アニメ第3期考㉒ ‐ 第9話感想②〈時系列・脚本編〉

作品考察
©2023 佐島勤/KADOKAWA/魔法科高校3製作委員会

〈古都内乱編Ⅰ〉の感想②です。

原作のネタバレがあるのでご注意ください。

また、以後に添付する画像のクレジットは、特に注記が無いものは、「©2023 佐島勤/KADOKAWA/魔法科高校3製作委員会」です。

概要

とりあえず原作との比較画像をば。

時系列移動がめちゃくちゃ激しい!!!笑

激しすぎるので、ちょっといつもとは違うやり方で見てみようと思います。

各場面をピックアップ

カットされた場面をピックアップ

うーん、どう考えていけばいいんだ?と思いつつ、とりあえず、カットされたところをざっくりとピックアップしてみることにした。

  1. 『バリオン・ランス』の特訓風景と、その後に続く魔法の工程についてのお勉強
  2. 黒羽文弥司波達也のやりとりの一部
  3. 文弥が葉山忠教に電話で報告
  4. すねる文弥を黒羽亜夜子がむにゅむにゅする場面
  5. 生徒会長選挙の話題で持ちきりの第一高校モブ
  6. 生徒会室で光井ほのかにちょtっとイラっとする司波深雪
  7. 藤林響子から達也への電話
  8. 九島烈についての達也と深雪の会話
  9. 生徒総会・生徒会長選挙後のお祝い@アイネブリーゼ
  10. 深雪が桜井水波生徒会入りをお願いする場面
  11. 四葉真夜伝統派を嫌う様子
  12. 達也が『バリオン・ランス』の開発に取り組む様子
  13. 九重八雲の弟子らが人造精霊の術者を捕縛する場面
  14. 「野良の魔法師」についての達也と八雲の会話
  15. 五十嵐鷹輔の挨拶と、その後の生徒会での雑談
  16. 論文コンペの準備に勤しむ五十里啓らの様子を眺めつつ、講堂2階で達也・吉田幹比古千葉エリカ西城レオンハルトが会話して、達也が不機嫌になる場面
  17. 襲撃者が持っていた魔法具について考察する場面

細かく見ればもっと増えそうやけど、とりあえずこんな感じで。

この中から「まぁここはカットされても仕方ないかな」という場面を、ためしに筆者の感覚で選んで……みようとしたけど、ぜんぜん無かった。全部見たかった。笑

そうは言ってもどうしようもないので、ひとつひとつ見ていく。

1.『バリオン・ランス』の特訓風景と、その後に続く魔法の工程についてのお勉強

本当に見たかったけど、ここをカットしてもストーリーに影響は出ない。開発過程を描かなくとも、いずれお披露目されたときにどんな魔法なのか分かるし。

もちろん魔法の工程の説明も、ストーリーに影響ない。

2.文弥と達也のやりとりの一部

アヴァンで描かれた場面。

兄貴風を吹かせる達也、本当に見たかった……見たかった!笑

でもまぁこれもストーリーに影響しない。。。

3.文弥が葉山に電話で報告

ここはまぁ、ね。達也の「承りましたとお伝えしてくれ」のセリフで十分。

4.すねる文弥を亜夜子がむにゅむにゅする場面

見たかった~!!!

5.生徒会長選挙の話題で持ちきりの第一高校モブ

これはまぁ無くてもいい。見たくなかったか?と聞かれればそりゃ見たかったけど。モブ女生徒のセリフとか。笑

6.生徒会室でほのかにちょっとイラっとする深雪

これはどちらかと言うと、入れなくて正解だったかも。話が迂遠になるというか、冗長になりそう。

冗長にならない入れ方もあるかもしれないけど。2クールなら入っても良かったと思うけど。

7.響子から達也への電話

ここカットされたのは意外だったが、確かに無くてもストーリーは分かるんやなって。

8.九島烈についての達也と深雪の会話

烈についての達也の考えが示される場面だけど、「烈が達也のことを知っている」という話は1期で描かれたし、「このあたりで貸し借りを精算しておくべき」のセリフは葉山との電話で出て来るので、まるっとカットしても大丈夫。

9.生徒総会・生徒会長選挙後のお祝い@アイネブリーゼ

この場面からは、推しに発狂するオタクと化した七草泉美が抽出して映像化されたのでヨシ!

10.深雪が水波に生徒会入りをお願いする場面

まぁ無くてもいいと思うけども、4月の達也の生徒会への異動もアニメだと唐突感あったので、原作未読勢的にはハテナがいっぱい浮かんでそうな気がする。

11.真夜が伝統派を嫌う様子

ここはまぁカットされても仕方ないかな。ストーリーに影響しないし、伝統派についてはまた説明あるやろうし。

12.達也が『バリオン・ランス』の開発に取り組む様子

最初の場面がカットされたので当然。

13.八雲の弟子らが人造精霊の術者を捕縛する場面

カットしても問題ないし、時系列移動とアレンジが加えられたので、さらに問題なくなった。

14.「野良の魔法師」についての達也と八雲の会話

予備知識的な内容なので、カットしても問題ない。

15.五十嵐鷹輔の挨拶と、その後の生徒会での雑談

まぁ重要なキャラじゃないし……。

16.講堂で達也が不機嫌になる場面

論文コンペの様子が描かれる貴重な場面だけどカットされてしまった。カットしなかったらダラダラ感が出る……のかも?

しかしアニメ〈古都内乱編〉、いまのところ論文コンペ感かなり薄いけどエエんかな……と思ったけど、よく考えたら原作でも論文コンペ感薄かった気がしてきた。笑

けど、やっぱ不機嫌達也見たかった……

17.襲撃者が持っていた魔法具について考察する場面

敵が古式魔法師だということさえ分かれば良いので、まぁカットしてもセーフか。

「意外とカットされずに映像化された場面」をピックアップ

個人的には、上記の2、4、16がカットされたのが特に残念だった。

そこで、この3つと同じくらいのレベル感で、「カットしてもストーリーに影響しないように工夫できそうなのにカットされずに映像化された場面」を探してみた↓↓

  1. 響子のプライベートナンバーを知っていることに深雪が怒る場面
  2. 泉美が大興奮する場面

たぶん、この2つくらい?(笑う真夜さまの場面は流れ的に必要だと思うので除外)

前者は、ストーリー的には「九島家の協力を仰ぐ」ことを深雪が知ればそれでいいので、いろいろ改変してカットすることもできそうやけど、それでも入れた理由は①メインヒロインだから、②お決まりの面白展開だから、③できるだけ原作に忠実に、って感じだろうか?

後者はけっこうビックリで、個人的には2、4、16と本当に同じくらいのレベル感なんだが、まぁ今期は泉美に焦点を当ててる感があるからなぁ。何より最高な映像化になっていたので良かったと思う!

「上手にアレンジされていた場面」をピックアップ

最後に、「うまいことアレンジするなぁ~」と思った場面。

  1. 「拗ねる深雪」をまるっとカット
  2. 憤慨する文弥を回想の形で演出
  3. 大興奮の泉美
  4. 「書記長」についての雑談
  5. 達也八雲の会話
  6. 達也が仲間に注意喚起

1.「拗ねる深雪」をまるっとカット

深雪が本格的に拗ねる前に人造精霊を飛び込ませたのが秀逸!

深雪が丸3日くらい拗ねるのを防ぐことで、機嫌を直すのに労力を割く様子をまるっとカット、何より深雪の怒りが有耶無耶になって達也的にも万々歳!(笑)

2.憤慨する文弥を回想の形で演出

原作では時系列通りに描かれた出来事を回想的に出したけど、違和感ぜんぜん無かった。

3.大興奮の泉美

もう書いたけど、まぁ泉美って何かの拍子にスイッチ入ったらいつでもどこでも大興奮しそうやし、そのせいかすごく自然なアレンジだった笑

4.「書記長」についての雑談

原作やと地の文での説明やけど、これをセリフで再現したアニオリ。さらっと混ぜ込まれてて違和感なかった。

ちなコミカライズでは、この説明描写にたくさん力を入れて描かれているので最高。

5.達也と八雲の会話

大きな時系列移動を伴ったアレンジ。

とりわけ「護衛依頼の会話」の様子は、原作でも具体的には描かれていないけど、時系列移動によってとても自然に挿し込まれた。

6.達也が仲間に注意喚起

前のブログにも書いたけど、原作とは違って「屋上に6人全員を呼び出した」からこそ、幹比古美月のあのシーンが生まれた。あまりにも最高なアレンジ!

ストーリーの組み立て(時系列の工夫)

最初に提示した画像を見れば分かるように、第9話では時系列をめっちゃ動かしてストーリーを組み立てていた。

特に重要な時系列移動は3つ。

  1. 達也響子に電話して深雪がむくれるシーン(24日)と、人造精霊司波家に飛んできて達也が『分解』するシーン(30日)が、29日に移動している。
  2. 達也が葉山に電話報告するシーン(29日)が、翌月1日に移動している。
  3. 達也が九重寺を訪れて八雲と話すシーン(30日)が翌月5日に移動し、友人の護衛を依頼するシーンとミックスされている。

1.達也→響子の電話(24日)と人造精霊の『分解』(30日)が29日に移動

9話最大の時系列移動。

ストーリー的に重要な部分だけを抽出しつつ、拗ねる深雪を省略した。

ただし弊害もある。

原作では達也は23日に「依頼」を請け、翌24日には響子には電話するという、しごでき男っぷりを見せている。

だがアニメではこの時系列移動によって、23日に請けた仕事に29日に取り掛かることとなった。
これでは、しごでき男の名がすたってしまう・・・・・・!

とは言え冷静に考えると、このころの第一高校は生徒総会と会長選挙でてんやわんやだし、まぁ普通の高校生と思えばそんなもんかな~とも思う。

でも達也、普通の高校生とちゃうからなぁ……笑

2.達也→葉山の電話報告(29日)が翌月1日に移動

これは上記の時系列移動に伴う変更。

人造精霊の一件で亜夜子文弥がつけられたと判断する場面は、原作だと30日なので、この観点では時系列が逆転していることになるのだが、(たぶんやけど)これでもストーリーは破綻せず成立する。

こういう時系列の逆転ってなかなかにリスキーな気がするけど、破綻させてないのしゅごい!

3.達也と八雲の会話(30日)が翌月5日に移動し、護衛依頼とミックス

最後に達也八雲の会話。

原作では30日、人造精霊の一件の後、いつものように『バリオン・ランス』の特訓に九重寺を訪れた達也が八雲に呼び出され、人造精霊を飛ばしていた伝統派の術者をとっつかまえたことを伝えて「また厄介ごとに巻き込まれているようだね」と訊ねられ、やけに好戦的な八雲を達也が諫めるシーンに至る(さらのその後に野良の魔法師の話をする)。

しかしアニメでは、この場面が翌月5日に移されたうえ、達也が友人の護衛を依頼する会話とミックスされた。それでもストーリーの破綻は無く、プロってすげぇなぁ!と思いましたまる!

第9話感想② おわり

以上、第9話感想②〈時系列・脚本編〉でした。時系列移動大量でこんがらがる!

時系列クロスしてるのに破綻してないの、たぶん地味にすごいこと。

原作読みまくってる自分としては、読み過ぎたせいで「破綻してないか? 視聴者がこれで理解できるか?」ってのがぜんぜん分からなくなっている。勝手に脳内補完しちゃうから。

なのに、絶対に俺よりも読み込みまくっている制作陣が、破綻しないように作りあげてるの凄い。
いや、仕事なんやから当然なんかもしれへんけど、じっさい俺の脳内グチャグチャやし、「破綻してない」とか書きつつも「破綻してない(はず)」くらいの自信しかないし……

というかこの作業、普通に難しいやんね???

要するに、プロってすごい!!!ってなった回でした。

それでは今回はこの辺で。

GW聖地巡礼の動画編集がんばるます!

明日から!!!

PS.けろりら神きえちゃった……(魔法科ぜんぜん関係ない)

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