ハイブリッド

ハイブリッドは、魔法師の能力と超能力者の能力を併せ持つ複合能力者[Ⓝキ-3-94]

魔法を分析する技術・観測ツールの進歩によって生まれた、新しくマイナーな概念である[Ⓝキ-3-94・96]

七草真由美[Ⓝ劣-26-142・143,Ⓝキ-3-96]矢車侍郎[Ⓝキ-3-94]がこれに該当する。

概要

現代魔法超能力研究の成果物である。そのため、魔法師超能力者は、兄弟とまではいかなくても近い親戚であり、超能力者は魔法師の1カテゴリーとも言える関係にある[Ⓝキ-3-95]

この意味で、全ての超能力は魔法の一種であるが、それにも関わらず「ハイブリッド」というカテゴリーをわざわざ作り出したのは、現代魔法のシステムと超能力は両立しないはずのものだからである[Ⓝキ-3-95]

超能力者と魔法師

超能力者は1人1種類、多くても3種類程度の超能力しか使えない一方で、念じるだけで事象をねじ曲げることができる[Ⓝキ-3-95]
魔法師魔法発動のために何段階かのプロセスを踏まなければならず、スピードで超能力に劣る一方で、多彩な魔法を行使することができる[Ⓝキ-3-95]

現代魔法のシステムは、超能力者の持つスピードを犠牲にする代わりに、超能力者が持たない多種多様な能力を魔法師に与えた[Ⓝキ-3-95]

現代魔法師は、超能力に用いられる精神の機能を、多様な事象改変に適用できるよう調整し直すことで実現したものである[Ⓝ劣-26-142]
したがって、能力開発の方向は本来、超能力者になるか魔法師になるかの二択であり[Ⓝキ-3-95]、一人が両方を扱うことはできないはずである[Ⓝ劣-26-143]

なお超能力者に近い魔法師も存在しており、彼らは思考のみで、明確に意図すること無しに魔法を発動することもあり得るが、数十種類の魔法を行使する魔法師が意図せずに魔法を発動することは、通常あり得ない[Ⓝ劣-2-67]

分析技術の進歩と超能力の再判定

しかし21世紀末、多彩な魔法を操る魔法師でありながら超能力を併せ持っている異能者の存在を無視できなくなってきた。たとえば遠隔視の能力を持つ魔法師については、従来は遠隔視=知覚系魔法の一種と捉えられていたため矛盾は無かったが、魔法の分析技術の向上によって、遠隔視は魔法ではなく超能力と判定されるようになった[Ⓝキ-3-96]

こうして、魔法師でありながら超能力を操る者がいることが分かり、「ハイブリッド」というカテゴリーが生まれた。

具体例

七草真由美

多彩な魔法を操る現代魔法師である七草真由美は、マルチスコープを使うことができる。マルチスコープは魔法としても実現可能だが、真由美の場合は先天的特殊能力(超能力)として自由に行使することができる。これは異例なことであり、イレギュラーな魔法師と言える[Ⓝ劣-26-142・143]

「七草真由美はハイブリッドである」と明記はされていないものの、「多彩な魔法を操ること」「マルチスコープを超能力的に行使すること」「異例でイレギュラーな魔法師」等の記述から、ハイブリッドに該当するものと考えられる[Ⓝ劣-26-142・143,Ⓝキ-3-96,管推]

矢車侍郎

矢車侍郎はハイブリッドである[Ⓝキ-3-94]

順風耳韋駄天などの古式魔法を操る古式魔法師である一方で、魔法演算領域の一部を直接制御型の移動系統魔法念動力)に占有されている念動力者でもある[Ⓝ劣-21-117∼119・183,Ⓝキ-3-96]

その他

  • 特定のパターンにしか対応できないという観点からすると、司波達也「分解」「再成」超能力に近く、他の事象改変パターンに対応できないという点でも、達也は超能力者の特徴を持っている[Ⓝ劣-26-143]
    ただし、「司波達也はハイブリッドである」という記述はなされていない[管補]
  • リアクティブ・アーマーを瞬時に発動することができる遠上茉莉花は超能力者寄りの魔法師だが、リアクティブ・アーマーは超能力ではなく魔法であり、したがって彼女はハイブリッドではない[Ⓝキ-3-101]
  • 遠隔視異能を操る十文字アリサ、およびマルチスコープらしき異能を操る唐橘役[Ⓝキ-3-211]がハイブリッドに該当するかどうかについては、彼らの能力が「超能力的に行使される」ものであるかどうか分からないため、まだ不明である(魔法のシステムに沿って行使されるならば普通の魔法師)。
    意識しないと使えない」という記述[Ⓝキ-3-211]があるが、「意識しないと使えない超能力」が無いとも言い切れないために、これだけでは判断できない。
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