ミリオン・エッジ

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【注意】
2024年度春アニメ
『魔法科高校の劣等生〈ダブルセブン編〉』
のネタバレがあります。

ミリオン・エッジは、現代魔法としては例外的に、CADを使用せずに発動する群体制御魔法七宝家が切り札としている魔法。七宝家固有の術式とも言える[Ⓝ劣-12-122・352・385]

原理・特徴

この魔法の本質は、あらかじめ魔法を発動直前の待機状態に置いておき、術者の想子をキーとして発動する条件発動型遅延術式という点にある[Ⓝ劣-12-385・386]

そのユニークな点は待機状態を維持するテクニック、すなわち「発動直前の状態にある術式をシンボルで記録する」というやり方にある。一見、刻印型術式と同じに見える技術だが、刻印型がシンボルに想子を流して魔法式構築事象を改変するのに対して、『ミリオン・エッジ』はあくまでも条件発動型遅延術式であり、その場で魔法式を組み上げる必要は無い。したがって、敵を前にしたときに、魔法式構築の時間を必要としない[Ⓝ劣-12-386]

その代わり、事前に魔法の待機状態を(発動媒体に)記録しておかなければならない。刻印型は魔法式の構築に必要な情報が含まれていればシンボルを刻むのは機械でも可能だが、『ミリオン・エッジ』は実際に魔法を発動するのと同じ手順で術者が魔法を記録しなければならない。しかもその記録は使い捨てなので、事前準備に大変手間が掛かる魔法と言える[Ⓝ劣-12-386,管補]

なお、「CADの操作手順を省く為に遅延術式を使う」というアイデア自体は珍しいものではなく、例えば『魔弾タスラム』も同じ発想に立つ魔法である[Ⓝ劣-12-386]

七宝琢磨の場合

七宝琢磨は、分厚く大きなハードカバーの本(横182mm×縦256mmの変形B5版、720ページ)を発動媒体として使っている[Ⓝ劣-12-340・349・367]
その本には、最初から最後まで全てのページに、同じ幾何学パターンが印刷されている[Ⓝ劣-12-349]

魔法を発動すると、本のノドの部分2mmを除いた全ページが4mm四方の正方形の紙片に細断される。その数は2ページ(1枚)につき2,880片なので、720ページ(360枚)だと1,036,800片の紙片となる[Ⓝ劣-12-352]
また全てのページを一度に紙片に変えるのではなく、何ページかだけを紙片に変えることもできる[Ⓝ劣-12-414]

これら百万の紙片を群体制御で操り、刃の群雲むらくもとなして敵を切り裂く。紙片は魔法で硬化されており、そのため発火点を超えたにさらされても燃えることは無い[Ⓝ劣-12-352・353・422,管推]

なおこの魔法は、相手に重傷を負わせるリスクが大きい魔法である[Ⓝ劣-12-343,管補]

備考

  • 魔法の仕組みから考えて、発動媒体の選び方で様々なバリエーションがあるかもしれない[管推]
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