魔法演算領域【まほうえんざんりょういき】は、魔法師が魔法式を構築する精神領域[Ⓝ劣-1-68,5-8]。
魔法師の無意識領域に存在する、魔法師を魔法師たらしめている精神機構[Ⓝ劣-1-68・104]。
魔法という才能の、いわば本体[Ⓝ劣-5-8]。魔法という名の異能の源泉[Ⓝ劣-13-8・26]。 非魔法師はこれを持たない[Ⓝ劣-8-168]と言われているが、リミッター不全説によれば、これは人間一般の精神に備わっているものである[Ⓝ劣-25-62,Ⓝキ-1-48]。魔法師は通常、魔法演算領域を意識して使うことはできても、そこで行われている処理のプロセスを意識することはできない。魔法演算領域で何がどのように行われているのかは分からない[Ⓝ劣-2-134,5-8,Ⓝ㊕プラズマ-44]。
通常、魔法師が起動式を読み込んで知り得るのは、どんな効果をもたらす魔法式が構築されるかということと、魔法式の構築で自分の魔法演算領域にどのくらいの負荷が掛かっているのかということくらいである[Ⓝ㊕プラズマ-44]。
魔法演算領域は魔法師自身にとってもブラックボックスであり、詳細は解明されていない[Ⓝ劣-5-8,21-89,25-87,30-181,Ⓝ㊕プラズマ-44,Ⓝ㊕続追-62]。
「魔法演算領域」と名付けられた人間の無意識領域に、何故「魔法式の構築」という力があるのかは、全く分かっていない[Ⓝ劣-11-194]。
魔法の発動と魔法演算領域
魔法演算領域は、無意識領域に存在する。ゆえに魔法を行使するには、「無意識領域を意識して動かす」という、ある意味矛盾した行為が必要となる[Ⓝ劣-20-263,28-159]。
現代魔法
魔法師は起動式を魔法演算領域に読み込み、これを基にして魔法式を構築する[Ⓝ劣-1-68・104]。座標・出力・持続時間などの変数を入力しながら、起動式に記述された手順の通りに魔法式を組み立てていく[Ⓝ劣-1-104・211]。
魔法師は現実に対する改変を、言語、数式、映像などによって明瞭にイメージして無意識領域へ送る。変数部分は、特に強くイメージしなければならない部分である[Ⓝ劣-3-134,5-8]。
この変数は、個々の魔法師が心の中で形成するイメージを記号化したものであるため、普通は魔法師間でこれを共有することはできない[Ⓝ劣-6-258]。
これらのイメージを魔法式のインプットデータに変換することが、魔法演算領域の役割となる[Ⓝ劣-3-134]。
通常、このプロセスを魔法師が意識することはない。自分の中に読み込んだ起動式を認識し、自分の中で構築された魔法式を認識することはできるが、魔法式を構築する処理そのものは、本人の意思が及ばぬ半自動プロセスである(人間の情報処理能力では、物理現象を改変するに足る情報体の作成などできない)[Ⓝ劣-3-134,5-8]。
構築された魔法式は、無意識領域の最上層にして意識領域の最下層たるルートに転送され、意識と無意識の狭間に存在するゲートから外部情報世界(イデア)へ投射される[Ⓝ劣-1-104・105,5-8]。
魔法が発動する瞬間は、魔法式の作用経路は魔法の対象、および術者の魔法演算領域とつながっている。キャスト・ジャミングのノイズは、この作用経路を塞ぐ。魔法演算領域にも直接ノイズが届くため、術者自身もダメージを受ける。頻繁に魔法を更新する必要がある常駐型魔法を使用している場合は、魔法演算領域はこのノイズを頻繁に浴びてしまうことになる[Ⓝ劣-19-32]。魔法を発動し終えると魔法演算領域の魔法式は消去され、次の魔法式を構築する為のリソースが確保される[Ⓝ㊕続追-21]。
古式魔法
古式魔法の場合も、魔法式の構築は魔法演算領域で行われるが、現代魔法とは少し流れが異なる。たとえば吉田幹比古は、呪符に情報を書き足し、それを媒体として「存在」から離れイデアの海を漂っている精霊を支配下に置き、精霊を通して現象を書き換える[Ⓝ劣-3-292]。
正確には、まず呪符にサイオンを流し、返ってきた信号を順次魔法演算領域に送って、パーツごとに魔法式を組み立てていく。そうして組み上げた魔法式を呪符の上に投射して重ねることで、呪符を精霊のコントローラーに変えることができる[Ⓝ劣-SS-55]。
第2に、(各パーツの構築は魔法演算領域内で行うが)最終的な構築は呪符等の魔法具の上で行う[Ⓝ劣-21-249,管補]。
第3に、魔法式を魔法の対象に直接投射するのではなく、精霊を介して事象に干渉する[管推]。
魔法演算領域の干渉
- 他の魔法師のサイオンで作り出された起動式は、魔法演算領域に拒否反応を起こす可能性がある[Ⓝ劣-1-113]。
- 魔法実験の場に招かれず立ち入ってはならない。実験で発動中の魔法が、招かれざる他者の魔法演算領域と干渉し、思わぬ魔法の暴走を引き起こす危険性がある[Ⓝ劣-3-176]。
- 他の魔法師のサイオンは魔法的な異物である。肉体に流れるサイオンと無意識領域に存在する魔法演算領域は別々のものだが、完全に独立しているわけではなく、サイオンのネットワークでつながっている。ここに他人のサイオンを流し込まれると、直後に魔法を発動することは普通はできない[Ⓝ劣22-164,管補]。
魔法演算領域の出力・容量・負荷
出力
魔法演算領域の出力は、使用することによって増していく[Ⓝ劣-25-62]。
リミッター不全説論者によれば、魔法を使うほどに精神は対魔法耐久力を獲得していく。耐久力が上昇したのち、精神のリミッターの解放と、魔法演算領域の出力の強化が並行的に起こる[Ⓝ劣-25-62]。容量
魔法師が「自分の中に魔法をストックしておく容量」は、魔法師によって異なる[Ⓝ劣-32-201]。人の無意識は、個人で使用できる容量は限られていて、同時に維持できる魔法の数には限界がある[Ⓝ㊕続追-21]。
これは魔法の発動待機技術にも関係しているかもしれない(どこに待機させるか=魔法演算領域?)[Ⓝキ-2-87,管推]。
処理能力
魔法演算領域には、処理可能な限界が存在する。この限界を超えた要求を処理し続けると、魔法演算領域という精神の一機能が損なわれる[Ⓝ劣-30-180・181]。
負荷
魔法を発動すると、魔法演算領域には負荷がかかる。本来あるべき事象との乖離が大きいほど、魔法演算領域にはより大きな負荷が掛かる。たとえば「深い事象改変」を起こそうとするとき、すなわち「世界の基礎となる物理法則をねじ曲げよう」とするときには、重い負荷が掛かる[Ⓝキ-2-179,Ⓝ㊕プラズマ-44,管補]。
中でもエネルギー量の増減は特に大きな影響を与えるファクターで、事象改変の前後で事後的にエネルギー総量の乖離が小さいほど、負荷は小さい(関連:エネルギー相殺法則)[Ⓝキ-2-180]。
また、使い終わった魔法を何時までも自分の中に残しておかずに消去することは、魔法演算領域の負担を減らす為に重要である[Ⓝ㊕続追-21]。
術者の認識・魔法の定義があいまいな場合には、術者の魔法演算領域には負荷がかかる[Ⓝ劣-24-282,28-157]。定義がはっきりしているほど、負荷は小さい[Ⓝ劣-24-282,管推]。
魔法の連続発動、魔法の過剰行使も、魔法演算領域に負荷をかける要素である[Ⓝ劣-24-283,28-159,30-267,管補]。
ただし、ハイレベルの魔法を使えば魔法演算領域が消耗するのは、当然の現象である。負荷を避けてばかりでは、魔法力は向上しない[Ⓝキ-2-173・174]。
魔法演算領域の性能・特性
性能
魔法演算領域の性能は人間一人一人で異なる。性能差は魔法師同士の間にもあって、魔法の才能と呼ばれているのは、大部分が魔法演算領域の性能のことである[Ⓝキ-1-50・51]。
この性能は持って生まれたものに大きく左右されるが、ある程度は後天的に鍛えることもできる[Ⓝキ-1-51]。
しかし先天的なものにせよ後天的なものにせよ、その時点で発揮できる性能には限界があり、それが魔法師の力の限界である[Ⓝキ-1-51]。
特性
魔法演算領域の特性は人によってさまざまで、以下のような事例がある。
司波達也
司波達也の生来の魔法演算領域は、『分解』のためのサブシステムと『再成』のためのサブシステムに占有されている(常駐している)。魔法を構築するシステムの上に、『分解』を構築するサブシステムと『再成を構築するサブシステムが固定されている[Ⓝ劣-8-,25-260・261,Ⓝ㊕続追-21・22]。普通の魔法師の魔法演算領域が魔法式を構築する為のシステムであるとするなら、達也の魔法演算領域は『分解』と『再成』を構築する為だけのシステムになっている。このため、達也は本来、他の魔法は一切使えない[Ⓝ劣-8-,25-260・261,Ⓝ㊕続追-21・22・58]。
矢車侍郎
矢車侍郎の魔法演算領域は、その一部を直接制御型の移動系魔法(念動力)に占有されている。これについて達也は「あれでは他の魔法を使うのに苦労するだろう」と述べている[Ⓝ劣-21-183]。七草真由美
七草真由美は、達也とは別の意味でイレギュラーな魔法師である[Ⓝ劣-26-143]。このイレギュラー性が魔法演算領域の特性によるものかどうかは定かではないが、その可能性があるのでここで言及しておきたい。
真由美は、四系統八種の現代魔法、および無系統魔法以外に、マルチスコープという知覚系の先天的な特殊能力(超能力)を有している[Ⓝ劣-26-142]。
魔法と超能力は本質的に同じ力だが、一人の人間が魔法と超能力を兼ね備えることはできないとされている。それに反して多彩な魔法と特殊な知覚能力を両立させているという点で異例な存在と言える[Ⓝ劣-26-142・143]。劉麗蕾
劉麗蕾は、『霹靂塔』と電磁場遮断の魔法に特化している。この2つ以外の魔法を使うことはできないが、この2つの魔法はCADなしで行使することができる[Ⓝ劣-27-144]。これについて司波達也は、自身のケースと照らし合わせて「補助手段を必要とせず魔法を使いこなすのは2種類が限界なのだろうか」という疑念を抱いている[Ⓝ劣-27-144]。
精神のリミッター
精神のリミッターは、リミッター不全説という仮説で説明されている要素である[Ⓝ劣-25-61・62]。司波達也は「安全弁」、西城レオンハルトは「ストッパー」と呼んでいる[Ⓝ劣-25-172,Ⓝ㊕美獣-下-37]。この仮説によれば、魔法演算領域は魔法師に固有のものではなく、人間一般の精神に備わっている[Ⓝ劣-25-62,Ⓝキ-1-48]。
非魔法師のリミッターは100%機能しているために、彼らは魔法を使えない[Ⓝ劣-25-62]。魔法師のリミッターは少し解除されているために、彼らは魔法を使うことができる[Ⓝ劣-25-62]。
これに関連して、遠上良太郎は「魔法師でない人間は、魔法演算領域の性能のレベルが現実を書き換える最低ラインに達していないから魔法を使えない」と述べている[Ⓝキ-1-50]。
注意すべきことは、良太郎はここでリミッターについて言及していない。それゆえ、「性能」が「リミッターの解除レベル」を指しているかどうかは分からない。ここの解釈の仕方で理解の仕方は変わるだろう。たとえば、単純に「出力が低い」「干渉力が小さい」ことを「レベルが達していない」と表現しているだけかもしれない[管推]。
魔法演算領域は、瞬間的に限界を超えた処理を行ってしまうことがある。この時、リミッターが回復不能なまでに破損してしまうと、魔法演算領域のオーバーヒートが起こりやすくなる[Ⓝ劣-30-181]。
魔法演算領域の役割
魔法師にとっては、魔法演算領域とは魔法式を構築する領域である。ただし、遠上良太郎の言[Ⓝキ-1-48∼53]によればそうではない。
魔法師に限らず人の無意識領域には、森羅万象の情報を取り込み、それを意識で認識できる形態に加工する領域がある。これを魔法師は「魔法演算領域」と呼んでいる[Ⓝキ-1-48]。
世界は本来一体の存在で、その情報は膨大すぎて人間の意識には収まりきらない。だから一にして連続不可分の世界の情報を、人間に認識できる大きさへと切り分ける加工を無意識で行っている、と言われている[Ⓝキ-1-49]。 魔法はこの精神機能を逆転させ、人の認識を世界に反映させる技術である[Ⓝキ-1-50]。魔法演算領域は、魔法師だけにあるものではなく、本来は魔法を使うためのものですらない。人が世界を認識し、世界の中で生きていく為の機能であり、この機能が停止すると、人は世界を正常に認識できなくなる[Ⓝキ-1-53]。
人は、世界のありのままの姿には耐えられない。人が持つ魔法演算領域の本来の役割は、「世界の姿を人が認識できる大きさに切り分ける」ことである。大きすぎる情報に晒された人間は、ショック死してしまう[Ⓝキ-1-53]。
その他
- 魔法演算領域は無意識領域に形成されるものなので、意識の作用よりも無意識の作用の方が優先される。したがって、無意識下で本能的に拒否している魔法は実行できない[Ⓝ劣-2-28]。
魔法師が自力でキャスト・ジャミングの想子波を作り出せない理由はここにある[Ⓝ劣-2-28]。
また、魔法行使に伴う危険体験(魔法事故)によって魔法技能を喪失してしまう理由にも関係しているかもしれない[Ⓝ劣–,管推]。 - パラサイトの思念共有の「声」は、意識の奥底、魔法演算領域の近くで交わされているらしい(詳細は不明)[Ⓝ劣-9-138]。
- クローン体同士では、魔法演算領域を同調させることは難しくない[Ⓝ劣-24-265]。
- 魔法の発動中、魔法師とCADの間には密接な関係性が発生する。情報的にCADは魔法師の一部になり、魔法師はCADと共に「魔法」というシステムのパーツになる[Ⓝ劣-25-260]。
稼働中のCADに接続している状態でCADを破壊されると、術者は魔法演算領域を通じて精神に大きなダメージを被る[Ⓝ劣-26-231]。 - 日本では、正式な魔法教育は高校からとなっている。これは、第二次性徴発現の前後2年、女子の場合は安全マージンを取ってその後さらに2年間程度は、魔法演算領域に負荷をかけ過ぎない方が良いと言われているためである[Ⓝキ-1-75]。
なおUSNAでは、この基準は根拠薄弱として採用されていない[Ⓝキ-1-75]。 - 司波達也が『再成』を行使する際に描写されている【】括りのメッセージは、言うなれば、無意識領域(魔法演算領域)が意識領域に対して発するシステムメッセージである[Ⓝ㊕IF-53]。
- 魔法師は、起動式に対して無防備である。起動式に有害なコードが含まれていても、それを無抵抗に魔法演算領域へ、心の奥底へ呼び込んでしまう。たとえ起動式の作者に悪意が無くても、ちょっとした記述ミスが魔法師の正気を失わせることもある[Ⓝ㊕続追-56]。
- 司波達也は、自力で編み上げた起動式を深雪の魔法演算領域に送り込んだ。深雪は魔法演算領域でこれを処理したが、その過程で、起動式に組み込まれている照準データをイメージに還元した。これは言い換えれば、ブラックボックスであるはずの魔法演算領域で行われている処理を、断片的なイメージとしてではあるが認識したということである[Ⓝ㊕続追-61・62]。
- この直後、深雪は自分の中から事象干渉力を吸い出されるのを感じている。これは意識が無意識への力の流れを誤って解釈しているものであり誤解なのだが、この誤解は本来意識することのできない魔法演算領域の活動を深雪に知らせることとなった[Ⓝ㊕続追-63]。
- 魔法発動に必要な時間と魔法演算領域に掛かる負荷は必ずしもイコールではないが、目安にはなる[Ⓝ㊕星呼-189]。
関連項目
魔法の処理能力
魔法の干渉力
魔法のキャパシティ
魔法演算領域の活性化
魔法を行使するとき、魔法演算領域の活動は活性化する[Ⓝ劣–]。
感情によって活性化することもある[Ⓝ劣-25-187]。
魔法演算領域の不活性化
九島光宣が使用している技術。パラサイトを利用したもの[Ⓝ劣-31-76・77,32-42∼45]。
魔法演算領域のオーバーヒート
魔法の過剰行使や、魔法演算領域に過負荷がかかるなどすると、魔法演算領域のオーバーヒートが起こることがある。魔法技能を喪失することもあり、最悪の場合は死に至る。これは魔法師ならば誰にでも起こりうる病である[Ⓝ劣-8-,21-85・88,24-285,25-44,Ⓝキ-1-52]。
魔法演算領域の過剰活性化〈オーバークロック〉
十文字家の秘術。多用すると魔法演算領域のオーバーヒートを引き起こし、魔法技能を喪失することがある[Ⓝ劣-21-88,23-247,Ⓝキ-1-27]。
魔法演算領域の強制高速稼働
竜神を喚起しようとした吉田幹比古は、竜神によって魔法演算領域を強制的に高速稼働させられた[Ⓝ劣-SS-60・68]。
魔法演算領域の共鳴
魔法演算領域の共鳴については、まだ詳しいことがわからない。
七草香澄と七草泉美、光井ほのかとピクシー、十文字アリサと遠上茉莉花などの関係にヒントがあるかもしれない[管推]。
乗積魔法〈マルチプリケイティブ・キャスト〉
精神の強制リンク
第三次世界大戦中に研究されていた、複数の魔法師の魔法演算領域を強制的に同調させる技術[Ⓝ㊕星呼-63]。
「エンタープライズ」の推進力、「アンドレエヴナ」、「わたつみ」シリーズなどで使われている[Ⓝ劣-23-147∼149,24-265,Ⓝ㊕星呼-63]。
ループ・キャスト・システム
魔法演算領域内で魔法式に起動式を組み立てる機能を与えるものである[Ⓝ劣-21-249]。
魔法技能師開発第四研究所
旧第四研では、『精神干渉系魔法による魔法演算領域の強化』の研究が行われた[Ⓝ劣-13-8・26]。
『魔法演算領域の治療法に関する研究』
津久葉夕歌が国立魔法大学大学院で行っている研究[Ⓝ劣-21-88]。
四葉家が長年取り組んでいるが、まだゴールが見えていない難問[Ⓝ劣-25-118]。
『魔法演算領域のオーバーヒートの予防方法に関する研究』
十文字家が行っている研究[Ⓝ劣-21-88]。
他人の魔法演算領域に干渉する技術
九島光宣や岬寛などは、この類の技術を使用している[Ⓝ劣-27-224・225,Ⓐ劣2–]。
仮想魔法演算領域
司波達也は、仮想魔法演算領域を植え付けられた。これは普通の魔法演算領域とは違い、意識領域内に存在している。これにより、達也は意識的に起動式を読み解き、意識的に起動式や魔法式を組み立てることができる[Ⓝ㊕続追-58]。
フラッシュ・キャスト
司波達也のフラッシュ・キャストは、四葉家の他の術者のそれとは一線を画する。上述した仮想魔法演算領域ならではの利点を活かし、直接魔法式そのものを編み上げることができる(普通はCAD操作を省略するだけのもの)[Ⓝ劣-4-,Ⓝ㊕続追-58・59,管補]。