち。

豆腐屋の店員さん。

コミカライズとキャラデザが同じ。

豆腐屋の店主(清水の呪い師)。

これもコミカライズとキャラデザは同じ。

達也たちを案内してくれた刑事さん。

コミカライズでは、キャラデザはハッキリしていない。

魔法・魔法技術・戦闘技術

使い魔

おそらく清水の呪い師が放ったと思われる使い魔

魔法的な知覚力

なぜか(?)達也の話についていけている光宣。(意味深)

よほど魔法的な知覚力が優れているのだろうなぁ(棒)

鬼門遁甲

『鬼門遁甲』のイメージカット。

原作ではもう少し詳しい話が描かれているが、アニメではカットされた。

鬼火

伝統派が放った鬼火

領域干渉

深雪『領域干渉』

風刃

風の刃を放つ魔法

人体に想子のノイズを流し込む技術

羂索けんさくを用いた人体に想子のノイズを流し込む技術

キャスト・ジャミングのような効果を持つ。

情報体の分解

情報体『分解』『術式解散』グラム・ディスパージョン)。

想子のノイズも蜘蛛もヨーヨーの糸も想子情報体なので、『術式解散』で破壊できる。

体温低下の魔法

〈古都内乱編Ⅰ〉で登場した体温低下の魔法を今回も使用。

突風を起こす魔法

現代魔法版の突風を起こす魔法

真由美も使っている。

ドライ・ブリザード

このとき真由美が使用したのは、空気中の二酸化炭素をドライアイスに変えて射出するドライ・ブリザード

服部が2095年度九校戦モノリス・コード本戦で使った魔法もコレ。

無手の『部分分解』

完全思考操作型CAD「シルバートーラス」を使った『部分分解』

一字咒

魔法の高速発動技術のひとつ、『一字咒』いちじしゅ

詳細はよく分からない。

俱利伽羅剣

『俱利伽羅剣』くりからけんは、不動明王降魔の利剣を模り、その力を借りる術式。象徴する力は「魔」を断ち切ることで、現代魔法風に解釈すると「魔法が発動中の対象に触れてエイドスに上書きされた魔法式を破壊する対抗魔法の一種」となる[Ⓝ劣-15-228]

デメリットとしては、術者自身の魔法も無効化してしまうので維持が難しいこと、そして「術者の腕が本当に燃えて炭化してしまう」こと。

特化型CADを天高く放り投げる将輝

CAD操作の技術のひとつ。

〈夏休み編〉では、森崎がちょっと関連しそうな技術を使っている。

将輝の障壁魔法

対物ベクトル反転障壁魔法

部分爆裂

『部分爆裂』は、従来の『爆裂』のバリエーション。

達也の『部分分解』と同様に、情報体の部分変化技術を用いた高度な魔法。

横浜事変当時は普通の『爆裂』しかできなかったので、これは成長の証なのだろう。

深雪の冷却魔法

深雪の冷却魔法は、「魔」を焼き尽くすはずの炎さえ屈服させた。

原作では「精神そのものを凍りつかせる深雪にとって、外から押し付けられた魔法式を氷結させる程度のことは然して難しくもなかった」とある。この一文から、以下の推測…というほどでもないか、想像ができる。

  • 干渉力「意思」の強さに影響されるので、外から押し付けられた魔法の干渉力は当然ながら弱いものとなり、ゆえに屈服させられた。
  • 「魔法式の氷結」というキーワードから、のちに達也が深雪の為に開発することになる『術式凍結』フリーズ・グラムのはしりではないか?

wiki化しないと正確なことは分からないので、とっかかりとして上記2点を残しておく。

「蜘蛛」

原作通り、人の意思を操る魔法は「蜘蛛」の化成体(?)として描かれた。

僕は無知なので分からないが、催眠や洗脳に類する存在、そういう「何か」の伝承があって、その象徴が蜘蛛なのかもしれないな、と。

調べてみるのも一興か。

法輪を操る無系統魔法

密教法具「法輪」想子の糸でヨーヨーのように操る魔法。

細かい理屈は不明。

フラッシュ・キャスト/空中に足場を作り出す魔法/魔法闘技

フラッシュ・キャスト足場を生み出し、宙を舞う魔法闘技を披露した。

魔法式は加重系

コミカライズでは魔法式は六角形になっている(おそらく加速系統魔法)。

※指摘を受けたのであらためて確認。(この話は、根源的には「魔法式をどのようにして描くか」という話に収束すると思う)
干渉強度の話については、そろそろ眠いのでまたいずれ考えさせてくださいm(_ _)m

たしかに、原作で「反射力場の足場」と記述されている場面は、アニメでは天井を映すことで省略……というか具体的な戦闘描写をサラッと流したシーンなので魔法式も描かれることはなかった。ゆえに厳密には、アニメで映った魔法式と「反射力場」の魔法式が同じものである、と断定することはできない。

よって「最初の加重系魔法式による魔法闘技が一体何なのか」という論点にしぼって考えてみる。ここで、アニメでは加重系、コミカライズでは加速系で描かれていることを念頭に置いてみる。

結論として、僕は「反重力領域」ではなく、『山津波』のような自己慣性制御魔法自己ベクトル反転魔法の両方を発動していて、前者だけが加重系の魔法式として描かれているのではないか? つまり、達也は自己慣性制御で身体に掛かるGをゼロにしつつ、同時にベクトル反転で加速しているのでは?と考えている。

魔法式の描き方について:

これまでの『魔法科』のマンガやアニメでは、「複数の系統を併用した魔法でも、絵としては一つの魔法式だけしか描かれていない」。これは、複数の魔法式を重ねて描くとグチャグチャになってワケワカメになるからだと思っている。

そして何より重要なのは、マンガとアニメにおける「魔法式の描き方」が、そもそも便宜的な表現、比喩的な描かれ方をしているという点だ。

魔法式は対象エイドスに貼り付き、「世界」を欺く。エイドスは「情報」なので形を持たない。エイドスという情報体に魔法式という情報体がかぶさる、いわば「情報複合体コンプレックス」とでも言うべき情報体が形成された結果、「事象」として具現化する。

この点を考慮した上で、厳密さをもっともっと重視してアニメで描写しようとするなら、たとえば「自己慣性制御の魔法式は、達也の身体全体を覆うような表現にならないとオカシイ」と思う。情報体次元イデアにおいては形状は存在しないが、物質体次元ファクトにおいては形状は存在するはずなので、「魔法式が身体に貼り付く」様子をできるだけ正確に描写しようとするなら、たとえば「身体の全面に貼り付いている」みたいな絵になるのが自然だと思う。

でもそれは作画コストが高すぎて無理だし、視聴者的にもワケワカメな絵になるから、多くの魔法式は分かりやすく、便宜的に描かれているはずだ。

なお、魔法式の描写に苦心した様子は、以下の佐島先生のコメントからも窺える。

2011.05.15

2011.05.24

たとえば『星を呼ぶ少女』でベータ・トライデントの魔法式に「セブンス・プレイグ」が突っ込んでいくシーンがあるが、「セブンス・プレイグという人工衛星の全体に魔法式が貼り付いている」のが、より正確な描写になると思う。

振動波の魔法

振動波を送り込む魔法は、きちんと振動系の魔法式で描かれた。

この魔法は、原作の記述内容[Ⓝ劣-15-250]から『能動空中機雷』アクティブ・エアー・マインと同じロジックの仮想領域魔法の類例だと思われる。

摩利支天の行法(光学迷彩魔法)

伝統派は、『摩利支天の行法』という古式光学迷彩魔法で姿を隠していた。

達也に簡単にバレたのは熟練度が低いためで、たとえば同じ魔法を八雲が使ったならば、達也でも特定は難しいらしい[Ⓝ劣-15-251]

五芒星の陣

羂索けんさくで作られた五芒星の陣は、中央にいる者に五方位から圧力を掛け締め上げる術式[Ⓝ劣-15-252]

原作およびコミカライズでは、互い違いの二つの五芒星が作られた。

電撃の魔法

独鈷杵から放たれたのは電撃の魔法

『雷童子』の類例かな?と思っている。

コミカライズでは魔法式らしきものも形成されている。

※この点についても指摘を受けたので貼っておきます。

確かにこれ、ちょっといい加減に適当に書いた気がする。「雷童子の類例」は言い過ぎたかもしれないな、と。

とは言え否定できる要素もなくてですね……やっぱりwiki化して情報を整理しないと何とも言えないですね。

あと、未定義発生という観点は面白い! これ、古式魔法と現代魔法の特徴の大きな違いとか、いろいろ深掘りできそうなネタな気がする!

武器・魔法具

羂索

羂索けんさくは、密教系古式魔法師が使う密教法具の一つ。

青、赤、城、黒、黄の五色で編まれており、何らかの魔法的な意味が込められているのだと思う。

先端についている金属?の物体については不明。ただのオモリ?

独鈷杵

独鈷杵は、敵が使用していた、グリップの両端に刃がある短剣のような形状をした密教の法具の一つ。

こちらのサイトによれば、独鈷杵のほか、三鈷杵や五鈷杵などもあるらしい(「独」ってそういう意味なのかという納得)。

また、「魔をうち砕く力を秘め、困難や煩悩を振り払う法具」であるとのこと。

CAD

将輝腕輪形態汎用型CAD拳銃形態特化型CAD

真由美の腕輪形態汎用型CAD。

法輪

想子サイオンの糸で操られていた法具は法輪

錫杖

錫杖しゃくじょうのようなものを持っているが、これは原作およびコミカライズでは描かれていないアニオリ法具。

施設・観光地

清水寺仁王門

本堂と奥の院の間。

奥の院から音羽の滝へ下る坂道。

これはどこかよく分からないけど、原作どおりなら清水寺の参道のどこかのはず。

豆腐料理屋さんの外観・内観。

京都タワー。

CRホテルの外観・内観。

参考:

警察署。

嵐山公園渡月橋

嵐山公園亀山地区・竹林の道

伝統派の拠点のひとつ。

京都駅

コミューター乗り場。

深雪の私室。

その他

地図。

名倉さんの遺品。

達也のスマホ。

2台持ち!

第12話感想 おわり

いよいよラスト1話!

最終回もじっくり書こうと思います!

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