九島家

九島家【くどうけ】は、二十八家のひとつで、十師族の一角[Ⓝ劣-3-8・205]

前当主は九島烈[Ⓝ劣–]
現当主は九島真言[Ⓝ劣-13-,17-8・238]
次期当主は九島玄明[Ⓝ劣–]

京都・奈良・滋賀・紀伊方面を監視・守護している[Ⓝ劣-17-8・243]

2097年2月4日の師族会議において十師族の地位を降り、師補十八家となった[Ⓝ劣-17-266∼268]

所在地 旧奈良県生駒市
担当地域 京都・奈良・滋賀・紀伊方面
事業・収入源 様々な軍需産業会社の株主・出資者・債権者
家族構成 九島烈(前当主)
九島健(烈の弟)
九島真言(現当主/光宣の実父)
真言の末の妹(光宣の実母)
九島紫乃(光宣の戸籍上の母親)
九島白華(長女)
九島玄明(長男/次期当主)
九島朱夏(次女)
九島蒼司(次男)
九島光宣(三男)

生駒市(旧奈良県)

概要

九島家は、魔法技能師開発第九研究所から生まれた家系[Ⓝ劣-17-8・238]

収入源

様々な軍需産業会社の株主・出資者・債権者[Ⓝ劣-17-8・238,27-106]

戦力

『仮装行列〈パレード〉』は、『纏衣の逃げ水』を元にして開発された、忍術の要素を取り入れた九島家の秘術である[Ⓝ劣-9-232・263,14-182]

現代魔法を操る私兵部隊を有している[Ⓝ劣-13-307]

技術開発力

九島家は、九鬼家九頭見家と共に、第九種魔法研究所を運営している[Ⓝ劣-13-27,24-191,26-252]
この研究所は、町外れの結構不便な場所にある[Ⓝ劣-26-256]

ここでは知覚系魔法の研究も行っているが、それは主たるテーマではない。

吸血鬼事件以降、この研究所では魔法兵器「パラサイドール」の開発が進められ[Ⓝ劣-13-27]、2096年夏に完成した[Ⓝ劣-13-27,24-191]

パラサイドール事件後、パラサイドールはこの研究所に封印されている[Ⓝ劣-26-252]

また、生駒市の外れにアンドロイドの製造工場を持っている[Ⓝ劣-27-106・115]
ここでは、パラサイドールの素体となるガイノイドを製造している[Ⓝ劣-27-115・116]

拠点

旧奈良県生駒市を本拠地とする[Ⓝ劣-13-30,17-8・238]

本邸は生駒山東山麓に建てられている。これは当時の政府の決定事項で、その目的は大阪を監視することである[Ⓝ劣-14-144・146]
大阪は国際商業都市という性格上、外国人の行き来に寛容で、居住も容易である。それゆえ、どうしても監視の目から漏れる工作員もいて、有事の際に後手に回りやすいという事情がある。これに対処するため、九島家には外国人魔法師工作員の跳梁を抑えるという任務が与えられた[Ⓝ劣-14-146・147]
監視の名目ならば、大阪圏内、あるいはせめて生駒山の「東」ではなく「西」に居を構えるべきなのだが、当時の政治家は「近すぎると取り込まれてしまうのではないか」と恐れた。この結果、九島邸は東山麓に作られた[Ⓝ劣-14-147]

屋敷は3階建ての洋風建築で、一種の砦になっている[Ⓝ劣-14-144・145]
門から玄関までの道は、高さ2m以上の生垣で作られた、魔法的なパターンを持つ迷路になっている[Ⓝ劣-14-145]
光宣レイモンドレグルスを案内する際、「想子波動を漏らさないよう」求めており、魔法的な仕掛けがなされているものと思われる[Ⓝ劣-27-102,管推]

屋敷は広く、裏口からダイニングまで、そこそこ距離がある上に部屋数も多い[Ⓝ劣-27-104]
食堂は複数ある[Ⓝ劣-14-151]

リムジンを所有している[Ⓝ劣-14-163・165]

町外れに、第九種魔法研究所を持っている[Ⓝ劣-13-27,24-191,26-252・256]
また、生駒市の外れにアンドロイドの製造工場を持っている[Ⓝ劣-27-106・115]

活動

九島家は、十師族として京都・奈良・滋賀・紀伊方面を監視・守護している[Ⓝ劣-17-8・243]
政府から、外国人魔法師工作員の跳梁を抑えるという任務を与えられている[Ⓝ劣-14-146・147]

九鬼家九頭見家と共に、第九種魔法研究所を運営している[Ⓝ劣-13-27,26-252]

吸血鬼事件においては、抜刀隊を動員。8名が死亡、2名が重傷を負った[Ⓝ劣-11-274]ものの、烈は封印されたパラサイト1体を手に入れた[Ⓝ劣-11-312∼315]

九島家はこのパラサイトを基にして、魔法兵器「パラサイドール」を開発した[Ⓝ劣-13-27]。これは、ピクシーという事例に端を発し、烈の想いと真言の思惑が重なった結果である[Ⓝ劣-11-158・159]
九島家は、国防軍対大亜連合強硬派の思惑に干渉し、2096年度九校戦にてこの新兵器のテストを行おうとした。これは、非公式ながら国防軍の委託を受けて九島家が行うものだった。しかし、最終的に非合法破壊工作員として行動した達也によって阻まれた(パラサイドール事件[Ⓝ劣-13-79・86・87・98・234・276∼279]
しかしその後も、真言は極秘裏に製造を続けていた[Ⓝ劣-27-118]
佐伯広海はパラサイドール事件以降、パラサイドールの開発資金・資材を九島真言に提供していた。これは防衛省の認可も統合軍令部の認可も得ていないものだった[Ⓝ劣-30-238・239]

パラサイドール事件は、結果的に達也から九島家への「貸し」となった[Ⓝ劣-14-89]
この「貸し」は、2096年秋の京都・奈良を舞台とする内乱劇で回収された[Ⓝ劣-14-89・90・151,]

家系

九島家・藤林家・シールズ家の家系図

九島烈
九島家の前当主[Ⓝ劣-13-27]。故人(~2097年6月30日)[Ⓝ劣-26-282]
真言との仲はあまり上手くいっていない[Ⓝ劣-29-76]
九島家の中で、ある程度の実権を未だに維持している[Ⓝ劣-14-165]
日本魔法界の長老で、国防陸軍の退役少将[Ⓝ劣-13-27]
魔法師を兵器とすることは止めさせなければならないと考えている[Ⓝ劣-13-37]

九島健
烈の弟。渡米してアメリカ人魔法師と結婚し、アメリカに骨を埋めた[Ⓝ劣-9-66,28-220]
リーナは、健の娘の娘、つまり孫である[Ⓝ劣-9-67,28-220]

九島真言
烈の長男。九島家の現当主。2032~33年頃生まれ[Ⓝ劣-13-27,17-8・238]
自身の魔法力が烈に遠く及ばないことに劣等感を懐いており、この「力への執着」が光宣誕生の原因となった[Ⓝ劣-13-35]
パラサイト化した光宣を「九島家の完成品・最高傑作」と称し、出来栄えに満足している[Ⓝ劣-27-119,29-84]
烈ではなく真言に忠誠を誓っている者も増えてきている[Ⓝ劣-27-110]

真言の末の妹
藤林家現当主・藤林長正の妻。響子の母。光宣の実母[Ⓝ劣-13-35・36・275,28-244]

九島紫乃
真言の妻。光宣の戸籍上の母親[Ⓝ劣-27-106]

九島白華
真言の第1子。長女。既婚[Ⓝ劣-21-205,25-110,27-105]

九島玄明
真言の第2子。長男。次期当主[Ⓝ劣-25-110,26-203,27-105・108]

九島朱夏
真言の第3子。次女。既婚[Ⓝ劣-21-205,25-110,27-105]

九島蒼司
真言の第4子。次男。2073年度生まれ[Ⓝ劣-21-204・271,22-2,25-110,27-105]

九島光宣
真言の第5子。三男。2080年度生まれ[Ⓝ劣-13-30,14-153,25-110]
第二高校の2096年度入学生で、2096年度生徒会副会長[Ⓝ劣-13-30,14-153,18‐281]
真言の精子と、真言の末の妹の卵子をベースに生み出された調整体魔法師[Ⓝ劣-13-35・36,15-261]
深雪と同質の美しさを持つ、典型的な美少年。司波深雪やアンジー・シリウスに匹敵する魔法力を持つ、九島家最強の魔法師。頭も良い。しかし極めて病弱で、1年の1/4を病床で過ごしている[Ⓝ劣-13-30∼32・36,14-152,24-144,25-176]
豊かな才能を持っているからこそ、自身の身体の弱さに絶望を懐いている[Ⓝ劣-13-33,21-204]
親兄弟から愛情を十分に注がれたとは言えず[Ⓝ劣-26-257]、烈以外の家族からは放任されている[Ⓝ劣-25-157]

影響力

九島家は、「九」の数字付きの盟主である[Ⓝ劣-13-104]
は、当主の座を退いた後も、九鬼家九頭見家に強い影響力を有している。それは、主家と家臣の関係に近いものだった[Ⓝ劣-13-142・143・340]

遊撃歩兵小隊(抜刀隊)に対する影響力を持っている[Ⓝ劣-11-250・251・279]

元軍人の政治家に影響力を持っている[Ⓝ劣-13-98]

九島家は、藤林家とは親戚関係にある[Ⓝ劣-13-33]
藤林家現当主の妻が真言の末の妹であり、「九」の魔法師と日本の古式魔法師は対立しているという構図の中で、古式魔法師の藤林家は「九」の魔法師の側に立っている[Ⓝ劣-13-275]

伝統派を含め、国内の古式魔法師とは因縁がある[Ⓝ劣-13-89・103・104]
しかし、伝統派が九島家に抱いている恨みは、四葉家の視点では「お門違い」なものである[Ⓝ劣-14-92]
達也深雪いわく、九島家も九鬼家も九頭見家も、第九研時代に協力者だった古式魔法師に対して威嚇したり、攻撃を仕掛けたことはない[Ⓝ劣-15-87]

九島烈は、佐伯広海と対立している[Ⓝ劣-13-298]

その他

2097年2月4日、九島家は十師族の座を降りた。これは、九島家が周公瑾と関係を持った責任を取るためであると同時に、「日本魔法界の双璧」と見なされている七草家が十師族の地位から落ちるのを防ぐためであった[Ⓝ劣-17-265∼268]

九島家に代わって十師族となった七宝家は、九島家・九鬼家九頭見家に対し、京滋・紀伊半島方面を引き続き担当してほしい旨を依頼した[Ⓝ劣-17-274・275]

十師族ではなくなった後も、他の師補十八家とは一線を画する影響力を有している[Ⓝ劣-30-58]

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