新ソビエト連邦【しんそびえとれんぽう】は、西ヨーロッパから北部アジアにかけて領土を持つ連邦国家[Ⓝ劣–]。
通称「新ソ連」[Ⓝ劣–]。
概要
第三次世界大戦の後、新ソ連はかつての勢力を取り戻した[Ⓝ劣-23-115]。新ソ連は、USNA、インド・ペルシア連邦、大亜連合と並ぶ、世界の四大勢力と見なされている[Ⓝ劣-13-101]。
大統領制を採用していない[Ⓝ劣-21-62]。
国力
通常兵力
米ソが質・量ともに他国を圧倒している。経済規模だけなら日本も小さくは無いが、軍備に割ける経済力で言えば米ソに遠く及ばない[Ⓝ劣-23-116・117]。
2097年時点において、新ソ連の兵力は東アジア、中央アジア、東ヨーロッパに広く分散している。また東アジアの兵力はシベリア軍が主力となっている[Ⓝ劣-26-226]。
戦略級魔法師
「十三使徒」は、『トゥマーン・ボンバ』を操るイーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフと、『シムリャー・アールミヤ』を操るレオニード・コンドラチェンコを抱えている[Ⓝ劣-8-8]。
その他、7体の国家非公認戦略級魔法師(アンナ・アンドレエヴナ、ベロニカ・アンドレエヴナ、他5体の「アンドレエヴナ」)を抱えている[Ⓝ劣-21-64,]。
この7体は、ベゾブラゾフが『トゥマーン・ボンバ』を発動する際に使用されている[Ⓝ劣–]。
科学技術
2097年時点においては、新ソ連はエシェロンⅢに対抗するための逆探知システムを構築した、という噂がある[Ⓝ劣-24-178]。
歴史
新ソ連の魔法
魔法工学技術
新ソ連は、魔法式そのものの改良に重点を置いてきた[Ⓝ劣-6-153]。
これは、元々はオカルト的なものへの親和性が高い土地柄であったのだが、新ソ連建国時に唯物主義へと傾いたためである(国力低迷時代への反動だったのかもしれない)[Ⓝキ-1-42]。
その結果、新ソ連は長い間魔法式の数学的な分析と改良に拘っていた。原理面を重視しすぎたせいで、応用的な、エレクトロニクスを利用した魔法工学技術は停滞していた[Ⓝキ-1-42]。
しかしジロー・マーシャルによれば、2095年時点において「ここに来てエレクトロニクスを利用した魔法工学技術の軍事利用へと急速に傾斜してきている」[Ⓝ劣-6-153]。
たとえば2097年時点においてベゾベラゾフは、超遠隔照準補助システムと、演算補助機能を持つスーパーコンピュータを統合した、単なるCADとは一線を画する大規模魔法発動補助装置 「アルガン」を使用している[Ⓝ劣-21-251・252,22-62・63]。
また、新シベリア鉄道を移動する列車搭載型大型CADも存在している[Ⓝ劣–,31-48]。
その他、ハバロフスクにも『トゥマーン・ボンバ』用の大型CADが置かれている[Ⓝ劣-31-247]。
調整体技術
遺伝子操作技術は、豊富な実験サンプルの蓄積によって日本よりもむしろ進んでいる。しかし魔法師の調整は生化学的な遺伝子操作だけで成否が決まるものではなく、呪術的な要因が強く影響している。
前述のように唯物主義に傾いていたためか、新ソ連の調整体技術はこの面のアプローチが弱かった[Ⓝキ-1-42]。
しかし、その後のスパイ活動を通じて、胎児期に呪術的措置が必要であるという知識を得ている[Ⓝキ-1-43]。
格闘戦用魔法技術
新ソ連では、USNAで編み出されたマーシャル・マジック・アーツに対抗するかのように、コマンド・サンボと俗称される技術が開発された[Ⓝ劣11-278]。
組織
新ソビエト連邦政府(クレムリン)[Ⓝ劣-21-62,]
政府のトップは連邦政府首相[Ⓝ劣-21-62]。
それ以外には、少なくとも国防大臣のポストが存在する[Ⓝ劣-21-61・62]。
他の詳細は不明。
新ソビエト連邦軍
- 新ソビエト連邦陸軍[Ⓝ劣–]
- 東シベリア軍[Ⓝ劣-27-91]
- 沿海地方軍[Ⓝ劣-27-91]
- 新ソビエト連邦海軍[Ⓝ劣–]
- 極東艦隊[Ⓝ劣–]
- 黒海艦隊[Ⓝ劣–]
- 新ソビエト連邦空軍[Ⓝ劣–]
- 各基地
- 黒海基地[Ⓝ劣-21-61]
黒海基地には、「十三使徒」 レオニード・コンドラチェンコが常駐している[Ⓝ劣-8-8,21-62]。 - 黒海艦隊基地[Ⓝ劣-21-65]
- ビロビジャン基地[Ⓝ劣-31-111]
- 黒海基地[Ⓝ劣-21-61]
ソビエト科学アカデミー
イーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフが所属する機関[Ⓝ劣-8-212]。
ウラジオストクに極東本部が置かれ、その一室に「アルガン」が設置されている[Ⓝ劣-21-251]。
キャラクター
連邦政府首相
レオニード・コンドラチェンコに命令を下せるのは、実態として連邦政府首相のみである[Ⓝ劣-21-62]。
連邦政府国防大臣
レオニード・コンドラチェンコは、制度上は国防大臣直属の戦略級魔法師ということになっている[Ⓝ劣-21-62]。
ソビエト科学アカデミー長官[Ⓝ劣-23-111]
黒海基地の基地司令官[Ⓝ劣-21-61]
階級は少将[Ⓝ劣-21-61・62]。
レオニード・コンドラチェンコ
新ソ連軍所属の老将軍。階級は少将[Ⓝ劣-21-62・68]。
戦略級魔法 『シムリャー・アールミヤ』を操る「十三使徒」の一角[Ⓝ劣-9-8]。
国防大臣直属ということになっているが、実態は首相のみが命令できる[Ⓝ劣-21-62]。
高齢(70歳以上)で、黒海基地から動くことは基本的にない[Ⓝ劣-9-8,21-67]。
コンドラチェンコの従卒[Ⓝ劣-21-62・63]
イーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフ
40歳代のソビエト科学アカデミー所属の科学者で、新ソ連における魔法研究の第一人者。
『トゥマーン・ボンバ』を操る、「十三使徒」の一角。
スターズにとっても因縁のある魔法師。
公的な地位は一科学者に過ぎないが、国内における発言力は国防大臣に匹敵する、と言われている[Ⓝ劣-8-212,21-2・61・62,23-140]。
アンナ・アンドレエヴナ
ベロニカ・アンドレエヴナ
他の「アンドレエヴナ」7体
ベゾブラゾフが『トゥマーン・ボンバ』を使う際に用いる「装置」[Ⓝ劣–]。
ダリヤ・アンドレエヴナ・イヴァノヴァ
アリサの母で、新ソ連が作り出した調整体魔法師[Ⓝキ-1-42]。
2079年ごろに日本に亡命した[Ⓝキ-1-43]。
兵器等
-
- 対地攻撃艦[Ⓝ劣-27-207]
- 対空・対艦ミサイル艦[Ⓝ劣-27-207]
- 対潜・対艦ミサイル艦[Ⓝ劣-27-207・208]
- 小型戦闘艇(小型高速艦)[Ⓝ劣-27-208・218]
- 航空母艦[Ⓝ劣-27-208]
- 航空母艦の護衛艦[Ⓝ劣-27-208]
- 「クトゥーゾフ」[Ⓝ劣-31-111・277]
新ソ連最新鋭のミサイル潜水艦[Ⓝ劣-31-111]。 - 艦対地ミサイル[Ⓝ劣-31-111]
「クトゥーゾフ」に配備されている[Ⓝ劣-31-277]。 - 極超音速ミサイル[Ⓝ劣-31-111]
ビロビジャン基地に配備されている[Ⓝ劣-31-111]。
登場する土地
- 極東・沿海州(沿海地方)
- ウラジオストク[Ⓝ劣–]
- ウスリースク[Ⓝ劣–]
- ハンカ湖[Ⓝ劣–]
- ハバロフスク[Ⓝ劣-27-97,31-49・247]
- ビロビジャン[Ⓝ劣–]
- ムラヴィヨフ=アムールスキー半島[Ⓝ劣–]
- ヴォズドヴィデンカ[Ⓝ劣-27-97]
- その他
- カムチャツカ半島[Ⓝ劣-31-111]
- シベリア[Ⓝ劣–]
- モスクワ[Ⓝ劣–]
- 黒海[Ⓝ劣–]
新ソ連をとりまく世界情勢
大亜連合もインド・ペルシア連邦も強大国だが、2097年時点においては世界政治の軸はやはり、米ソの対立にある。新ソ連とUSNAのせめぎ合いを中心にして、国際社会は回っている[Ⓝ劣-23-115]。
国内事情
新ソ連は、孤立政策をとっている[Ⓝ劣-13-101]。
2097年時点において、新ソ連の兵力は東アジア、中央アジア、東ヨーロッパに広く分散している[Ⓝ劣-26-226]。
ディオーネ―計画とESCAPES計画
新ソ連のベゾブラゾフは2097年5月16日、月初に発表されたディオーネ―計画への参加を表明した[Ⓝ劣-23-110∼112]。
これはベゾベラゾフ、エドワード、マクロードの間で仕組まれた、新ソ連・USNA・イギリスの各国にとって脅威である司波達也という戦略級魔法師を排除するための企みだった[Ⓝ劣-23-120・121,24-257,25-138,27-87]。
これに対抗するため、達也は5月末に魔法恒星炉エネルギープラント計画を発表し、ディオーネ―計画には参加できない旨を宣言した[Ⓝ劣-24-132]。
2097年6月時点では、新ソ連は引き続きUSNAのディオーネ―計画を支持している[Ⓝ劣-25-125]。
その一方でインド・ペルシア連邦は、政府の公式声明こそ無いものの、(アーシャ・チャンドラセカールによる恒星炉プラント支持声明を黙認しており)達也の計画を事実上支持する姿勢を示している[Ⓝ劣-24-253,25-125,管推]。
トルコでは、アリ・シャーヒーンが魔法恒星炉エネルギープラント計画を支持している。これは、ディオーネ―計画を通じて米ソがこれ以上接近するのを阻止するためである[Ⓝ劣-24-254・255,25-125]。
大亜連合は態度を明らかにしていない[Ⓝ劣-25-125]。
他の国々については、ヨーロッパは概ねディオーネ―計画支持で、西アジアから東南アジアにかけては魔法恒星炉エネルギープラント計画支持、ブラジルとオーストラリアは旗幟を明らかにしていない[Ⓝ劣-25-125]。
ディオーネ―計画の真の目的の達成が難しくなる中、痺れを切らせたベゾベラゾフは、6月中に司波達也に対して2度の『トゥマーン・ボンバ』攻撃(伊豆と八王子)を行ったものの斃すことはできず、2度目には列車搭載型大型CADを破壊され、自身もダメージを負った[Ⓝ劣–]。
7月、回復したベゾベラゾフは達也への恨みを募らせていた[Ⓝ劣-27-90,31-49]。
新ソ連艦隊が日本海を南下(陽動)すると同時にUSNA軍が巳焼島を襲撃(本命)することで、恒星炉プラントを破壊して計画を頓挫させ、達也がディオーネ―計画に参加せざるを得ない状況を作り出そうとした[Ⓝ劣-27-88∼90]。だが、これも防がれた(第2次佐渡沖戦闘・巳焼島襲撃事件)[Ⓝ劣–]。
8月の巳焼島事変においてもベゾベラゾフは『トゥマーン・ボンバ』を放ったが、ついに達也に完封された[Ⓝ劣–]。そのまま『トライデント』によって殺され[Ⓝ劣–]、エドワードも消され[Ⓝ劣–]、達也に対するディオーネ―計画への参加要請は立ち消えとなった[Ⓝ劣–]。
日本
日本にとって、国境を接する非同盟大国である新ソ連の戦略級魔法師は直接的な脅威であり、それゆえイーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフの行動を監視し推測することは、国防上最重要級の課題である[Ⓝ劣-24-267]。2100年時点においても、新ソ連と日本は敵対関係にある[Ⓝメ-1-190]。
佐渡侵攻事件
2092年ごろ、新ソ連は日本の佐渡島を侵攻した。これは大亜連合による沖縄侵攻(沖縄海戦)に同調する形で行われた[Ⓝ劣-4-162,5-197]。
侵攻軍は一条家率いる義勇軍によって撃退されたが、新ソ連は徹底的に白を切り、この侵攻を自軍によるものと認めず、外交的には日本側の敗北となった[Ⓝ劣-4-162,5-197,21-76・77,23-112・113]。
侵攻軍撃退後、国防軍・対大亜連合強硬派の酒井は新ソ連へ逆侵攻しようとしたが、総司令部の許可は出ず、実現しなかった[Ⓝ劣-13-237]。
灼熱のハロウィン
灼熱のハロウィン後、新ソ連は秘密裏に日本との同盟関係を打診した[Ⓝ劣-16-76]。
第1次佐渡沖戦闘・宗谷海峡事変
2097年3月末に起きたボリビア爆発事件によって、反魔法主義運動が世界的に活発化した[Ⓝ劣-21-・66]。
それは新ソ連も例外ではなく、新ソ連軍内で魔法師と非魔法師の対立が広がりつつあり、4月初頭には黒海基地で暴動が起きた(黒海基地暴動事件)[Ⓝ劣-21-63∼66]。
日米の反魔法主義運動は、社会格差に対する不平と不満をエネルギー源とした面があったが、新ソ連においては社会格差は存在しない(ことになっている)ため、この理屈は当てはまらない[Ⓝ劣-21-66]。
ベゾブラゾフとコンドラチェンコはこの前提のもと、軍内における対立は「魔法師軍人ばかりが活躍することに対する非魔法師軍人の不安」にあるとし[Ⓝ劣-21-66・67]、非魔法師軍人のガス抜きとして日本への攻撃を立案(ヨーロッパ方面は兵を動かす余裕が無かった)。その結果として、陽動としての第1次佐渡沖戦闘、およびガス抜きとしての宗谷海峡事変が起こった[Ⓝ劣-21-67∼76・133]。
第2次佐渡沖戦闘・巳焼島襲撃事件
2097年7月、新ソ連海軍は、大ソ戦争の戦争犯罪人・劉麗蕾の日本亡命を口実として日本海を南下。ベゾベラゾフが『トゥマーン・ボンバ』を行使し、国防海軍の艦隊を葬った。しかしその直後、一条将輝が『海爆』を行使して新ソ連艦隊を殲滅し、戦略級魔法師となった[Ⓝ劣-27-,28-163]。この戦果は国民の不安を縮小させた[Ⓝ劣-28-162]。
ただしこれは陽動であり、本命は巳焼島で建設中の恒星炉プラントの、USNA軍による破壊にあった(巳焼島襲撃事件)。これにより魔法恒星炉エネルギープラント計画が中止になれば、司波達也はディオーネ―計画参加を拒む口実を失うだろうとベゾベラゾフは考え、エドワードもこれを了承した[Ⓝ劣-27-88・89,]。作戦は第2次佐渡沖戦闘と同日・同時刻に行われたが、巳焼島に滞在していたリーナと、駆け付けた達也によって失敗に終わった[Ⓝ劣–]。
巳焼島事変
2097年8月、USNA軍の正規部隊が巳焼島を襲撃するとともに[Ⓝ劣-31-]、ブラジル軍のミゲル・ディアスによる戦略級魔法攻撃[Ⓝ劣-31-]、新ソ連のベゾブラゾフによる戦略級魔法攻撃[Ⓝ劣-31-]、新ソ連の基地や潜水艦からのミサイル攻撃[Ⓝ劣-31-]などを行ったが、達也率いる四葉家の部隊は敵の攻撃を全て防ぎきった。
この事件で、ミゲル[Ⓝ劣-31-]、ベゾブラゾフ[Ⓝ劣-31-]、エドワード[Ⓝ劣-31-]、およびUSNA軍のパラサイトら[Ⓝ劣-31-]は達也に消された。新ソ連の「使徒」はコンドラチェンコのみとなった[Ⓝ劣-31-]。
ただし新ソ連は、ビロビジャン基地の破壊およびベゾブラゾフの死亡を否定している[Ⓝ劣-31-279]。
2098年
新ソ連軍は年初から大規模な演習を何度も行って日本を威嚇した。3月3日にはウラジオストクに陸・海の大軍を集め、日本は日本海側沿海部に非常事態宣言を発令したが、3月13日には新ソ連軍は通常態勢に戻った[Ⓝ劣-32-252]。
大亜連合
大越戦争
大越戦争では、最終的に新ソ連とUSNAが介入し、大亜連合はインドシナ半島から撤退した[Ⓝ劣-13-66]。
沖縄海戦
大亜連合が2092年8月に沖縄海戦を引き起こした大きな動機としては、2089年のアークティック・ヒドゥン・ウォーによって新ソ連の極東方面の魔法師戦力が壊滅状態となり、軍事的プレゼンスが大きく低下し、北方の脅威が薄れたことが挙げられる[Ⓝ㊕プラズマ-7]。
大ソ戦争
大亜連合は2097年6月27日、新ソ連に侵攻し、戦争状態に突入した[Ⓝ劣-26-223・224]。
これは、高麗自治区を支配下におさめた大亜連合にとって「喉元に突き付けられたナイフ」に等しいウラジオストクを奪い、脅威を取り除くためと見られている[Ⓝ劣-26-224]。
また、2096年3月[Ⓝ劣-20-2・48](2095年11月?[Ⓝ劣-13-124,26-225])に締結された日亜講和条約は、日本にとってかなり有利な内容だった。屈辱的講和に対する不満から政情不安が生じており、大亜連合中央政府は威信回復のために対外的な戦果を必要としていた[Ⓝ劣-26-225,27-142]という理由もあったと見られている[Ⓝ劣-26-225]。
大ソ戦争では大亜連合側が事実上の敗戦を喫した。これにより、反政府運動・分離独立運動の鎮圧で国力を消耗することが予想される。国家の分裂さえあり得ると見られている[Ⓝ劣-27-142]。
インド・ペルシア連邦
USNA
新ソ連は2089年、ベーリング海峡を挟んでUSNAと戦った(アークティック・ヒドゥン・ウォー)。ベゾブラゾフがウィリアム=シリウスを葬ったが、この戦いで新ソ連の極東方面の魔法師戦力は壊滅状態となった[Ⓝ劣-23-140,Ⓝ㊕プラズマ-7]。
USNA上層部は2097年時点において、日本を西太平洋における競合相手と考える勢力と、日本を同盟国として大亜連合・新ソ連の太平洋進出に対する防波堤と考える勢力に分かれている[Ⓝ劣-26-55,31-159]。
これに関連して、7月時点において、USNAの対日融和派と対日強硬派は司波達也を巡って深刻な対立状態にあった[Ⓝ劣-28-180]。
しかし巳焼島事変後には、USNAの覇権を揺るがし得る面もあるが、新ソ連と大亜連合を抑え込む役割も期待できるものと考えている[Ⓝ劣-31-267]。