『気象条件が魔法に与える影響を調べる実験』は、かつて行われた魔法実験。
二酸化炭素を凍らせてドライアイスに変え、これを高速移動させる魔法(おそらくドライ・ブリザードのような魔法)を用いて、気温と弾速の関係について調べたもの[Ⓝ㊕続追-53,管推]。その詳細について、加筆・補足を加えつつ以下に記述する。
(出典:特典小説『魔法科高校の劣等生 続・追憶編 -凍てつく島-』p.52∼54)
実験内容
背景
明記なし
管補:
魔法という現象においてはエネルギー保存則が破れてしまっているように見える。しかし、魔法とエネルギーの間には一定の相関関係が見られる事例が存在している[Ⓝ㊕続追-53]。
目的
明記なし
管推:
文脈から、魔法とエネルギーの相関関係の調査ではないかと推測する[Ⓝ㊕続追-53]。
方法
大気成分をコントロールした無風実験室を用意し、その中でドライ・ブリザード(と思われる魔法)を行使した。 起動式は、人的誤差を最小限に抑えるため、事象干渉力を定数化したものを用いた。 気温(室内温度)を実験変数とし、さまざまな気温下で魔法を行使し、弾丸の速度がどのように変化するかを調べた。なお、他の実験変数については記述されておらず不明である。
結果
気温とドライアイスの速度には、有意な負の相関関係があった。
高温環境下で実験を行った場合ほど、ドライアイスの速度は大きくなった[Ⓝ㊕続追-53]。
考察
二酸化炭素をドライアイスに変化させる為には、熱エネルギーを奪わなければならない。この昇華熱エネルギー(=昇華潜熱)は、気温が何℃であろうと変わらないが、気温が高くなればなるほど、奪わなければならないエネルギー量(=顕熱)は大きくなる。
したがって、高温環境下の方がドライアイスの速度が高くなったのは、二酸化炭素を凝結させる為に奪い取ったエネルギーが運動エネルギーに変換されているためである可能性がある。
結論
本研究において重要なことは、この実験で使われた魔法には、エネルギーを変換するプロセスは組み込まれていないし、そのようなプロセスも発生していない(観測されていない)ということである[Ⓝ㊕続追-54,管補]。
ただ事後的に、熱エネルギーの減少と運動エネルギーの増加に相関関係が観測されたに過ぎない[Ⓝ㊕続追-54,管補]。
エネルギー変換のプロセスが無いにもかかわらずこのような現象が観測されたという事実から、「相殺法則」とでも呼ぶべきエネルギー収支調整システムが存在するのではないか、と考えられている[Ⓝ㊕続追-54,管補]。