情報体の部分変化技術【じょうほうたい-の-ぶぶん-へんか-ぎじゅつ】は、物体(のエイドス)などの情報体の一部分のみを変化させる技術[Ⓝ劣-2-261,管補,管推]。
一つの事物を部分的に変化させることを苦手としている現代魔法においては高難度の技術に属する[Ⓝ劣-2-261,7-149,㊮GB-劣1-8-26]。
概要
魔法は原則として一つの事象、一つの対象物に対して作用するものであり、本来は部分や部品に働き掛けるものではない。つまり、対象物の一部のみを指定してその事象を改変するには高い技術力が必要になる(部分作用式の魔法)。空間を指定して事象を改変する領域魔法が、特定の物を指定する対物魔法より難しいとされているのも同じ理由による[Ⓝ劣-21-74・75,メ-7-189,㊮画集-2-148]。たとえば海水を対象として『爆裂』を行使する際には、海の一部を意識の中で切り取って魔法の対象に指定しなければならないが、魔法師は「海は何処までも続いている」という実感(認識)に縛られる。(何処までも続いているという点では空気も同じだが)空気と違って水は目に見える分、この実感が空気よりも強く、ゆえに海水を弾にするのは空気弾よりも難しい。液体気化魔法『爆裂』は海上戦闘に有利な術式だが、このようなハードルが存在するため実戦で使用できる魔法師は意外に限られており、それだけの技量を持つ者は一条家の郎党であってもそれ程多くはない[Ⓝ劣-21-74・75,管補]。
なお第一高校の教員・廿楽計夫が研究している『多面体理論』は、「事象の部分的改変が困難」という現代魔法の欠点を克服することを出発点としている[Ⓝ劣-7-73]。
具体例
- 司波達也の『部分分解』は、『情報体の部分変化技術』から成るものである[Ⓝ劣-2-261]。
- 一条将輝の『部分爆裂』は『爆裂』の範囲を調節した魔法だが、これは『情報体の部分変化技術』から成るものかもしれない[Ⓝ劣-15-212,管補,管推]。
- 九島光宣は2100年、「マジストア」の助けを借りつつ、遺跡の石室を囲む土砂だけを対象として発散系統魔法・『石棺』を発動した。このとき石室その物は魔法の対象から外したのだが、これは魔法のターゲット指定としてはかなりの高等テクニックになる[Ⓝメ-7-189]。
備考
- 2092年8月時点においては、一条将輝はまだ人体の一部分に魔法の効果を限定する技術を有していなかった[㊮画集-2-148]。
- 司波深雪が2095年4月に「減速魔法は個体作用式がほとんどで部分作用式は困難」「部分減速、部分冷却も不可能ではないが、発動に時間が掛かり過ぎる」旨を述べているが、これらは『情報体の部分変化技術』についての話をしているものと思われる[Ⓝ劣-1-212,管推]。
- 司波達也は2095年4月のブランシュテロ事件において、司一が展開した起動式を部分的に抹消しており[Ⓝ劣-2-254]、これもこの技術に該当するかもしれない[管推]。
- 能力の極端な限定を代償とした達也の魔法演算力にとって、この技術(を利用した実体物に対する分解魔法=『部分分解』)は造作も無いことである[Ⓝ劣-2-261,管補]。

