一条将輝【いちじょう・まさき】は、十師族・一条家の長男で次期当主[Ⓝ劣-3-12・31・265]。2079年度生まれ[Ⓝ劣–]。
第三高校の2095年度入学生で[Ⓝ劣-3-12・31]、風紀委員(委員長ではない)[Ⓝ劣-19-258・259,23-65]。新入生総代かどうかは不明。
また国立魔法大学の2098年度入学生[Ⓝ劣-32-253・279]。
得意魔法は『爆裂』[Ⓝ劣-4-162・163]。
13歳の頃に佐渡侵攻事件で初陣を果たし、「クリムゾン・プリンス」の異名をとり、日本魔法界において確固たる名声を確立した[Ⓝ劣-4-162,7-163]。
17歳時点においては一流の戦闘魔法師として名を馳せている、十師族のサラブレッドで[Ⓝ劣-17-251]、2097年には達也の企みもあり、国家公認の戦略級魔法師となった[Ⓝ劣-26-243・244,27-114]。
2095年度の九校戦前夜祭パーティで深雪に一目惚れした[Ⓝ劣-3-266・268,4-129・469・470,17-36・44]。
次期当主の地位はやや流動的で、一条家の長女・一条茜(の婿)が就く可能性もある[Ⓝ劣-17-36・250,19-299,30-227]。
2100年現在では、深雪に対する想いは「恋心」ではなく「憧れ・崇拝」であることを自覚している[Ⓝメ-3-193]。
その一方で、義理の従妹となった一条レイラや、親戚である鶴画黄里恵から積極的にアプローチされている[Ⓝメ-3-221・223・224]。
なお、深雪より前に初恋はしている[Ⓝメ-3-218]。
生没年 | 2079年度~ |
体型 | 179cm/77kg(高校1年時) |
二つ名 | クリムゾン・プリンス |
家系 | 一条家 |
家族 | 父 一条剛毅 母 一条美登里 妹 一条茜 妹 一条瑠璃 |
所属等 | ■一条家 次期当主 ■第三高校(2095年4月~2098年3月) ■国立魔法大学(2098年4月~) ■その他 |
居住地 | 旧石川県 金沢市(~2098年3月) 旧東京都(2098年4月~) |
技能 | 爆裂 海爆〈オーシャン・ブラスト〉 叫喚地獄 血流をコントロールする魔法 偏倚解放 など |
装備 | 赤い拳銃形態特化型CAD[Ⓝ劣-7-162・190,15-114・295] ブレスレット形態汎用型CAD[Ⓝ劣-7-245,15-210,Ⓝ㊕バトルロイヤル-156] 『海爆』専用CAD[Ⓝ劣-27-228] 赤いバイク[Ⓝ劣-15-154・155・275] など |
CV | 松岡禎丞 |
体格・容姿
身長179cm、体重77kgの「細マッチョ」[全テ-025]。
肩幅は広く、腰は引き締まっており、脚は長い[Ⓝ劣-3-266]。
達也とよく似た体格[Ⓝ劣-4-127]。
顔立ちは凛々しく、「若武者風の美男子」という古風な形容が違和感なく当てはまる容貌[Ⓝ劣-3-266]。貴公子的な風貌[17-29]。母親似で、剛毅とは似ていない[Ⓝ劣-17-30]。
光宣ほどではないが[Ⓝ劣-28-163]、ルックスは達也よりもだいぶ上[Ⓝ劣-4-127]で、達也と違って一般受けするハンサム[Ⓝ劣-28-163]。
2097年時点では、一部で「美少年魔法師」として知られている[Ⓝ劣-28-163]。
女性が好みそうな外見をしており[Ⓝ劣-3-266]、女の子の方から群がってくるタイプ[Ⓝ劣-3-268,5-171]。
2096年10月までは、妹を除いて、同年代の少女からぞんざいな扱いを受けたことはほとんど無かった[Ⓝ劣-15-120]。
性格・嗜好・雰囲気
自然とリーダーシップを取る、リーダーとして振舞うことが自然だと思わせる風格のようなものを持っている[Ⓝ劣-4-128]。
十師族としての責任感が強く[Ⓝ-7-191・192,15-278,30-232,31-154]、学校生活に愛着を持ってはいるが、将輝にとって十師族の責務はそれ以上に重い[Ⓝ劣-15-278,18-64]。器は小さくは無く[Ⓝ劣-5-180,18-255]、耳に痛い諫言を聞き入れる器量を備えているし[Ⓝ劣-5-185]、2096年度九校戦の異変を感じた際には、積極的に(ライバルである)達也と相談も行っている[Ⓝ劣-13-]。
巳焼島事変の直前には達也を心配して、情報を提供したりもしている[Ⓝ劣-31-150∼154]。
またバレンタインネタでいじられた際にも本気で苛立ったりはしていない[Ⓝ劣-18-255]。
礼を言われると(照れ隠しで)話題を転換するなど、達也とは違ってシャイな性格[Ⓝ劣-15-116]。
「べ、別に、お前の為に調べたのではないから礼には及ばん」などのセリフも吐いている[Ⓝ劣-13-239]。
後部座席に深雪を乗せてバイクを走らせる自身の姿をつい思い浮かべてしまう[Ⓝ劣-15-155・156]など、少年らしい一面もある。
しかし、いくら深雪に惚れ込んでいても、有事に際して色呆けして判断力を損なうほど愚かではない[Ⓝ劣-18-36]。
2095年度の九校戦が終わった後、後夜祭合同パーティの場で初めて達也と深雪が兄妹であることに気づく[Ⓝ劣-4-469]など、愛嬌のある(天然気味?)な一面も見られる。
また、達也が思わせぶりに水を向けるなどすると、(達也の思い通りに)慌てて弁解を始め、誤解を解こうと必死になり、情報を出し過ぎてしまう場面もある[Ⓝ劣-13-236∼238,15-186,管推]。
達也いわく「意外と予想外の出来事に弱い性格かもしれない」[Ⓝ劣-15-186]。
茜いわく「良くも悪くも嘘を吐けない性格」。また「(恋愛的な意味で)鈍く、夢見がちで、従順な感じの大和撫子がタイプらしい」[Ⓝ劣-30-229・230]。
伝統的な価値観を持っており、「女を残して男が逃げている状況」に出くわした際には嫌悪感を覚えている[Ⓝメ-2-215・216]。
初対面したばかりの光宣が体調を崩した際には、本気で案じている[Ⓝ劣-15-198]。
「達也に対する雪辱を晴らさなければ、深雪に交際は申し込めない」と考えるなど、意地を張る一面もある。これについて吉祥寺は「ここで意地を張らないようなら将輝じゃない」と感じている[Ⓝ劣-5-190・191]。
深雪をデートに誘う際には達也が一緒にいるときを選んだが、これは「こそこそしたら負け」だと思ったためである[Ⓝ劣-19-318]。
上流階級な付き合いには慣れている[Ⓝ劣-7-47]。
当主の父親が待つ座敷に入る前には、いきなり障子を開けるのではなく、板敷きの廊下に膝をついて入室の許可をとり、膝をついたまま入室し、障子を閉める[Ⓝ劣-17-29・30]など、礼儀作法をきちんと心得ている。こういう礼に適った仕種は、将輝によく似合っている[Ⓝ劣-17-30]。
この点で、将輝の理念はメイジアン・カンパニーと共通するものがあり、今後の活躍が期待される[管推]。
魔法・戦闘技能
魔法技能
魔法の息継ぎは非常に上手い[Ⓝ劣-4-268]。(想子の痕跡などを)「視」るのは、余り得意ではない[Ⓝメ-2-213・214]。
『爆裂』を得意とする[Ⓝ劣-4-]が、2095年度九校戦のモノリス・コード決勝戦において、達也は「さすがに地下水を汲み上げて『爆薬』にはできないだろう」と述べている[Ⓝ劣-4-298]。将輝ほどの(干渉力を持つ)術者が作り出す魔法式は非常に強固で、術式解体で破壊するには達也にとっても大量の、並みの魔法師では1日掛けても絞り出せないほどの想子を圧縮する必要がある[Ⓝ劣-4-313]。
(吉祥寺には悪いが)「基本コード仮説」には懐疑的で、「四系統八種の魔法はシームレスにつながっているもの、本質的に一つのもの」「系統による魔法の区分は便宜的なものにすぎない」と、頭ではなく感覚で思い、実感している[Ⓝ劣-7-245・246]。
「俺の『爆裂』は、そんなお粗末なものじゃない」と述べており[Ⓝ劣-15-211・212]、自身の魔法と実力にプライドを持っているものと思われる[管推]。
2097年7月に日本の国家公認戦略級魔法師となった。戦略級魔法は『海爆〈オーシャン・ブラスト〉』[Ⓝ劣–]。
戦闘能力
高校生にして、戦歴は既に百戦錬磨[Ⓝ劣-27-180]。
2095年度九校戦のモノリス・コード決勝戦で、将輝はレギュレーションを超えた威力の魔法を放ってしまったが、これは実戦経験に基づき、脅威に対する直感が思わず働いてしまったためだと思われる[Ⓝ劣-4-313]。
実技授業で深雪にカウントダウンしてもらったときは、思わず頬が緩みそうになっているが、魔法に意識を集中すると精神はすぐに臨戦態勢に入った[Ⓝ劣-18-204]。
戦闘能力は、剛毅に次ぐ一条家ナンバーツー[Ⓝ劣-21-74]。
2095年度九校戦では、モノリス・コード新人戦・対八高戦において、八高生徒2人がかりの魔法攻撃を、真正面から本当にあっさりと無効化した[Ⓝ劣-4-270]。
2095年の時点で、風間は「拠点防衛において、単身で機甲連隊に匹敵する戦力となるだろう」と述べている。その一方で「達也と比べれば戦力としての格が違う」とも述べている[Ⓝ劣-4-411]。
本来の戦闘スタイルは、遠距離からの砲撃戦[Ⓝ劣-5-184]、中長距離からの先制飽和砲撃[Ⓝ劣-4-271]。
正攻法を得意とし、搦め手は苦手[全テ-025]。この点について、吉祥寺は「良くも悪くも王道すぎる」「将輝に奇策は向いていないし、王道も悪いことではない」「ただ、奇策を使われた場合の対応は覚えるべきだ」「状況判断と、『何かある』と気づく感性を鍛えるべきだ」と述べている[Ⓝ劣-5-180∼182・184・185]。
将輝は剛毅と同様に、一条家に従う魔法師について「家族に準じる存在であり、一条家が守らなければならない仲間である」と考えている[Ⓝ劣-21-74]。
横浜事変では義勇兵の指揮を執るのではなく、最前列に出て味方をかばうスタンスをとった[Ⓝ劣-7-269]。
周公瑾追跡の折には、名倉殺害の犯人を捜す真由美の姿勢を「無念を晴らそうとしている」「部下を道具扱いせずに情を注いでいる」と解釈し、甚く共感を覚えている[Ⓝ劣-15-183・184]。
また、鬼門遁甲に関する将輝の推理には、光宣も感嘆を漏らしている[Ⓝ劣-15-167]。 拳銃形態特化型CADとブレスレット形態汎用型CADを併用するときには、一時的に特化型CADを上空に放り投げる[Ⓝ劣-15-210]など、森崎と似た技術[Ⓝ劣-5-]を使用している。
その他
「クリムゾン・プリンス」の名は、「敵と味方の血に塗れて戦い抜いた」ことに対する敬意の表れである[Ⓝ劣-4-162]。
横浜事変にて、三高生徒らは初めて「クリムゾン」の真の意味を知った[Ⓝ劣-7-163]。なお本人としては、この呼び名は「仰々しくて嫌い」[Ⓝ劣-13-172]とのこと。
くらし
学校帰りには、あちこちに寄り道することが多い。遊び回っていることも多いが、一条家の長男として家の仕事で走り回っていることも少なくない[Ⓝ劣-5-173]。
部屋は6畳間の洋室で、特に広いということは無い。ベッドやクローゼットは壁面収納。室内に備え付けの小型冷蔵庫がある[Ⓝ劣-5-177]。
京都には結構頻繁に訪れている[Ⓝ劣-15-154]。
人間関係
「一」の家系
一条家
将輝・茜・瑠璃の兄妹関係はいたって普通で、少々生意気な妹たちに少々苦労している、それなりに妹想いの兄の図である[Ⓝ劣-5-186∼188・192・193・296・297,13-61∼65,Ⓝキ-1-117,管推]。
茜は、将輝を嫌っているということも軽んじているということもなく、両親の次に頼りにしている[Ⓝ劣-5-27-180]。
深雪を狙っていることについては「高嶺の花過ぎる」と思っている[Ⓝ劣-30-230]。
将輝は「兄妹仲は良くない」と思っているが、吉祥寺は「とても仲が良い」と思っている[Ⓝ劣-19-296]。
日本に亡命した劉麗蕾は、林衣衣が亡くなったときの将輝の言葉によって将輝の虜となった[Ⓝ劣-28-284∼287]。その後は一条家に身を寄せ[Ⓝ劣–]、茜の援護を受けながら将輝へのアプローチを続けている[Ⓝ劣-30-226∼231,32-279・280]。 剛毅には「ヘタレ」呼ばわりされたり[Ⓝ劣-17-37]、情けない思いを持たれたりすることもある[Ⓝ劣-21-215]が、満足の笑みを浮かべることもある[Ⓝ劣–]。
鶴画黄里恵
国立魔法大学で将輝の一学年後輩である鶴画黄里恵は、「一」の家系に連なる人物で、将輝の取り巻きの一人。将輝の義理の再従兄妹にあたる少女[Ⓝメ-2-201,3-170・177]。第三高校でも先輩後輩の関係にあった[Ⓝメ-3-170]。
将輝のことは「将輝さん」と呼ぶ[Ⓝメ-3-177]。
黄里恵は将輝に心を寄せていたが、隔たりの大きさに半ばあきらめていた[Ⓝメ-3-199・211]。
しかし、鶴画家や一色家などが総出で応援したため[Ⓝメ-3-197]、恋を諦められなくなった[Ⓝメ-3-199・211]。
◇◇◇
将輝から見て黄里恵は、「派手な美しさはないが一緒にいると和やかな気分にさせてくれる」存在で、「家庭的な雰囲気」の女の子[Ⓝメ-3-174]。疎ましい、などとは思ってもおらず[Ⓝメ-3-180]、むしろ好ましく思っているが、それは恋愛の対象としてのものではない[Ⓝメ-3-217]。
本来、人の顔色を窺うような子ではない[Ⓝメ-3-174]。
しかし、大学に入学して、こうした関係性は変化した。その理由は将輝に無関係なものではない[Ⓝメ-3-174]。
将輝としては、「黄里恵は自身を好いてなどいない」と思っていた[Ⓝメ-3-208・209]。
その一方で、鶴画家や一色家が黄里恵と自分の結婚を望み行動していることも知っていた[Ⓝメ-3-206・207]。
これを受けて、将輝はこの結婚を遅らせるため、「自分が深雪に抱いている気持ちが恋ではない」ことを自覚して以降も、「深雪にアプローチし続けるポーズ」を取って見せた[Ⓝメ-3-176・207]。
同時に、ハーレムを引き連れることで、黄里恵に自分への愛想を尽かさせようと画策していた(ピエロを演じていた)[Ⓝメ-3-207・208]。
これについて吉祥寺は「将輝の考えそうなことだ」と感じている[Ⓝメ-3-199]。
しかし将輝は黄里恵について、無意識的に「(自分の)ヒロイン」と捉えている節があり[Ⓝメ-3-208]、ここについては今後の展開が期待される[管望]。
◇◇◇
2100年7月日、将輝と吉祥寺の会話を聞いて、将輝に正々堂々と交際を申し込んだ[Ⓝメ-3-211]。
しかしそこに一条レイラが待ったをかけ[Ⓝメ-3-]、事態は次巻へと持ち越されている。
参考:
第三高校
第三高校においては、将輝は一目置かれている様子が窺え[Ⓝ劣-4-61∼64]、三高生徒の実質トップと見なされている[Ⓝ劣-23-65]。ただし、三高の2096年度生徒会長にだけは、唯一頭が上がらない[Ⓝ劣-23-65・66]。何があったのかは一切不明である。
吉祥寺真紅郎
将輝にとって吉祥寺は親友であり、「有能な参謀」であり、「頼りになる相棒」である[Ⓝ劣-5-172・202,19-277]。
◇◇◇
吉祥寺にとって将輝は「将」である。自身については「将輝の参謀」を自認しており、「将輝にとって最高の参謀」になることを自任している[Ⓝ劣-5-202・193,7-193]。
そのためか、将輝の役に立てることに、将輝の及ばぬ部分を補い得ることに、自覚のない喜びを感じている[Ⓝ劣-5-184,管推]。
◇◇◇
大学生になってからも、親交は変わることなく続いている[Ⓝメ-2-,3-192・204]。
第一高校
司波達也
将輝は達也のことをライバル視しており[Ⓝ劣-4-128・132・133・214・299,5-,15-288,]、また「いけ好かないやつ」[Ⓝ劣-19-261]、「性格が悪い」[Ⓝ劣-19-328]、「気に食わないやつ」[Ⓝ劣-23-66]、「正々堂々と打ち倒すべき悪者・敵」[Ⓝ劣-23-67]などと思っている。
また「達也は同級生からは敬遠されるタイプ」だと思っていた(実際にはそうでない場面を見た)[Ⓝ劣-19-265]。
外見については「鋭い印象を与える」と思っている[Ⓝ劣-19-307]。
深雪と達也の婚約を知ってからは闘志を見せる[Ⓝ劣-18-64,]と同時に、「あんなやつがあの人の従兄で婚約者というのはどう考えても間違っている」と思っている[Ⓝ劣-19-261]。
周公瑾や顧傑を巡って協力し合ったことで仲間意識も少しは芽生えているが、やはりライバルである。だからこそ、2097年初夏の達也を巡る情勢悪化に関して、達也を不正に悪者扱いするのは将輝の意に反しており、冤罪で貶めるのは卑怯な真似であるように感じている[Ⓝ劣-23-66・67]。また、単なる強さでは対抗できない、深く昏い権力の深淵に達也が食い込んでいることを示唆された際には、奇妙な敗北感、子供が大人に抱く劣等感に似たものを感じている[Ⓝ劣-32-263]。
◇◇◇
達也は将輝との初対面時、「偉そうなヤツ」だと感じている[Ⓝ劣-4-132]。
2096年10月には「(顎で使われるような)可愛い玉ではない」[Ⓝ劣-15-183]と述べる一方で、「物分かりが良い人間で好ましい」とも感じている[Ⓝ劣-15-272]。
将輝をからかうことがしばしばある[Ⓝ劣-15-288・289,31-154]。
将輝の実力については、手放しで褒めちぎっている[Ⓝ劣-4-268,18-211∼213]。
「敵に回せば厄介だが、味方につければ頼りになる」[Ⓝ劣-15-272]、「魔法の実力だけなら今すぐにでも十師族当主に成れる」[Ⓝ劣-21-87]とも考えている。
「ライバル」という表現を持ち出された際には、否定はしていない[Ⓝ劣-18-212・213]。
戦闘においても、将輝の心配はせず、一定の信用を置いていると思しき描写が散見される。
宇治第二補給基地に攻め込んだ際には、将輝を煽ってどんどん仕事をさせている。また「一気に行くぞ」というセリフから、自分のペースに充分ついて来られると判断しているものと思われる[Ⓝ劣-15-208・271・286∼288,管推]。
2097年7月には、日本海側の国防を任せきっている[Ⓝ劣–]。
司波深雪
将輝は深雪のことを「才色兼備の美少女魔法師にして俺の天使」「間違って地上に降りてきた女神」「性別を超えた魅力を持っている」などと思っている[Ⓝ劣-19-255・256・307]。
「女神を自分だけの恋人にすること」に背徳感を感じている[Ⓝ劣-19-256]。
2095年度の九校戦前夜祭パーティの場で、将輝は深雪に一目惚れした。後夜祭合同パーティではダンスも踊った[Ⓝ劣-3-,4-,17-]。
しかし、九校戦終了後に連絡先は訊いていない。達也に対する雪辱を果たさない限り、達也の妹である深雪に交際を申し込む気にはなれないからである[Ⓝ劣-5-190・191]。
2097年1月、達也と深雪の婚約発表を受け、割り込む形で深雪に婚約を申し出た[Ⓝ劣-17-]。これは魔法界ではスキャンダル扱いされている[Ⓝ劣–]。
翌2月には師族会議の場で、剛毅が真夜から「将輝が深雪にアプローチするのは構わない」という言質を得[Ⓝ劣-17-]、将輝のアタックが始まった。
2100年、国立魔法大学においては、将輝は深雪と同じ講義を「楽しみな時間」として捉えている[Ⓝメ-3-182]。
しかしその熱量はすでに失われている[Ⓝメ-3-]。吉祥寺いわく、2099年ごろから、深雪に対する将輝の態度は軽薄なものになっていった[Ⓝメ-3-191]。
将輝が深雪に向ける視線は、深雪いわく「絵画か彫刻を鑑賞する際のものに似ている」「『見ているだけで満足』みたいに思われている気がする」[Ⓝメ-3-185・186]。
これについて達也は、あらためて観察した際に「心からの熱情が見当たらない」と感じている[Ⓝメ-3-187]。
これに関して吉祥寺は、「恋愛的な意味での『好き』ではなく、憧れとか崇拝とか、そういう種類の『好き』だよね」「自分のものにならないことを理解した上での、一方的な好意」「相手に好意を向けることそれ自体で幸福感を得ている」「見ているだけで幸せになれるはずなのだから、深雪に対するアプローチは将輝にとって不純物」などと指摘している[Ⓝメ-3-193]。
また黄里恵は、将輝の心の在り様について「恋の仕方が分からなくなっている」「深雪の輝きに圧倒されて心が麻痺している」と指摘している[Ⓝメ-3-218・219]。
◇◇◇
深雪は、将輝に関して特に何も思う所は無かった[Ⓝ劣–]。
しかし婚約に割り込んできたことについては少なからず不快感を懐いており、さっさと諦めて欲しいと思っている[Ⓝ劣-18-35・36]。
千葉エリカ
初対面時の印象は強烈で[Ⓝ劣-19-265]、「どうも調子の狂う子だな」と思っているが[Ⓝ劣-15-154]、直後に自由な振る舞いを見た際には「如何にもこの少女らしい」と感じている[Ⓝ劣-15-159]。
慣れてきたころには「遠慮の無い女」「遠慮は要らない相手」と分かり、ぞんざいな口調になった[Ⓝ劣-18-253・254・266,19-273]。
「曲者であり、注意が必要」「油断してると何をされるか分からない」とも感じている[Ⓝ劣-19-259]。
柴田美月
美月については「大人しそうな子」という第一印象を持っている[Ⓝ劣-19-265]。西城レオンハルト
光井ほのか
ほのかが達也を好いていることについて「どう考えても止めた方が良い」と思っている[Ⓝ劣-19-266・267]。北山雫
吉田幹比古
エリカとレオを諫めるのに苦労している幹比古を見て、将輝は漠然とした共感を覚えている[Ⓝ劣-18-255]。九校戦や京都での戦闘を経て、幹比古が実力者であるということは疑っていない[Ⓝ劣-19-259]。
アンジェリーナ=クドウ=シールズ
国立魔法大学において、深雪の護衛を務めているリーナは、将輝を近づけようとしない[Ⓝメ-3-183]。桜井水波
九島光宣
七草真由美
真由美の婚約相手としては、将輝は年下ということで除外されている[Ⓝ劣-11-359]。真由美の実力について将輝はよく理解しているが、その一方で「手加減をした結果、無力化に失敗している」と評している[Ⓝ劣-15-208]。
十文字克人
七宝琢磨
七草香澄・七草泉美
香澄と泉美は、将輝に値踏みするような眼差しを送っている[Ⓝ劣-19-301・315]。森崎駿
将輝は、森崎が2095年の夏に内情とやり合った話を聞いて、「中々骨があるやつだ」と感心している[Ⓝ劣-19-258]。
国立魔法大学
国立魔法大学においては、将輝は2100年時点では、吉祥寺の他、複数人の女子生徒を引き連れて歩いている(ハーレム状態)[Ⓝメ-2-200・201,3-168∼171]。この状態は普通に考えると「ナンパな男」であり、吉祥寺もその点を指摘している[Ⓝメ-3-169・170]。
司波深雪という想い人が同じ大学内にいることをあわせると、相当に不自然な状態であると言えよう[管推]。
しかしここには、将輝なりの深い想いや考えがある。
詳しくは前述の「一」の家系を参照のこと。
ブログでも言及している。
国防軍
佐伯広海
佐伯は将輝について「国家にとって何が優先されるべきかということについては、達也よりもずっと深く理解している」「自分の義務を理解しているという点で、達也よりもずっと大人」と述べている[Ⓝ劣-30-232]。舞鶴基地
日本海側で最大規模の魔法師海兵部隊を有している舞鶴基地の基地司令官にとって、海戦で真価を発揮する国家公認戦略級魔法師である将輝は軽視できない存在であり、多少の無理には目を瞑らざるを得ない[Ⓝメ-2-207]。
その他
七草弘一
弘一については「平気で味方を裏切るタイプ」ではなく、「自分のルールを持っていてそれを優先するタイプ」だと感じている[Ⓝ劣-19-299]。九島烈
周公瑾
初対面時、将輝は周公瑾について「油断ならない」という印象を抱いている[Ⓝ劣-7-272]。
将輝を取り巻く世界情勢
日本
一条家
達也と深雪の婚約への割り込み騒動[Ⓝ劣-17-36・]や、国防軍に仕官するかどうか[Ⓝ劣-30-227]などの関係もあり、次期当主という立場はやや流動的。
2099年時点では将輝が次期当主に戻っている[Ⓝキ-1-112]。
国防軍
戦略級魔法師となってからは、可能な限り北陸で新ソ連や大亜連合に睨みを利かせておく必要が出ている。アルバイトやサークル活動に現を抜かす真似は許されず、東京に住むのも好ましくない、とされている[Ⓝキ-1-113・114]。
2097年夏、金沢基地司令官の浅野は、「将輝には国防軍の士官になって欲しい。そう考えているのは本官だけではないだろう」と述べている[Ⓝ劣-30-220]。
ただし、将輝は民間人であるため、国防軍の都合に合わせてばかりではないし[Ⓝキ-1-115]、民間人に仕官するよう強制することももちろんできない[Ⓝキ-30-220]。
2097年夏には達也にも相談し、防衛大に進むか魔法大学に進むかかなり悩んだようだが、結局は魔法大学に進んだ[Ⓝ劣-32-116∼118・253]。
インド・ペルシア連邦
2097年夏、将輝が国家公認戦略級魔法師となり、日本の「使徒」は2人になった[Ⓝメ-2-106]。
しかしその直後、巳焼島事変において達也がベゾブラゾフを葬ったことで新ソ連の「使徒」は1人となり、「使徒」を複数抱える国家は日本とUSNAだけになった[Ⓝメ-2-106]。
こうした状況の中でインド・ペルシア連邦政府は、自国の「使徒」を1名増やして2人とし、大亜連合に対する外交優位を確立したいと考えている(日本への対抗意識もある)。
そのため、連邦軍は非公認戦略級魔法師のアイラ・クリシュナ・シャーストリーを「使徒」にしようとアーシャ・チャンドラセカールに迫っており、チャンドラセカールはアイラを国外に避難させておく意味合いも込めて、FEHRに派遣することを決定した[Ⓝメ-2-104・106・107]。
その他
免許・資格など
その他
- 秘密の日記をつけている[Ⓝ劣-19-2・249]。
- 「顔良し腕良し頭良し」のうえ「家柄良し」[Ⓝ劣-3-265,5-171]。
- 周公瑾と対峙した際、とっさに『爆裂』を放ったこと[Ⓝ劣-15-299]については、これまで積んできた戦闘経験の表れだと考える[管推]。
- 正月には年始回りに出かける[Ⓝ劣-17-29]。
- 四葉家のことは「無愛想」だと思っている[Ⓝ劣-17-33]。
- 2095年度九校戦以降、『術式解体』対策を重ねている[Ⓝ劣-19-172]。
- 歌は達也よりは上手い[Ⓝ劣-19-330]。