魔法技能師開発第十研究所

魔法技能師開発第十研究所【まほう-ぎのうし-かいはつ・だいじゅう-けんきゅうじょ】は、日本の国立研究機関である魔法技能師開発研究所のひとつ[Ⓝ劣-8-113,13-8,メ-1-125]

2039年に旧東京都 台東区 蔵前に設立された[Ⓝ劣-13-8,夜闇-3-92,キ-1-96・107,3-128,管推]が、魔法師の人権が回復するにつれてその研究内容について非人道的と非難され、2066年に閉鎖されたことになっている・・・・・・・・[Ⓝ劣-8-113,13-8,夜闇-3-92,キ-1-108,㊮GB-劣3-3-21,管補]

概要・特徴

研究内容

旧第七研と同じく首都防衛の目的を兼ねて、大火力の攻撃に対する防御手段として魔法障壁の研究に取り組んだ(『空間に仮想構築物を生成する領域魔法の開発・研究』)。多種多様な対物理障壁魔法はその成果である[Ⓝ劣-13-8,17-8,22-53・159,Ⓒ動乱-3-58,4-107,管補]

コミカライズ〈動乱の序章編〉第3巻より.ⒸTSUTOMU SATO/MEI HIGUCHI 2024

ただし四葉真夜によればこれは表向きの研究方針であり、真の目的は(首都ではなく)中央政府の最終防壁を創り出すこと(要人保護の魔法開発すること)、すなわち日本の政治中枢を守る魔法師を開発することであった[Ⓝ劣-22-53,キ-1-69,7-244,Ⓒ動乱-4-107,管補]

コミカライズ〈動乱の序章編〉第4巻より.ⒸTSUTOMU SATO/MEI HIGUCHI 2025

また旧第十研は、旧第四研とは別の手段で魔法能力の引き上げを目指した。具体的には魔法演算領域そのものの強化ではなく、魔法演算領域を一時的にオーバークロックすることで必要に応じ強力な魔法を行使できる魔法師の開発に取り組んだ。ただしその成否は公開されていない[Ⓝ劣-13-8]

閉鎖されてから30年以上が経過した2099年時点においても、旧第十研の成果は最先端の軍事機密として通用するものが多い[Ⓝキ-1-108]

「十」の魔法師とその魔法

  • 「十」の魔法師は、防御力を重点的に強化された[Ⓝメ-7-259]
  • 「十」の魔法師には強いエネルギーが身体に凝縮されており、濃密な魔法の気配が周りに伝わるという特徴がある[Ⓝキ-1-15]

    コミカライズ〈入学編〉第2巻より.©TSUTOMU SATO/ASCII MEDIA WORKS, Ⓒ2013 Tsuna Kitaumi・Fumino Hayashi

    アニメ〈入学編Ⅳ〉より.©2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会

  • 「中央政府の最終防壁」の開発を目指していた第十研の製品・・であり成功例である十文字家十山家について、四葉真夜は「(四葉家を除く)他の二十五家とは一線を画する戦闘力を保有している」と述べている[Ⓝ劣-22-53,メ-3-33,キ-5-211,Ⓒ動乱-4-107,管補]
  • 「十」の家は首都防衛の最終ラインとして開発されていた魔法師であるため、白兵能力も重視されていた。このため十文字家では綿密に計算されたトレーニングが行われており、これにより十文字克人は高い身体能力を得ている[㊮GB-劣1-4-26]
  • 三矢元は第十研の魔法について、元々は対物理対魔法障壁魔法であったと述べている[Ⓝ劣-22-211]

十文字家の魔法師と魔法

旧第十研において十文字家は、ミサイルや機械化部隊を迎撃する目的で開発された[Ⓝ劣-21-217,メ-3-33,Ⓒ動乱-3-58]。このため「有事の際、十文字家の魔法師首都の・・・最終防壁となるだろう」というフレーズがよく使われる[Ⓝ劣-22-53・282,キ-1-108]

十文字家の多重防壁魔法は、歩兵相手ではなく機動兵器や航空戦力、飛翔体兵器を相手にしたときに真価を発揮する。大口径機関砲や大型爆弾に止まらず、極超音速質量弾戦術核さえも無力化するだけの性能を誇っている。その際には首都圏全域を覆う形で魔法を使うのではなく、軌道や射線に合わせてピンポイントに防壁を形成する。対象が爆弾であれば、それをバリアで包んで爆発を封じ込める。十文字家の魔法師は、それだけの精度スピードパワーを持っている。この能力特性は「都市に対する攻撃を防ぐ」ものであり、「首都の最終防壁」の名に相応しい[Ⓝ劣-22-53・54]

なお十文字家の『ファランクス』には、旧第十研に共有された第三研の研究成果(多種類多重魔法制御)が取り入れられている[Ⓝ劣-12-353,Ⓒダブル-3-55,管補]

コミカライズ〈ダブルセブン編〉第3巻より.Ⓒ2019 TSUTOMU SATO, Ⓒ2019 Tsuna Kitaumi/SQUARE ENIX

また十文字家の魔法師には『オーバークロック』機能スキルが埋め込まれており、先天的に備わっている(他の家には与えられていない)。この機能故に十文字家は旧第十研出身の魔法師の中で「最強の十」と認められた。しかしこれは制御できる技術であると同時に制御しなければ暴走してしまう素質でもあって、使い方を学ばなければ魔法力を失うだけではなく人間としての寿命を縮めることになる[Ⓝキ-1-23・27・48・52∼54,Ⓒキ-1-22∼25]

コミカライズ『キグナスの乙女たち』第1巻より.ⒸLa-na 2021, ⒸTsutomu Sato 2021

十山家の魔法師と魔法

十山家は国家機能を守る為の魔法師であり、防衛線を突破された後の重要施設防衛や要人護衛を目的として開発された(首都防衛の/中央政府の・・・・・最終防壁)[Ⓝ劣-21-217,22-53・54・282,メ-3-33・34,キ-1-108,Ⓒ動乱-3-58,4-108]三矢元によれば、彼らはその魔法発動形態の特殊性から単なる盾を超えた役割が与えられた[Ⓝ劣-22-211,管補]

コミカライズ〈動乱の序章編〉第3巻より.ⒸTSUTOMU SATO/MEI HIGUCHI 2024

コミカライズ〈動乱の序章編〉第4巻より.ⒸTSUTOMU SATO/MEI HIGUCHI 2025

その十山家が操る魔法は、複数の人間に対して個々に防壁を形成する『個人用魔法障壁の同時多数投射』。国家の心臓部にまで敵に攻め込まれた際には、十山家の魔法師はこの魔法で政府の要人を銃弾や爆発から守りながら逃亡を支援する[Ⓝ劣-22-54・282,Ⓒ動乱-4-108・109]

司波達也はこの魔法について、『ファランクス』に非常に似通ってはいるがそれとは別の、第十研で開発された術式であると推測している[Ⓝ劣-22-281,管補]

コミカライズ〈動乱の序章編〉第4巻より.ⒸTSUTOMU SATO/MEI HIGUCHI 2025

十神家の魔法師と魔法

「十」の特徴を非常に強く受け継いでいる数字落ちエクストラ遠上家の魔法は、「十神」が旧第十研で与えられ、そして旧第十研から追放される原因となった個体装甲魔法『リアクティブ・アーマー』[Ⓝメ-1-2・256,2-276,キ-1-40・69・70,5-86]。その強度は『ファランクス』に匹敵し、また障壁再構築の仕組みにも似通った部分がある。ただし再構築の回数には上限があり、それも余り多くはない(遠上茉莉花の場合は多くても9回)。しかし見方を変えれば、片道切符の特攻に使うことはできる[Ⓝメ-5-221,キ-1-70∼72・74,5-86,Ⓒキ-1-44・47・48,管補]

コミカライズ『キグナスの乙女たち』第1巻より.ⒸLa-na 2021, ⒸTsutomu Sato 2021

旧第十研の目的は重要拠点と重要人物を守る魔法師の開発だが、『リアクティブ・アーマー』は自分自身しか守れない魔法でありこの目的にそぐわなかった。ただ「盾」の役割は果たせなくても、単身敵陣へ突入する特攻用・暗殺用の役割を担うことはできる。十神家はその想定で調整が進められ、陸戦における最強の機動歩兵、上陸部隊に対する決戦兵器を目指して開発された。具体的にはCADを用いることなく『リアクティブ・アーマー』を発動する能力や、『リアクティブ・アーマー』を展開した状態で体当たり攻撃を行うための高速移動の能力などを植え付けられた。これに関連して十文字克人は「そのような使途を見出した国防軍の幹部によって十神の魔法師は表舞台から隠された」と聞かされている。しかし魔法の内容を多機能化させすぎたためか障壁の再展開回数が伸びず、戦局を左右するほどの決定力は期待できないという判断から、2060年ごろに数字を剥奪され放逐された[Ⓝメ-1-2・256,2-276・277,キ-1-69・75,2-102,3-101・102,4-241・242,管補]

なお、旧第十研はこの魔法に精神干渉系魔法を防ぐ性能を与えてはいない[Ⓝメ-4-159]

施設

旧第十研の施設は閉鎖されただけであって、取り壊されてはいない。これは国防の切り札となる魔法師を開発したその成果を政府が高く評価し、何時でも研究所を再開させられる形で施設を保存することを決定したためである(閉鎖された魔法師開発研究所のうち保存が決定されたのは旧第十研のみ)。研究に関する施設は稼働を止め凍結されているが訓練施設は今も利用されていて、その管理は十文字家が行っている[Ⓝキ-2-23・32,3-128・129,Ⓒキ-3-20]

十文字家は封鎖されたことになっている・・・・・・・・旧第十研の敷地をそっくり受け継いでいて、その屋敷は研究施設に隣接している(正確には旧第十研の敷地の隣に十文字家の家屋が建てられた)。今なお国有財産である不動産を十文字家が引き継いでいるのは、外に漏れれば国の中枢を守る壁に穴が空くことになりかねない十文字家や十山家魔法の秘密を守るために、旧第十研の研究を管理する役目を政府から与えられているからである(ここで言う「管理」とは研究成果漏洩の防止=スパイの排除であって、施設のメンテナンスではない)。このため十文字家には旧第十研の隣に家屋が用意され、彼らは日本の魔法技術を狙うスパイに対する厳重な警戒網を敷いている。具体的には十文字家配下の魔法師が24時間体制で警備しており、(夜間も)常に数人が泊まり込んでいる[Ⓝ夜闇-3-92,キ-1-107・108,2-23・32,3-128・129・187,管補]

旧第十研は今も国有財産であり、十文字家といえど自由に使えるわけではないが、訓練場など施設の一部の利用は国から認められている。これは十文字家が旧第十研の番人の役割を果たすことに対する報酬である[Ⓝキ-2-23,3-129]。実際、十文字アリサなど十文字家の家人およびその配下の魔法師たちは、これらの訓練施設を普段から使用している[Ⓝキ-2-59,3-129,管補]

コミカライズ『キグナスの乙女たち』第5巻より.ⒸLa-na 2024,ⒸTsutomu Sato 2024

訓練施設の中には、的が受けた衝撃を重量に換算して表示する装置がある。アリサはこれを使って『攻撃型ファランクス』の訓練を行っている[Ⓝキ-5-190・191]

また暴徒鎮圧用の非殺傷指向性電磁波を照射する装置があり、遠上茉莉花はこれを使って一条茜対策のための対電磁波障壁魔法の特訓を行った[Ⓝキ-3-131∼136,Ⓒキ-5-101∼105]

その他には対人戦闘の訓練室があって、茉莉花はここで『想子レーザー』の特訓を行った[Ⓝキ-5-223・228]

家系・キャラクター

十師族十文字家師補十八家十山家数字落ちエクストラ遠上家などは、旧第十研の作品・・である[Ⓝ劣-17-8,21-218,22-281,メ-1-2・125,キ-1-24,Ⓒ動乱-4-107,Ⓐ劣2-11-B]

  • 十文字鎧:和樹の遺伝子上の父であり、十文字家の初代当主。故人[Ⓝキ-1-20]
  • 十文字和樹:十文字家の二代目当主。人工授精人工子宮で生まれた試験管ベビー調整体ではない)。2097年2月に当主の座を克人に譲った[Ⓝ劣-17-8・238∼242,キ-1-20]
  • 和樹の前妻:克人の母。故人[Ⓝキ-1-18]
  • 十文字克人:和樹の長男。十文字家の現当主[Ⓝ劣-17-239∼242,キ-1-16]
  • 十文字慶子:鎧が選んだ和樹の後妻。竜樹と和美の母[Ⓝキ-1-18∼20]
  • 十文字竜樹:和樹の次男。第三高校の2099年度入学生[Ⓝキ-1-18]
  • 十文字和美:和樹の次女[Ⓝキ-1-18]
  • 十文字アリサ:和樹の浮気相手である伊庭ダリヤとの間に生まれた娘。遠上家で育てられていたが2097年3月に十文字家に引き取られ、2099年4月に第一高校に進学した[Ⓝキ-1-18・19・23・24]
  • 勇人の父:和樹の弟。故人[Ⓝキ–]
  • 勇人の母:故人[Ⓝキ–]
  • 十文字勇人:克人の従弟。第一高校の2099年度生徒会長。両親を亡くしたのち、和樹の養子となった[Ⓝキ-1-18]
  • 十山信夫:十山家の現当主[Ⓝ劣-22-270]
  • 十山つかさ:信夫の長女。国防陸軍情報部所属の軍人。十山家の実質的なナンバーワン[Ⓝ劣-21-216,22-270,キ-5-211]
  • つかさの弟[Ⓝ劣-21-216]
  • 良太郎の父:「十神」から数字を剥奪され追放された人物[Ⓝメ-1-153,キ-2-24]
  • 遠上良太郎:遼介と茉莉花の父。数字落ちとなった結果、魔法の才能を持ちながら魔法技能で身を立てられなかった[Ⓝメ-1-153,2-189,キ-2-24]
  • 遠上芹花:遼介と茉莉花の母。元「十神」ではない。「娘」の躾に関しては茉莉花とアリサを差別しない[Ⓝキ-1-46・47]
  • 遠上遼介:良太郎の長男。FEHRに所属し、レナ・フェールの下で行動している。2096年から音信不通になっているが、その直前に手紙が届いていたため家族はほとんど心配していない[Ⓝメ-1-・154,5-281,キ-1-39・40]
  • 遠上茉莉花:良太郎の長女。第一高校の2099年度入学生。遼介の妹で、アリサの親友。旧第十研が目指した「十神」の完成形(かもしれない)魔法師[Ⓝメ-5-281,キ-1-39・40,3-102,4-241・242]
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