ディオニュソスは、精神と大脳の交信に干渉して多数の人間に酩酊状態を強制する精神干渉系魔法[Ⓝメ-7-2・253,8-149∼151,10-23・52]。USNAの魔法至上主義団体・FAIRの首領であるロッキー・ディーンが最も得意としている、彼独自のものと言っても過言ではない珍しい魔法[Ⓝメ-4-259,7-2・252,8-148,10-23,11-2]。
『ギャラルホルン』を手に入れるまで、ディーンはこれを自身の切り札としていた[Ⓝメ-4-277,8-148,10-23]。概要・特徴
精神干渉系魔法の多くはターゲットとなる人間を識別しなければ発動できないが、『ディオニュソス』は領域を対象としてそこにいる集団の精神に働き掛け、酩酊状態にすることで理性の抑制を外し正気を疑うような集団行動を引き起こす[Ⓝメ-4-278,7-2・253,8-149,10-23]。この魔法を掛けられた者は泥酔状態に陥るのではなく、意志の制御が外れて理性のブレーキが利かない状態に陥る。容易に暴走し法やモラルを踏み越えるうえ、身体は動くので余計に質が悪い[Ⓝメ-8-149・150]。
司波達也はこの魔法について、「酔っ払って自制心が欠如したような群集心理に人々を引きずり込み、煽動を容易にするもの」「直接意識をコントロールするのではなく、理性の抵抗力を奪い言葉や視覚効果による誘導を補助するもの」と理解している[Ⓝメ-8-33]。意志を乗っ取るものに比べれば魔法としての等級が低いような印象があるし、実際に魔法演算領域に掛かる負荷も小さいが、逆に言えば少ない魔法力で発動できるということであり、大人数を対象にしても術者が己を損なう程の負担にはならない。大衆を唆して暴れさせるには『傀儡』や『マインドジャック』などの直接意識を操る類の魔法よりも向いていると言える[Ⓝメ-8-33]。
備考
- 『ディオニュソス』の直接的な戦闘力は低いが、それを補って余りある、非合法組織の長にとって大きな武器になる特徴を持っている[Ⓝメ-4-259・260・278]。
- 顧傑がFAIRの首領にロッキー・ディーンを選んだのは、彼が『ディオニュソス』を得意としていたためである。そしてまたFAIRが顧傑のコントロールを完全に外れてディーンが名実ともに実権を掌握できたのも『ディオニュソス』があったからである[Ⓝメ-4-259・260,管補]。
- 特定の犠牲者を狙って発動するものではないため、「魔法ではなくサイ能力の一種」と言う者もいる[Ⓝメ-7-253]。
- 四葉家にとっても興味深い魔法であるらしい[Ⓝメ-7-267]。
- 『ギャラルホルン』は、『ディオニュソス』と同系統の上位互換魔法である[Ⓝメ-7-194・252・253・267,8-2・33,10-23,11-2]。
- 作者はこの魔法の名称について「すんなり決まった」と述べている[Ⓝメ-8-262]。

