誓約〈オース〉は、特定の能動的意思決定を禁止する系統外・精神干渉系魔法[Ⓝ劣-23-212・213,24-2,Ⓒ孤-3-84]。精神という事象を改変する魔法の一つ[Ⓝ劣-21-89]。四葉家の分家である津久葉家の当主・津久葉冬歌が得意としている[Ⓝ劣-16-131,Ⓒ四-1-111]。また次期当主・津久葉夕歌もこの魔法に長けている[Ⓝ劣-21-89]。
司波達也の力を制限している魔法であり、司波深雪は制限する側としてそのシステムにおいて重要な役割を果たしている[Ⓝ劣-4-294・295,Ⓒ九-4-114・115,管補]。なお深雪が達也の魔法を押さえ込む役目を果たせるのは、深雪が(意識に干渉するなどではなく)精神そのものに干渉する魔法を有しているからである[Ⓝ劣-7-253,21-89,Ⓒ横-5-88,管補,管推]。『誓約』は達也と深雪の双方に掛けられていて、深雪の魔法制御力を使って達也の魔法演算領域の機能を部分的にブロックしている[㊮GB-劣1-10-26,劣3-4-23]。
作中では、「(深雪は)常駐で俺に心を配りながら」[Ⓝ劣-6-224,Ⓒ横-2-174,管補]、「彼ら兄妹の心はつなげられている」[Ⓝ劣-7-116]、「自分を縛ることで同時に兄を縛る、呪いにも似た秘術」[Ⓝ劣-9-254,Ⓒ来-2-103]、「二人の間を二人のオーラが循環する」[Ⓝ劣-11-301,Ⓒ来-7-93]、「達也と深雪のリンク」[Ⓝ㊕ドリーム-1-3,App-1-9]、「達也と深雪をつなぐ秘術」[Ⓝ㊕ドリーム-1-4,App-1-10]、「達也と深雪の特殊な結びつき」[Ⓝ㊕続追-59,App-2-401]、「互いの本当の力を縛る見えない枷」[Ⓒ横-2-176]といった暗喩表現でも何度も登場している。
また、霊視力を持つ九重八雲には達也と深雪をつなぐ霊気(霊子放射光)が見えていると思しき描写があり、これは『誓約』によるつながりを指しているものと思われる[Ⓝ劣-2-162,Ⓒ入-3-94,管推]。
仕組み・特徴
『誓約』の魔法は、被術者の同意の下、半永続的に被術者の精神活動を制限する(精神の機能に制限を掛ける)効果を持つ[Ⓝ劣-16-131,21-89,Ⓒ四-1-111]。(ただし)一方的に被術者の精神を縛ることはできず、施術者の意思によらない解除用の鍵を設定しなければならない[Ⓝ劣-16-131,Ⓒ四-1-111,管補]。このような条件はあるものの、相手の自我を維持したまま部分的なマインドコントロールを可能とするため、その利用価値は高い[Ⓝ劣-16-131・132,Ⓒ四-1-111]。
効果ではなく仕組みで言えば「相手に術者の望む魔法を使わせる術式」であり、相手に自分自身の精神を操作する魔法を使わせるものである。魔法のプロセスに介入する魔法とも言える。このため魔法師相手でなければ効果が薄い[Ⓝ劣-23-220,Ⓒ孤-3-101,管補]。
この魔法の特異な点は、精神干渉効果の持続に術者以外の人間の魔法力を使うことにある。何かを禁じようとして、その効果が術者の見ている前だけでしか発揮されないのでは意味が無いし、そもそも一人の魔法師が一人の人間しかコントロールできないようでは効率が悪すぎる[Ⓝ劣-23-213,24-2,Ⓒ孤-3-84・85・101]。
だから『誓約』の魔法は通常、被術者本人、または被術者とペアになる第三者の魔法力を使って維持される。意思決定の制限が半永続的である場合は、被術者本人が魔法力を提供する。一時的な制限解除が必要となる場合は、被術者の身近にいる第三者が魔法力を提供する[Ⓝ劣-23-213,24-2,Ⓒ孤-3-85・101]。
後者の場合には、一時的な制限を解除する為の「鍵」が魔法力を提供する第三者に渡される。その鍵を使って被術者の精神に書き込まれた「禁止」を「一時的な解除」に書き換える。再度「禁止」の状態に戻すには、元々の術者または「鍵」の所持者が再有効化のトリガーに設定された儀式を行う必要がある[Ⓝ劣-23-213,24-2,Ⓒ孤-3-85・86・101,管補]。なおこの「再有効化の儀式」が具体的にどのようなものであるかについては、作中で描かれていない[管補]。
デメリットとしては、『誓約』はそれを掛けられる者だけでなく術式を維持する者にも大きな負担を与える。『誓約』が作用している状態では、日常的に術式維持者の魔法技能を損ない続ける[Ⓝ劣-24-86,Ⓒエ-1-77,管補]。
司波兄妹に掛けられた『誓約』
兄妹に『誓約』を掛けた理由
『誓約』を司波達也に掛けた目的は、達也が怒りや悲しみや憎悪で魔法を暴走させ、『質量爆散』が世界中のあらゆる場所に瞬時に襲い掛かる事態の到来を防ぐことである。つまり、達也が自分の理性的な意志によらず衝動的に破滅の魔法を行使してしまうことを予防する為のもの、達也が自分の魔法をコントロールできなくなった場合に備えるものであった。よって、達也が自分の魔法を意志の制御下に置いている限りは不要なものである。それどころか、司波達也と司波深雪という二人の強大な魔法師の力を殺ぎ、四葉家の戦力を低下させてしまう有害なものと言える[Ⓝ劣-24-43・44,Ⓒエ-1-23・25]。
(以上のような背景にも拘わらず)達也に掛けられた『誓約』が一時的に解除できるようになっているのは、ただ一人で世界に対抗し得る『質量爆散』という力を四葉家が惜しんだためである[Ⓝ劣-24-43,管補]。
『誓約』行使の経緯とシステムの概要
深夜の存命時
『誓約』は、元々は2092年8月の沖縄海戦の後に司波深夜が編み出し行使したものである。深夜はまず(おそらく『精神構造干渉魔法』を用いて)司波達也の魔法演算領域に司波深雪の魔法制御力を受け容れる一種のバックドアを作った。そして今度は深雪の魔法制御力を使って達也の分解魔法に制限を掛けた。つまり、深夜は達也と深雪の双方に精神干渉系魔法を掛けた。この所為で達也は『質量爆散』を自由に使えず、深雪は自分の魔法を制御しきれずに暴走させてしまうようになった[㊮GB-劣1-10-26,劣3-4-23,管補,管推]。
深夜の死後
深夜の死後、深雪の魔法力を以て達也の魔法力を封印するこのシステムは、四葉の分家当主(津久葉冬歌)に引き継がれた。しかし、分家の魔法ではこの仕組みを継続的に維持することができなかった。具体的には、達也の『質量爆散』は冬歌の魔法力だけでは抑えきれないものだった。このため、達也に掛けられた『誓約』には「深雪の魔法制御力を使って達也の魔法演算領域を縛り上げる」というアレンジ(魔法演算能力の制限)が加えられており、謂わば達也と深雪に二重に『誓約』が掛かっている状態とせざるを得なかった(深雪が自分で自分に「自身の魔法制御力を達也に向けるように命ずる」魔法を掛けるような形式に変更せざるを得なかった)。またこの魔法の性質上、達也の封印を解除する鍵を深雪に持たせる必要があった。つまり達也を縛る「鎖」も「錠前」も深雪自身が担っている上に、達也の封印を一時的に解除する「鍵」までもが深雪に与えられている、という状況になっている[Ⓝ劣-9-254,23-213・214,24-2,Ⓒ来-2-102・103,孤-3-86・101,㊮GB-劣1-10-26,劣3-4-23,管補,管推]。なお解除の「鍵」は、達也の額に口付ける動作である[Ⓝ劣-7-134∼137,16-132,23-226,Ⓝ㊕星呼-22・23,Ⓒ横-4-138・139,星呼-1-36・37,四-1-112,3-65,㊮GB-劣1-10-10・26,劣3-4-23]。
また、深雪自身に掛けられた『誓約』は彼女の魔法力で維持され、彼女が持つ「鍵」で一時的に解除できる、という構造になっている[Ⓝ劣-23-214,Ⓒ孤-3-86・101]。
このようなシステムになっているため、封印の解除は達也の魔法力の全解放であると同時に、深雪が本来の魔法制御力を取り戻すことでもある[㊮GB-劣1-10-26]。
なお、達也と深雪に対する『誓約』の施術者はあくまでも冬歌で、達也と深雪それぞれの『誓約』へ魔法力を供給し術式を維持するよう強制されているのは深雪であり、深雪は被術者の側である[Ⓝ劣-23-214,24-2,28-37,管補]。
『誓約』を一時的に解除した場合
(『誓約』の一時解除後に)もし司波深雪が再有効化の儀式を行わなければ、司波達也の封印は解除されたままになる。しかし『誓約』の解除についてはあくまでも「一時的なもの」と(魔法式に)定義されている。ゆえに深雪から(達也に掛けられた)『誓約』(の魔法式)への魔法力供給が止まらない限り封印は徐々に力を増し、放置すれば達也にとって危険な状態へと移行していく[Ⓝ劣-23-213・214,24-2,Ⓒ孤-3-86,管補]。とは言え、少なくとも1日や2日程度であれば解除しっぱなしでも問題は無いらしい[Ⓝ劣-7-135,8-205,Ⓝ㊕星呼-82,管補]。
ここでもし深雪が(達也の)封印への魔法力の供給を止めれば、(達也に掛けられた)『誓約』の効力は短時間で自然に消滅する。だがその場合は、深雪の深層意識に書き込まれた「『誓約』へ魔法力を供給する」という(深雪自身に掛けられた『誓約』の魔法式に含まれる)定義が深雪を苦しめることになる[Ⓝ劣-23-214,24-85・86,Ⓒ孤-3-87,管補]。
つまり『誓約』を(永続的に)解除しようとすると、封印されている被術者ではなく封印している施術者(正確には『誓約』に魔法力を供給している人物)に大きな負担が掛かる[Ⓝ劣-23-212・214,24-85・86,Ⓒ孤-3-83・87,エ-1-77,管補]。
備考
- 司波深雪が司波達也の封印を一時的に解除すると、深雪の側からの達也への干渉は途切れるが、達也の側からの深雪への守護は途切れない(達也が誓約を破棄することはできない)[Ⓝ劣-7-316・318,Ⓒ横-5-165・166]。
- 横浜事変の後には達也は不完全ながら自身の鍵の外し方を覚え、一時的にではあるが制御力を深雪に返すことができるようになっている[Ⓝ劣-9-292,Ⓒ来-2-153∼155,㊮GB-劣2-2-23]。パラサイトとの決戦時にも封印が解かれている[Ⓝ劣-11-302,Ⓒ来-7-95]が、状況と文脈から見てこれは達也が解放したものと思われる[管推]。
- 深雪は自分で自分に『誓約』の魔法を掛ける形になっているため、達也の「眼」を封じるほどにまで(達也に注ぎ込む)魔法制御力を高めれば、深雪自身も魔法制御力を失い、魔法を行使することができなくなる。なおコミカライズ版では、九校戦の途中で深雪が達也の「眼」を封じようとした際、達也は実際に想子を上手く扱えなくなったというオリジナル描写が追加されている[Ⓝ劣-13-253,Ⓒス-3-12・13,㊮GB-劣3-4-23,管補]。
『誓約』の解呪
解呪の経緯と影響
2097年5月、司波深雪の懇願を受けて司波達也は『誓約』を解呪(術式そのものの完全な解除)した。四葉真夜はのちにこれを追認している(不問ではない)。なお「全く問題が無いとは思わないけど、もう仕方が無いこと」とも述べている[Ⓝ劣-23-212・214・228,24-2・37・43・48・85,Ⓒ孤-3-82∼84・117・118,エ-1-23・25・76・77]。
解呪の方法
魔法プロセスへの介入という性質上、『誓約』は意識の最深層にある「ゲート」の近くに仕掛けられる。そのシステムは『ゲートキーパー』に近いと言える。『誓約』が魔法を使わせる術式で、『ゲートキーパー』が魔法を使わせない術式なので、システムが類似するのは当然かもしれない。このような理由から、司波達也は「『誓約』(の魔法式)は『ゲートキーパー』の応用で消去できるはずだ」と述べている[Ⓝ劣-23-220・222,Ⓒ孤-3-101・102・104,管補]。
解呪時の様子
解呪の手順とその際に起こった事象は以下の通り[Ⓝ劣-23-214・226∼228,Ⓒ孤-3-83・85∼87・112∼118,管補,管推]。
- 深雪が「鍵」を使って達也の封印を解除する。
- 深雪が(達也と自分自身の)『誓約』への魔法力の供給を止める。(このまま放置すれば、達也に掛けられた『誓約』の効力は短時間で自然に消滅する。)
- 『誓約』の術式が誓約の履行を求めて活性度を高める。これにより(深雪の)意識の深層に隠れていた魔法の本体(魔法式)が観測可能となる(露出する)。このときすぐに深雪に大きな負荷が掛かる。
- 達也が『精霊の眼』を用いて、深雪の中に潜む深雪のものではない魔法を探し出す。『誓約』の魔法式は、本来達也には「視」えない領域である精神に潜んでいるため、達也の精神が焼き切れそうになる。
- 見つけた『誓約』の魔法式を『精霊の眼』で照準し、『ゲートキーパー』で『分解』する。
解呪前後での変化
司波深雪
解呪前
- 司波深雪は常にその魔法制御力を司波達也の封印(『誓約』)に用いている。具体的には自分の魔法制御力の半分を常に達也に向けており、達也の魔法を抑え込んでいる。その副作用として、深雪は感情が昂ぶると魔法の制御を失って魔法の暴走を起こしてしまうことがある。つまり深雪が魔法の暴走を起こすのは『誓約』の所為である[Ⓝ劣-7-252,16-235,Ⓒ四-3-65,㊮GB-劣1-2-27,7-27,劣2-2-23,管補]。
- 達也を縛る『誓約』は深雪の魔法力で維持されているので、深雪の力も大量に消費し続けている[Ⓝ劣-24-43,㊮GB-劣1-7-27]。
- 達也の封印に制御力を割いている状態では、司波深雪は細かな魔法的操作が難しくなる。具体的には、桜井水波が『対物遮断障壁魔法』を展開している状態で深雪が『対物減速障壁魔法』を展開しようとするとき、深雪の魔法力が水波の障壁を浸食しないよう操作することは難しい[Ⓝ劣-18-287・288,Ⓒ師-7-15・16]。
- 封印を一時的に解除すれば深雪自身の能力も解き放たれる[Ⓝ劣-7-252]。そのときには精神の所在を感知する「触覚」で他者の精神に「触れる」ことができるし、もしかしたら世界に漂う「霊魂」の一つ一つにさせ触れることができるかもしれない[Ⓝ劣-9-255]。
- 達也の力の封印は深雪自身の力の封印でもあるが[管補]、これについて深雪は「わたしの力は結果的に阻害されているだけ」「秘術(=『誓約』)はわたしの魔法を封印したものではなく、(わたしに対する封印は)単なる副作用」と述べている[Ⓝ㊕ドリーム-7-54,App-1-368,管補]。
解呪後
- 『誓約』の解呪により、司波深雪は自分の魔法力を100%、いつでも自由に使えるようになった。また本来の魔法制御力を取り戻し、魔法を暴走させることは滅多に無くなった。実際、十三束鋼に司波達也を侮辱されても暴走を起こさなかった。しかし達也の志を台無しにしようとするFAIRの所業を知った際には「冷気が顕現し掛けている」とアンジェリーナ=クドウ=シールズに注意されている。これは余りにも強大すぎる魔法力が感情の昂ぶりによって意思の制御を離れようとすることがあるからである[Ⓝ劣-24-232,28-37,メ-2-198,Ⓒエ-3-15]。
- 『誓約』に魔法の制御力を喰われている状態においては、(深雪自身にはそこまで派手に想子波をまき散らしているつもりはないのだが)そういう面が無かったとは言えなかった。しかし『誓約』の解呪により魔法制御力を取り戻したことで無駄な想子波を漏らさなくなった。これにより、他の魔法師を(想子波で)無闇に圧迫するような真似はしなくなったはずである[Ⓝ劣-25-95,メ-6-56,管補]。
- 『誓約』解呪前の深雪の魔法的感覚は、平均的な魔法師を大きく凌駕してはいたものの、(深雪の持つ)卓越した作用力に比べれば一段落ちる印象があった。しかしそれも解呪により、津久葉夕歌が呆れるほどのものとなった[Ⓝ劣-27-272]。
司波達也
解呪前
- 封印を解いていない状態では、司波達也は『質量爆散』を使えないが、一時的に封印を解除すれば達也は自分の意志だけで使うことができる[Ⓝ劣-21-244,24-43,Ⓝ㊕星呼-22,Ⓒ星呼-1-33,孤-3-101]。
- 津久葉冬歌の『誓約』によって、達也は『質量爆散』という最大の武器を封じられているだけでなく、魔法力そのものを約半分に制限されている(魔法力の制限は『誓約』の副次的な効果)[Ⓝ劣-23-212・213,24-2,Ⓒ孤-3-84]。
- 達也は普段、四葉の秘術(=『誓約』)によって魔法力を制限されている。その封印状態では『質量爆散』が使えないだけでなく、『雲散霧消』も『術式解散』も射程や威力が大幅に低下している。(ただし)唯一『再成』だけは魔法としての原理が全く異なる為に本来の力を発揮できる。(とは言え)武器となる『分解』が限定的にしか使えない条件下(封印状態の自分)では、試合ではなく何でもありの実戦だったとしても(一条将輝が相手だと)勝ち目は薄いと達也自身は分析している。〈九校戦編〉での「一条将輝だけでも勝てると言い切るだけの自信が今の俺にはない」という達也のモノローグは、このような背景から生まれたものである[Ⓝ劣-4-294,㊮GB-劣1-7-27,管補]。
解呪後
- 『誓約』の解呪で真の力を取り戻した司波達也の能力について、『質量爆散』を自由に使えるようになったという点以外にも変化があり、たとえば『再成』の対応領域も広がった。解呪以前は幽体(精神に直結する想子情報体)にアクセスし概ねの情報を読み出すことはできても、その構造情報を完全に読み取ることは困難だった。ましてや構造情報の遡及と複写はできなかった。しかし解呪後にはこれができるようになった[Ⓝ劣-25-34,管補]。
- 解呪前の箱根テロ事件の際に顧傑を『精霊の眼』で見つけ出すためには司波深雪に向けているリソースまでをも充当する必要があったが、解呪後の九島光宣の捜索においてはそのようなことをする必要はなくなった[Ⓝ劣-28-138・139]。
備考
- 四葉家では、津久葉冬歌は『誓約』の魔法の第一人者として知られている[Ⓝ劣-16-131,Ⓒ四-1-111]。
- 冬歌が司波達也と司波深雪に『誓約』を掛けたのは四葉真夜の命令によるもので、冬歌が望んだものではない[Ⓝ劣-16-131・132,Ⓒ四-1-112]。
- 『誓約』の解除には真夜の許可が要ることになっている[Ⓝ劣-7-134・318,23-211,24-37,Ⓝ㊕星呼-22,Ⓒ横-5-166,星呼-1-33,孤-3-80,㊮GB-劣1-10-17]。
- 四葉真夜と葉山忠教は『誓約』の解呪についての会話の中で、「(封印は達也を四葉家に従える為のものではないとしつつも)達也が深雪の婚約者となったことで封印はその役目を終えたのであり、解呪したことは特に問題ない」「今の達也が魔法を暴走させて『質量爆散』が暴発するようなことは、深雪に何も無ければ起こり得ないし、深雪に万が一があれば『誓約』でも抑えきれない」「むしろ達也が『誓約』を解呪し魔法力を全て使えるようになったことで深雪を守るリソースが増え、延いては達也の魔法が暴走しないことにもつながる」などの旨を述べている[Ⓝ劣-24-42∼48,Ⓒエ-1-23∼25]。
- 通常は他人の想子で起動式を構築するなど不可能だが、達也の想子操作技術の高さと、達也と深雪の特殊な結びつき(=おそらく『誓約』のこと)によって、達也は深雪の想子で起動式を構築することができる[Ⓝ㊕続追-59,App-2-401]とのことだが、詳しい理屈は不明である[管補]。
- 達也に掛けられている『誓約』は、自らが枷となっている深雪にとって苦悩の種である[Ⓝ㊕星呼-22]。
- 封印を解除した状態の達也であっても、『ベータ・トライデント』の発動時には起動式の読み込みと魔法式の構築にそれぞれ5秒ずつ、合計10秒もの準備時間を要するうえ、魔法演算領域に掛かる負荷が大きすぎて発動後はしばらく次の魔法が使えなくなってしまう[Ⓝ㊕星呼-87・88]。
- 霊子や想子を可視光と同じように知覚する『水晶眼』を持つ柴田美月に対して、達也は「深雪と自分の秘密を気づかれてしまうかもしれない」と警戒している[Ⓝ劣-1-36,Ⓒ入-1-59]。これについて九重八雲は、美月の霊視力が「内に秘めた霊気」を読み取るほどに強いものであることを匂わせつつも、「あの娘では君(達也)の霊気を見ることはできても理解することはできない。だから警戒の必要は無い」と述べている[Ⓝ劣-1-168,Ⓒ入-3-98・99,管補]。
なお、達也が「深雪とのつながり」という秘密がバレることを警戒している、という考え方は実は筆者の邪推に過ぎず間違っていて、単純に達也自身の秘密(『人造魔法師実験』により歪な精神になっていることとか)がバレることを警戒しているのかもしれないことを付記しておく[管補]。 - 兄妹の心はつなげられているため、達也の心に生じた波紋は深雪の動揺に直結する[Ⓝ劣-7-116,管補]とのことだが、詳しい理屈は不明である[管補]。
- 封印を解除されると達也は膨大な想子をまき散らすが[Ⓝ劣-7-135,23-226,Ⓝ㊕星呼-23,Ⓒ横-4-138∼141,孤-3-114,㊮GB-劣1-10-10]、その理由についての記述は特になされていない[管補]。
- 『誓約』により封印されている状態の達也では、十文字克人との戦いでは苦戦すると深雪は考えている[Ⓝ劣-23-211,Ⓒ孤-3-80]。また封印状態の達也が九島光宣と戦ったならば、達也は光宣のスピードに抗し得ない[Ⓝ劣-25-187,管補]。
補足(管理人による仮定に仮定を重ねた推測)
司波達也は無意識領域の一部を使って司波深雪の周囲を常時(熟睡中も含め、掛け値無しに24時間)『精霊の眼』で監視しているが、これについて原作6巻では「監視するように魔法を掛けられている」と記述されている。また7巻ラストの深雪と四葉真夜の会話の中では、「叔母様、ご懸念には及びません。兄の力は、常にわたしを守護しておりますので」「ああ、そうだったわね。貴女の方から鎖を解くことはできても、達也さんの方から誓約を破棄することはできないのですものね」というやりとりがある。さらに19巻には「深雪に危機が迫れば(達也は)どんな深い眠りにあっても即座に覚醒する。それは百パーセント確実に作動するシステムである」旨が記述されている[Ⓝ劣-6-89,7-318,19-97,管補]。これらの記述から、達也が常時深雪を監視しているのは『誓約』の魔法によるものではないかとも思えるが、根拠が薄くwikiの趣旨にそぐわない。別途ブログにまとめたので、詳しくはそちらを参照されたい。

