桜井穂波【さくらい・ほなみ】は、司波深夜のガーディアン[Ⓝ劣-8-5・28]。
調整体魔法師・「桜」シリーズの第一世代[Ⓝ劣-8-5,25-61]で、警視庁の元SP[Ⓝ劣-8-5・28]。2062年ごろ生まれ[Ⓝ劣-8-48]。故人[Ⓝ劣-8-256]。
護衛業務以外にも、深夜の身の回りの世話も担当している[Ⓝ劣-8-5・28]。
体格・容姿
身長は167cm。引き締まった体型をしている[GB-追憶編-5]。
性格
明るくさっぱりした女性。家政婦の方が性に合っている[Ⓝ劣-8-28]。
司波達也を司波深夜の息子、司波深雪の兄として扱う[Ⓝ劣-8-29]。深雪にも、家族に等しい愛情を注ぐ[Ⓝ劣-24-285]。
愛想のいい性格だが、調整体の境遇に絶望を懐いており、それを隠している[GB-追憶編-5]。
「自動調理機で調理されたものは味気ない」というタイプで、基本的に司波家の食事は穂波の手作りとなっている[Ⓝ劣-8-68]。
おそらく映画好き[Ⓝ劣-19-316,管推]。
魔法・戦闘技能
国内トップクラスの対物・耐熱障壁魔法の使い手[Ⓝ劣-8-251]。
人間関係
司波深夜
司波深夜は、穂波を失って以降は深い憂鬱に囚われ、ずっと塞ぎ込んでいた。深夜にとって穂波は、単なるボディガードではなく、精神的な支柱であり、最も信頼できる腹心の部下であり、股肱の臣、片腕とさえ頼る存在だった[Ⓝ㊕続追-3・4]。そうして気力を失い、気力を失っていることを認めないまま[Ⓝ㊕続追-4]、亡くなった。
司波達也・司波深雪
穂波は、司波達也と司波深雪にとっては家族のような人、姉のような人だった。気安く接してくれ、親身に愛情を注いでくれた人だった。
穂波を思い出すとき、深雪は懐かしさでいっぱいになり、達也はそれ以上に苦い後悔で満たされる[Ⓝ劣11-345,12-41,25-172,Ⓝ㊕星呼-67・83・160・161]。
その思いは深く、2097年2月の一高生徒襲撃事件の折、桜井水波が害されているのを目にしたときには、深雪の目にはかつての穂波と今の水波が重なって見え、危うく魔法の暴走を起こしかけた[Ⓝ劣19-29]。
達也も同様で、同年7月、九重八雲に「水波は穂波ではない」と言われた際には大きな衝撃を受けて息を詰まらせ[Ⓝ劣-28-195]、また黒羽貢に「(水波という)使用人一人を取り戻すのに何故そこまで熱心になれるのか」と問われた際には、「ずっと考えているが、分からない」と答えている(「強い感情」を失っているはずの達也が「強い感情」を抱いている)[Ⓝ劣-29-170∼172,管推]。
2096年3月の南盾島事変で綿摘未九亜に助けを求められた際、達也と深雪が「手を差し伸べる」という決断に至ったことにも、穂波の存在が影響しているし[Ⓝ㊕星呼-67・83]、綿摘未四亜の「助けて」という望みに達也が力強く頷いたことにも影響している[Ⓝ㊕星呼-160・161]。
桜井水波
桜井水波は、穂波の遺伝子上の姪にあたる少女。顔は穂波と瓜二つ[Ⓝ劣-8-258,12-40・41,21-86]。水波の母
穂波と同じ「母親」から採取された卵子に、同じ遺伝子操作を施し、穂波と同じ「父親」から採取された精子を受精させて作られた、第一世代の調整体魔法師。穂波とは双子に極めて近い「姉妹」[Ⓝ劣-12-41]。
生い立ち
調整体魔法師・「桜」シリーズの第一世代で、第三次世界大戦末期に研究所で作られ、生まれる前から四葉家に買われた[Ⓝ劣-8-28]。護衛業務のノウハウを学ぶため、2087年まで警視庁でSPとして従事し、その後司波深夜のガーディアンとなった[Ⓝ劣-8-28]。
2092年8月11日、沖縄海戦で司波達也の『質量爆散』を援護し、魔法演算領域のオーバーヒートにより命を落とした[Ⓝ劣-8-251∼256]。
できごと
2062年ごろ
桜井穂波が生み出される[Ⓝ劣-8-48]。
2087年ごろ
警視庁を辞め、司波深夜のガーディアンとなる[Ⓝ劣-8-]。
2092.08.04(月)
司波深夜・司波深雪・司波達也を恩納瀬良垣の別荘で出迎える[Ⓝ劣-8-28]。
黒羽家のパーティを嫌がる司波深雪を窘める[Ⓝ劣-8-48]。
2092.08.05(火)
クルーザーを手配する[Ⓝ劣-8-81]。
無茶をする達也を叱る[Ⓝ劣-8-80・81]。
2092.08.11(月)
沖縄海戦にて、艦砲射撃から達也を守り切ったが、魔法演算領域のオーバーヒートによって戦死[Ⓝ劣-8-251∼256,21-86]。
遺言に従い、遺骨は残らず海に撒かれた[Ⓝ劣-8-261]。
2092年~2095年
穂波の死を受け、達也が独立魔装大隊に加わり、魔法戦技に磨きをかける[Ⓝ劣-8-257]。