新ソビエト連邦

新ソビエト連邦【しんそびえとれんぽう】は、西ヨーロッパから北部アジアにかけて領土を持つ連邦国家[Ⓝ劣–]
通称「新ソ連」[Ⓝ劣–]

第三次世界大戦を通じて、ロシアウクライナおよびベラルーシを再吸収して形成された[Ⓝ劣-8-8・20,10-8]

新ソビエト連邦およびその周辺国家

薄茶色は新ソ連に併合された領域.
同様に,黄色系統はインド・ペルシア連邦,アジアのピンク系統は大亜細亜連合.

ヨーロッパ方面

極東アジア方面

概要

第三次世界大戦の後、新ソ連はかつての勢力を取り戻した[Ⓝ劣-23-115]

新ソ連は、USNAインド・ペルシア連邦大亜連合と並ぶ、世界の四大勢力と見なされている[Ⓝ劣-13-101]

大統領制を採用していない[Ⓝ劣-21-62]

国力

通常兵力
米ソが質・量ともに他国を圧倒している。経済規模だけなら日本も小さくは無いが、軍備に割ける経済力で言えば米ソに遠く及ばない[Ⓝ劣-23-116・117]
2097年時点において、新ソ連の兵力は東アジア、中央アジア、東ヨーロッパに広く分散している。また東アジアの兵力はシベリア軍が主力となっている[Ⓝ劣-26-226]

戦略級魔法師
「十三使徒」は、『トゥマーン・ボンバ』を操るイーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフと、『シムリャー・アールミヤ』を操るレオニード・コンドラチェンコを抱えている[Ⓝ劣-8-8]
その他、7体の国家非公認戦略級魔法師(アンナ・アンドレエヴナベロニカ・アンドレエヴナ、他5体の「アンドレエヴナ」)を抱えている[Ⓝ劣-21-64,]
この7体は、ベゾブラゾフが『トゥマーン・ボンバ』を発動する際に使用・・されている[Ⓝ劣–]

科学技術
2097年時点においては、新ソ連はエシェロンⅢに対抗するための逆探知システムを構築した、という噂がある[Ⓝ劣-24-178]

歴史

新ソ連の魔法

魔法工学技術

新ソ連は、魔法式そのものの改良に重点を置いてきた[Ⓝ劣-6-153]
これは、元々はオカルト的なものへの親和性が高い土地柄であったのだが、新ソ連建国時に唯物主義へと傾いたためである(国力低迷時代への反動だったのかもしれない)[Ⓝキ-1-42]

その結果、新ソ連は長い間魔法式の数学的な分析と改良に拘っていた。原理面を重視しすぎたせいで、応用的な、エレクトロニクスを利用した魔法工学技術は停滞していた[Ⓝキ-1-42]

しかしジロー・マーシャルによれば、2095年時点において「ここに来てエレクトロニクスを利用した魔法工学技術の軍事利用へと急速に傾斜してきている」[Ⓝ劣-6-153]

たとえば2097年時点においてベゾベラゾフは、超遠隔照準補助システムと、演算補助機能を持つスーパーコンピュータを統合した、単なるCADとは一線を画する大規模魔法発動補助装置 「アルガン」を使用している[Ⓝ劣-21-251・252,22-62・63]
また、新シベリア鉄道を移動する列車搭載型大型CADも存在している[Ⓝ劣–,31-48]
その他、ハバロフスクにも『トゥマーン・ボンバ』用の大型CADが置かれている[Ⓝ劣-31-247]

調整体技術

遺伝子操作技術は、豊富な実験サンプルの蓄積によって日本よりもむしろ進んでいる。
しかし魔法師の調整は生化学的な遺伝子操作だけで成否が決まるものではなく、呪術的な要因が強く影響している。
前述のように唯物主義に傾いていたためか、新ソ連の調整体技術はこの面のアプローチが弱かった[Ⓝキ-1-42]

しかし、その後のスパイ活動を通じて、胎児期に呪術的措置が必要であるという知識を得ている[Ⓝキ-1-43]

格闘戦用魔法技術

新ソ連では、USNAで編み出されたマーシャル・マジック・アーツに対抗するかのように、コマンド・サンボと俗称される技術が開発された[Ⓝ劣11-278]

組織

新ソビエト連邦政府(クレムリン)[Ⓝ劣-21-62,]
政府のトップは連邦政府首相[Ⓝ劣-21-62]
それ以外には、少なくとも国防大臣のポストが存在する[Ⓝ劣-21-61・62]
他の詳細は不明。

新ソビエト連邦軍

  • 新ソビエト連邦陸軍[Ⓝ劣–]
    • 東シベリア軍[Ⓝ劣-27-91]
    • 沿海地方軍[Ⓝ劣-27-91]
  • 新ソビエト連邦海軍[Ⓝ劣–]
    • 極東艦隊[Ⓝ劣–]
    • 黒海艦隊[Ⓝ劣–]
  • 新ソビエト連邦空軍[Ⓝ劣–]
  • 各基地
    • 黒海基地[Ⓝ劣-21-61]
      黒海基地には、「十三使徒」 レオニード・コンドラチェンコが常駐している[Ⓝ劣-8-8,21-62]
    • 黒海艦隊基地[Ⓝ劣-21-65]
    • ビロビジャン基地[Ⓝ劣-31-111]

ソビエト科学アカデミー
イーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフが所属する機関[Ⓝ劣-8-212]
ウラジオストクに極東本部が置かれ、その一室に「アルガン」が設置されている[Ⓝ劣-21-251]

キャラクター

連邦政府首相
レオニード・コンドラチェンコに命令を下せるのは、実態として連邦政府首相のみである[Ⓝ劣-21-62]

連邦政府国防大臣
レオニード・コンドラチェンコは、制度上は国防大臣直属の戦略級魔法師ということになっている[Ⓝ劣-21-62]

ソビエト科学アカデミー長官[Ⓝ劣-23-111]

黒海基地の基地司令官[Ⓝ劣-21-61]
階級は少将[Ⓝ劣-21-61・62]

レオニード・コンドラチェンコ
新ソ連軍所属の老将軍。階級は少将[Ⓝ劣-21-62・68]
戦略級魔法 『シムリャー・アールミヤ』を操る「十三使徒」の一角[Ⓝ劣-9-8]
国防大臣直属ということになっているが、実態は首相のみが命令できる[Ⓝ劣-21-62]
高齢(70歳以上)で、黒海基地から動くことは基本的にない[Ⓝ劣-9-8,21-67]

コンドラチェンコの従卒[Ⓝ劣-21-62・63]

イーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフ
40歳代のソビエト科学アカデミー所属の科学者で、新ソ連における魔法研究の第一人者。
『トゥマーン・ボンバ』を操る、「十三使徒」の一角。
スターズにとっても因縁のある魔法師
公的な地位は一科学者に過ぎないが、国内における発言力は国防大臣に匹敵する、と言われている[Ⓝ劣-8-212,21-2・61・62,23-140]

アンナ・アンドレエヴナ
ベロニカ・アンドレエヴナ
他の「アンドレエヴナ」7体
ベゾブラゾフが『トゥマーン・ボンバ』を使う際に用いる「装置」[Ⓝ劣–]

ダリヤ・アンドレエヴナ・イヴァノヴァ
アリサの母で、新ソ連が作り出した調整体魔法師[Ⓝキ-1-42]
2079年ごろに日本に亡命した[Ⓝキ-1-43]

兵器等

    • 対地攻撃艦[Ⓝ劣-27-207]
    • 対空・対艦ミサイル艦[Ⓝ劣-27-207]
    • 対潜・対艦ミサイル艦[Ⓝ劣-27-207・208]
    • 小型戦闘艇(小型高速艦)[Ⓝ劣-27-208・218]
    • 航空母艦[Ⓝ劣-27-208]
    • 航空母艦の護衛艦[Ⓝ劣-27-208]
    • 「クトゥーゾフ」[Ⓝ劣-31-111・277]
      新ソ連最新鋭のミサイル潜水艦[Ⓝ劣-31-111]
    • 艦対地ミサイル[Ⓝ劣-31-111]
      「クトゥーゾフ」に配備されている[Ⓝ劣-31-277]
    • 極超音速ミサイル[Ⓝ劣-31-111]
      ビロビジャン基地に配備されている[Ⓝ劣-31-111]

登場する土地

  • 極東・沿海州(沿海地方)
    • ウラジオストク[Ⓝ劣–]
    • ウスリースク[Ⓝ劣–]
    • ハンカ湖[Ⓝ劣–]
    • ハバロフスク[Ⓝ劣-27-97,31-49・247]
    • ビロビジャン[Ⓝ劣–]
    • ムラヴィヨフ=アムールスキー半島[Ⓝ劣–]
    • ヴォズドヴィデンカ[Ⓝ劣-27-97]
  • その他
    • カムチャツカ半島[Ⓝ劣-31-111]
    • シベリア[Ⓝ劣–]
    • モスクワ[Ⓝ劣–]
    • 黒海[Ⓝ劣–]

新ソ連をとりまく世界情勢

大亜連合もインド・ペルシア連邦も強大国だが、2097年時点においては世界政治の軸はやはり、米ソの対立にある。新ソ連とUSNAのせめぎ合いを中心にして、国際社会は回っている[Ⓝ劣-23-115]

国内事情

新ソ連は、孤立政策をとっている[Ⓝ劣-13-101]

2097年時点において、新ソ連の兵力は東アジア、中央アジア、東ヨーロッパに広く分散している[Ⓝ劣-26-226]

ディオーネ―計画とESCAPES計画

新ソ連のベゾブラゾフは2097年5月16日、月初に発表されたディオーネ―計画への参加を表明した[Ⓝ劣-23-110∼112]
これはベゾベラゾフ、エドワードマクロードの間で仕組まれた、新ソ連・USNAイギリスの各国にとって脅威である司波達也という戦略級魔法師を排除するための企みだった[Ⓝ劣-23-120・121,24-257,25-138,27-87]

これに対抗するため、達也は5月末に魔法恒星炉エネルギープラント計画を発表し、ディオーネ―計画には参加できない旨を宣言した[Ⓝ劣-24-132]

2097年6月時点では、新ソ連は引き続きUSNAのディオーネ―計画を支持している[Ⓝ劣-25-125]
その一方でインド・ペルシア連邦は、政府の公式声明こそ無いものの、(アーシャ・チャンドラセカールによる恒星炉プラント支持声明を黙認しており)達也の計画を事実上支持する姿勢を示している[Ⓝ劣-24-253,25-125,管推]
トルコでは、アリ・シャーヒーンが魔法恒星炉エネルギープラント計画を支持している。これは、ディオーネ―計画を通じて米ソがこれ以上接近するのを阻止するためである[Ⓝ劣-24-254・255,25-125]
大亜連合は態度を明らかにしていない[Ⓝ劣-25-125]
他の国々については、ヨーロッパは概ねディオーネ―計画支持で、西アジアから東南アジアにかけては魔法恒星炉エネルギープラント計画支持、ブラジルオーストラリアは旗幟を明らかにしていない[Ⓝ劣-25-125]

ディオーネ―計画の真の目的の達成が難しくなる中、痺れを切らせたベゾベラゾフは、6月中に司波達也に対して2度の『トゥマーン・ボンバ』攻撃(伊豆八王子)を行ったものの斃すことはできず、2度目には列車搭載型大型CADを破壊され、自身もダメージを負った[Ⓝ劣–]

7月、回復したベゾベラゾフは達也への恨みを募らせていた[Ⓝ劣-27-90,31-49]
新ソ連艦隊日本海を南下(陽動)すると同時にUSNA軍巳焼島を襲撃(本命)することで、恒星炉プラントを破壊して計画を頓挫させ、達也がディオーネ―計画に参加せざるを得ない状況を作り出そうとした[Ⓝ劣-27-88∼90]。だが、これも防がれた(第2次佐渡沖戦闘巳焼島襲撃事件[Ⓝ劣–]

8月の巳焼島事変においてもベゾベラゾフは『トゥマーン・ボンバ』を放ったが、ついに達也に完封された[Ⓝ劣–]。そのまま『トライデント』によって殺され[Ⓝ劣–]、エドワードも消され[Ⓝ劣–]、達也に対するディオーネ―計画への参加要請は立ち消えとなった[Ⓝ劣–]

日本

日本にとって、国境を接する非同盟大国である新ソ連の戦略級魔法師は直接的な脅威であり、それゆえイーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフの行動を監視し推測することは、国防上最重要級の課題である[Ⓝ劣-24-267]
2100年時点においても、新ソ連と日本は敵対関係にある[Ⓝメ-1-190]

佐渡侵攻事件
2092年ごろ、新ソ連は日本の佐渡島を侵攻した。これは大亜連合による沖縄侵攻(沖縄海戦)に同調する形で行われた[Ⓝ劣-4-162,5-197]
侵攻軍は一条家率いる義勇軍によって撃退されたが、新ソ連は徹底的に白を切り、この侵攻を自軍によるものと認めず、外交的には日本側の敗北となった[Ⓝ劣-4-162,5-197,21-76・77,23-112・113]
侵攻軍撃退後、国防軍対大亜連合強硬派酒井は新ソ連へ逆侵攻しようとしたが、総司令部の許可は出ず、実現しなかった[Ⓝ劣-13-237]

灼熱のハロウィン
灼熱のハロウィン後、新ソ連は秘密裏に日本との同盟関係を打診した[Ⓝ劣-16-76]

第1次佐渡沖戦闘宗谷海峡事変
2097年3月末に起きたボリビア爆発事件によって、反魔法主義運動が世界的に活発化した[Ⓝ劣-21-・66]
それは新ソ連も例外ではなく、新ソ連軍内で魔法師非魔法師の対立が広がりつつあり、4月初頭には黒海基地で暴動が起きた(黒海基地暴動事件[Ⓝ劣-21-63∼66]
日米の反魔法主義運動は、社会格差に対する不平と不満をエネルギー源とした面があったが、新ソ連においては社会格差は存在しない(ことになっている)ため、この理屈は当てはまらない[Ⓝ劣-21-66]
ベゾブラゾフとコンドラチェンコはこの前提のもと、軍内における対立は「魔法師軍人ばかりが活躍することに対する非魔法師軍人の不安」にあるとし[Ⓝ劣-21-66・67]、非魔法師軍人のガス抜きとして日本への攻撃を立案(ヨーロッパ方面は兵を動かす余裕が無かった)。その結果として、陽動としての第1次佐渡沖戦闘、およびガス抜きとしての宗谷海峡事変が起こった[Ⓝ劣-21-67∼76・133]

第2次佐渡沖戦闘巳焼島襲撃事件
2097年7月、新ソ連海軍は、大ソ戦争の戦争犯罪人・劉麗蕾の日本亡命を口実として日本海を南下。ベゾベラゾフが『トゥマーン・ボンバ』を行使し、国防海軍の艦隊を葬った。しかしその直後、一条将輝『海爆』を行使して新ソ連艦隊を殲滅し、戦略級魔法師となった[Ⓝ劣-27-,28-163]。この戦果は国民の不安を縮小させた[Ⓝ劣-28-162]
ただしこれは陽動であり、本命は巳焼島で建設中の恒星炉プラントの、USNA軍による破壊にあった(巳焼島襲撃事件)。これにより魔法恒星炉エネルギープラント計画が中止になれば、司波達也ディオーネ―計画参加を拒む口実を失うだろうとベゾベラゾフは考え、エドワードもこれを了承した[Ⓝ劣-27-88・89,]。作戦は第2次佐渡沖戦闘と同日・同時刻に行われたが、巳焼島に滞在していたリーナと、駆け付けた達也によって失敗に終わった[Ⓝ劣–]

巳焼島事変
2097年8月、USNA軍の正規部隊が巳焼島を襲撃するとともに[Ⓝ劣-31-]ブラジル軍ミゲル・ディアスによる戦略級魔法攻撃[Ⓝ劣-31-]、新ソ連のベゾブラゾフによる戦略級魔法攻撃[Ⓝ劣-31-]、新ソ連の基地や潜水艦からのミサイル攻撃[Ⓝ劣-31-]などを行ったが、達也率いる四葉家の部隊は敵の攻撃を全て防ぎきった。
この事件で、ミゲル[Ⓝ劣-31-]、ベゾブラゾフ[Ⓝ劣-31-]、エドワード[Ⓝ劣-31-]、およびUSNA軍のパラサイト[Ⓝ劣-31-]は達也に消された。新ソ連の「使徒」はコンドラチェンコのみとなった[Ⓝ劣-31-]
ただし新ソ連は、ビロビジャン基地の破壊およびベゾブラゾフの死亡を否定している[Ⓝ劣-31-279]

2098年
新ソ連軍は年初から大規模な演習を何度も行って日本を威嚇した。3月3日にはウラジオストクに陸・海の大軍を集め、日本は日本海側沿海部に非常事態宣言を発令したが、3月13日には新ソ連軍は通常態勢に戻った[Ⓝ劣-32-252]

大亜連合

大越戦争
大越戦争では、最終的に新ソ連とUSNAが介入し、大亜連合インドシナ半島から撤退した[Ⓝ劣-13-66]

沖縄海戦
大亜連合が2092年8月に沖縄海戦を引き起こした大きな動機としては、2089年のアークティック・ヒドゥン・ウォーによって新ソ連の極東方面の魔法師戦力が壊滅状態となり、軍事的プレゼンスが大きく低下し、北方の脅威が薄れたことが挙げられる[Ⓝ㊕プラズマ-7]

大ソ戦争
大亜連合は2097年6月27日、新ソ連に侵攻し、戦争状態に突入した[Ⓝ劣-26-223・224]
これは、高麗自治区を支配下におさめた大亜連合にとって「喉元に突き付けられたナイフ」に等しいウラジオストクを奪い、脅威を取り除くためと見られている[Ⓝ劣-26-224]
また、2096年3月[Ⓝ劣-20-2・48](2095年11月?[Ⓝ劣-13-124,26-225])に締結された日亜講和条約は、日本にとってかなり有利な内容だった。屈辱的講和に対する不満から政情不安が生じており、大亜連合中央政府は威信回復のために対外的な戦果を必要としていた[Ⓝ劣-26-225,27-142]という理由もあったと見られている[Ⓝ劣-26-225]
大ソ戦争では大亜連合側が事実上の敗戦を喫した。これにより、反政府運動・分離独立運動の鎮圧で国力を消耗することが予想される。国家の分裂さえあり得ると見られている[Ⓝ劣-27-142]

インド・ペルシア連邦

USNA

新ソ連は2089年、ベーリング海峡を挟んでUSNAと戦った(アークティック・ヒドゥン・ウォー)。ベゾブラゾフウィリアム=シリウスを葬ったが、この戦いで新ソ連の極東方面の魔法師戦力は壊滅状態となった[Ⓝ劣-23-140,Ⓝ㊕プラズマ-7]

USNA上層部は2097年時点において、日本を西太平洋における競合相手と考える勢力と、日本を同盟国として大亜連合・新ソ連の太平洋進出に対する防波堤と考える勢力に分かれている[Ⓝ劣-26-55,31-159]
これに関連して、7月時点において、USNAの対日融和派と対日強硬派は司波達也を巡って深刻な対立状態にあった[Ⓝ劣-28-180]
しかし巳焼島事変後には、USNAの覇権を揺るがし得る面もあるが、新ソ連と大亜連合を抑え込む役割も期待できるものと考えている[Ⓝ劣-31-267]

ヴァージニア・バランスは、「新ソ連と日本、同盟を組むなら日本の方が御しやすい」と考えている[Ⓝ劣-24-216]

ディオーネ―計画では、USNAの愛国者であるエドワード・クラークが、新ソ連のベゾブラゾフ、イギリスマクロードと組み、脅威たる司波達也の排除を目論んだ[Ⓝ劣–,23-116,]

アジア

ヨーロッパ

黒海基地に常駐しているコンドラチェンコは、黒海を挟んで国境を接しているトルコアリ・シャーヒーンルーマニアドラキュラなどに睨みを利かせている[Ⓝ劣-21-65,24-256,管推]

アフリカ

できごと

∼2096年

2030年代
地球の寒冷化が始まり、食糧事情・エネルギー事情が世界中で悪化する[Ⓝ劣-8-19]
中国華北地域では寒冷化と砂漠化が同時に進行し、最も深刻な事態に直面する[Ⓝ劣-8-19]
華北の住民たちは民族的伝統に従い、ロシアに越境入植(不法入植)することによって難局を乗り切ろうとするも、ロシアによる徹底的な排除に遭う[Ⓝ劣-8-19]
これを受け、中国は人道の名の下にロシアを非難する[Ⓝ劣-8-19]
一方、ロシア側は国際法の名の下に中国を非難する[Ⓝ劣-8-19]
人道の名の下に、火種が世界中にばら撒かれる[Ⓝ劣-8-19]

2045年
エネルギー資源争奪戦が過激になっていく中で、ついに第三次世界大戦が始まる[Ⓝ劣-8-20]

2065年
北半球における世界群発戦争が終結。世界人口は、2045年時点の1/3、30億人にまで激減した[Ⓝ劣-8-20・287]
この大戦では、各国ともに併合・分裂が起きた。ロシアはウクライナおよびベラルーシを再吸収し、新ソビエト連邦を形成した[Ⓝ劣-8-8・20,10-8]

2089年
新ソ連とUSNAの間でアークティック・ヒドゥン・ウォーが勃発[Ⓝ劣-23-140,Ⓝ㊕プラズマ-7]
イーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフ『トゥマーン・ボンバ』を行使し、ウィリアム=シリウスを葬る[Ⓝ劣-23-140,27-56]

2092年8月ごろ?
沖縄海戦と時期を同じくして、新ソ連による佐渡侵攻事件が勃発する[Ⓝ劣-4-162,5-197,21-69]
一条家が組織した義勇軍が中心となって、これを撃退した[Ⓝ劣-4-162,5-197]が、吉祥寺の両親を含む多くの民間人が犠牲となった[Ⓝ劣-5-197,21-69]
この事件について、侵攻部隊が新ソ連のものであることは明らかだが、新ソ連は徹底的に白を切り、認めていない[Ⓝ劣-5-197,21-69・76,23-112・113]

2094.04.07(水)
渋谷界隈で活動していた、新ソ連のエージェントと接触していた大亜連合からの亡命者10人近くが、司波達也によって消される[Ⓝ暗-1-37・40]

2094.04.11(日)
新ソ連の工作拠点が、司波達也によって一つ潰される[Ⓝ暗-1-149]

2095年11月初頭
灼熱のハロウィンを受け、新ソ連の十三使徒、「イグナイター」ことイーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフがウラジオストク入りする[Ⓝ劣-8-212]

2097年

2097.04.04(木)
前日に発生した黒海基地暴動事件を受け、イーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフレオニード・コンドラチェンコが会談。西果新島テロ未遂事件の情報を共有した上で、日本大亜連合の間で緊張が緩んでいるところにつけ込み、佐渡近海で陽動を起こし(第1次佐渡沖戦闘)、続いて宗谷海峡で紛争を起こすことで新ソ連兵のガス抜きを図ることを画策する(宗谷海峡事変[Ⓝ劣-21-68・133]

2097.04.05(金)
佐渡近海において、(新ソ連の)不審船が目撃される[Ⓝ劣-21-69]

2097.04.06(土)
佐渡近海に現れた不審船に対し、一条家率いる義勇軍が対応にあたるも、ベゾブラゾフが『トゥマーン・ボンバ』を行使。これを防ぎ切った一条剛毅魔法の過剰行使によって倒れる(第1次佐渡沖戦闘)[Ⓝ劣-21-69・70・81・82]

2097.04.08(月)
新ソ連の動きに備え、独立魔装大隊を含む第一〇一旅団の全部隊が北海道に出動する(宗谷海峡事変)[Ⓝ劣-21-131∼133]

2097.04.13(土)
宗谷海峡に向けて、ベゾブラゾフが『トゥマーン・ボンバ』を行使するも、司波達也によって防がれる[Ⓝ劣-21-243・250]

2097.05.16(木)
ベゾブラゾフがディオーネー計画への参加を表明する[Ⓝ劣-23-110∼112]

2097.05.31(金)
司波達也が、ディオーネ―計画への対抗策として魔法恒星炉エネルギープラント計画を発表。既に計画が進行している旨を明かし、ディオーネ―計画には参加できないことを説明する[Ⓝ劣-24-]

2097.06.07(金)
ベゾブラゾフがウラジオストク入りする[Ⓝ劣-24-257]

2097.06.08(土)
佐伯広海が、ベゾブラゾフが沿海州に入ったという情報を私的ルートから得る[Ⓝ劣-24-267]
その目的について、佐伯は「司波達也の抹殺」と推測。予想される両者の対決を間近で観測するよう風間玄信に命じる[Ⓝ劣-24-268・269]

2097.06.09(日)
日本時間午前5時、司波達也抹殺のため、ベゾブラゾフが伊豆上空に『トゥマーン・ボンバ』を行使するも、達也の『雲散霧消』、および深雪『凍火』によって凌がれる[Ⓝ劣-24-272∼277,26-226]
ベゾベラゾフはさらに追撃を加えるが、桜井水波がこれを防ぎきる。その代償として、桜井水波が魔法演算領域のオーバーヒートによって倒れる[Ⓝ劣-24-279∼286]
達也が「アルガン」を損壊させ、またアンナ・アンドレエヴナベロニカ・アンドレエヴナを消す[Ⓝ劣-24-290・291]

2097.06.20(木)
ベゾブラゾフが八王子上空に『トゥマーン・ボンバ』を行使するものの、司波達也に無効化されたうえに「アルガン」も消され、CAD強制切断のダメージを負う。また4体の「アンドレエヴナ」を失う[Ⓝ劣-25-257・263,26-226・232]

2097.06.27(木)
大亜連合軍ハンカ湖西の国境を突破して新ソ連の領土に侵攻し、ウスリースク北方30kmの地点で新ソ連極東軍と軍事衝突。戦争状態に突入し、初日から戦略級魔法師劉麗蕾を投入し、『霹靂塔』を行使する(大ソ戦争[Ⓝ劣-26-223・224・240]

2097.06.28(金)
司波達也が霞ヶ浦基地の独立魔装大隊本部に出向き、風間玄信と面談。大ソ戦争の帰趨について問われ、「ベゾベラゾフが復帰し次第、新ソ連が勝つだろう」と答える。また「勝利した新ソ連が日本に侵攻した場合に貴官の力を当てにしてよいか」と問われ、肯定を返す[Ⓝ劣-26-237・238]

2097.07.04(木)
ベゾブラゾフがウスリースク付近で『トゥマーン・ボンバ』を使用し、大亜連合軍侵攻部隊の7割以上を無力化する[Ⓝ劣-27-90∼92]
これにより、司波達也は「新ソ連は極東艦隊を動かしても側背を突かれる懸念がなくなった」と考え、『海爆』の開発を急ぐ[Ⓝ劣-27-96]

2097.07.05(金)
大亜連合政府新ソ連政府に休戦を呼びかける。新ソ連政府は条件として戦争犯罪人(劉麗蕾)の引き渡しを提示[Ⓝ劣-27-132]
劉麗蕾は林衣衣らとともに日本に亡命し、小松基地で保護される[Ⓝ劣-27-133・138]
新ソ連はこれをわざと見逃す[Ⓝ劣-27-138・139・187]

2097.07.07(日)
一条剛毅・一条将輝一条茜が劉麗蕾と顔合わせをする[Ⓝ劣–]
将輝が『海爆』のテストに成功する[Ⓝ劣–]
新ソ連が日本に対して戦争犯罪人の引き渡しを求める(開戦の口実)[Ⓝ劣-27-138・139・187・208]。日本政府は「一方的な断罪は亡命者の人権保護の観点から認められない」旨を回答し、国際刑事裁判所の開廷を提案した[Ⓝ劣-27-208]

2097.07.08(月)
新ソ連艦隊がウラジオストクを出港し、日本海を南下[Ⓝ劣-27-207]。対応に出た国防海軍の艦船が『トゥマーン・ボンバ』によって壊滅するも、新ソ連の小型高速艦12隻を将輝が『海爆』で葬り去る(第2次佐渡沖戦闘[Ⓝ劣-27-209]
しかしこれは陽動であり、本命は同時刻に起こったUSNA軍による巳焼島襲撃事件にあった[Ⓝ劣-27-88・89]

2097.07.09(火)
新ソ連の艦艇は、まだ能登半島沖に留まっている[Ⓝ劣-28-162]

2097.07.11(木)
林衣衣が新ソ連のスパイ、サーシャ・フーによって殺される[Ⓝ劣-28-276・277]

2097.08.04(日)
巳焼島事変にて、ベゾブラゾフが戦死する[Ⓝ劣-31-255]
司波達也が世界に向けて発信したメッセージに対し、新ソ連は事実無根と否定し、ミサイルを発射した事実も基地が破壊された事実も無いとした。しかしUSNA国防総省が即座に衛星写真を公開し、ビロビジャン基地が破壊されていることを示した[Ⓝ劣-31-276]
またUSNAエドワード・クラークを新ソ連のエージェントとし、巳焼島事変はエドワードが偽造した偽の命令によるものであるとした[Ⓝ劣-31-276]

2098∼2100年

年初~
極東地域において、新ソ連が威嚇と見られる大規模な演習を度々繰り返す[Ⓝ劣-32-252]

2098.03.03(月)
新ソ連がウラジオストクに陸・海の大軍を集める。これを受け、日本が日本海側沿海部に非常事態宣言を発令する[Ⓝ劣-32-252]

2098.03.13(木)
新ソ連軍が通常状態に戻る[Ⓝ劣-32-]

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