アークティック・ヒドゥン・ウォー(The Arctic hidden war)は、2089年ごろ(推測)にベーリング海峡を挟んで発生した、小規模・局地的ながらも激烈な米ソ間の武力衝突。両国の魔法師間で行われた暗闘。単に「ヒドゥン・ウォー」とも呼ばれる[Ⓝ劣-23-140,24-280,25-250,メ-7-57,8-258,Ⓝ㊕プラズマ-7・40,App-2-148・149・182,Ⓒ孤-2-58,管推]。
少数の魔法師同士の戦闘であり、公式には戦争と認められていないが、それにも関わらず横浜事変が勃発するまでは「第三次世界大戦後で最大の武力衝突」と言われていた[Ⓝメ-7-57]。
時期について
ヒドゥン・ウォーが起こった時期は、2097年5月時点で「8年前」と表現されている[Ⓝ劣-23-140,Ⓒ孤-2-58]ことから、2088年12月~2089年12月の範囲だと思われる。
また、アンジェリーナ=クドウ=シールズが12歳の時点(=2092年1月4日~2093年1月3日)で「2年前」と表現されている[Ⓝ㊕プラズマ-6・7,App-2-148]ことから、2089年7月~2091年7月の範囲だと思われる。
これらを合わせて考えると、2089年7月~12月ごろに起こったものと思われる。
内容・背景
米ソ両国の指導部が世界大戦の再発を恐れたため、大規模な部隊を投入しない非公式の密かな戦いとなった。戦車・戦闘機・戦闘艦艇などは投入されず、少人数の魔法師部隊が何度も激突する戦いになった[Ⓝ㊕プラズマ-7・40・41,App-2-148・149・182・183]。
この武力衝突の一つのきっかけとなったのは、USNA軍の非合法部隊であるイリーガルMAPが新ソ連の秘密部隊との間で暗殺合戦を繰り広げ、新ソ連軍の重要人物を暗殺しすぎたことにあると見られている[Ⓝ劣-27-55・56,29-191・192]。
被害
局面
新ソ連の「使徒」であるイーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフは、この戦いにおいて『トゥマーン・ボンバ』を集束衝撃波の形態で行使。これによりスターズの前総隊長であるウィリアム=シリウスが殉職した[Ⓝ劣-23-140,24-280,25-250,27-56,Ⓒ孤-2-58,㊮GB-劣3-2-24]。スターズは「シリウス」の他にも、恒星級隊員に何人もの欠員を生じさせることとなった[Ⓝ劣-27-56]。このような事情から、ベゾブラゾフはスターズにとって因縁の魔法師となっている[Ⓝ劣-23-140,Ⓒ孤-2-58]。
世界情勢に与えた影響
この歪な戦争はUSNA・新ソ連双方の魔法師戦力に大きな打撃を与えた[Ⓝ㊕プラズマ-7,App-2-149]。
新ソ連の極東方面における魔法師戦力は壊滅状態となり、軍事的プレゼンスは数年にわたって大きく低下。大亜連合による沖縄侵攻(沖縄海戦)も、北方の脅威が薄れたことが大きな動機となっている[Ⓝ㊕プラズマ-7,App-2-149]。
USNAはウィリアム=シリウスを失い、スターズからは他にも恒星級だけで二桁の戦闘魔法師が犠牲となった。また「使徒」であるエリオット・ミラーもスターズからアメリカ北方軍指揮下のアラスカ軍に転属となり、アラスカおよびその周辺海域の防衛の為、身動きが取れない状態に陥っている[Ⓝ㊕プラズマ-7,App-2-149]。
こののちスターズでは、二等星級以下の欠員は大急ぎで埋められたが、一等星のコードに相応しい魔法師はUSNAといえどもそう容易くは育成できない。2092年時点でも総隊長「シリウス」の座を含めて6人分の一等星級の枠が空いた状態となっており、スターズは欠員の補充を急いでいる[Ⓝ㊕プラズマ-7・8・65,App-2-149・207]。
この武力衝突ののち、USNA軍のアラスカ基地では独立特殊歩兵大隊が組織された。これは魔法師と対魔法師重武装歩兵の混成部隊で、その隊長の任にはミラーが就いている[Ⓝメ-8-258]。
またイリーガルMAPについては、腕の立つ部隊ではあるものの「シリウス」の犠牲はさすがに看過できず、USNA軍の上層部は戦後処理が一段落した2090年ごろに全員をミッドウェー軍事刑務所に収監することを決定した[Ⓝ劣-27-56,29-192,管補,管推]。
備考
- イーゴリ・アンドレイビッチ・ベゾブラゾフがこの戦いで投入した「奏者」は、少なくとも5体には満たないらしい[Ⓝ劣-25-254,管推]。
- この戦いでは、戦いの規模が限定されすぎていたために戦略級魔法・『リヴァイアサン』の出番は無かった[Ⓝ㊕プラズマ-40,App-2-182]。

